~A lack of Magic Point~ エロゲーとか芝居とかについて書いていくブログ。
さて、今日は小雪編を最後までお送りしましょう!
第八話「アイ・ラブ・浩二(後編)」
昨晩に時間が戻る。
夜中に涼子を訪ねた小雪は部屋に涼子がいないことを不審がる。ダイニングにもベランダにもいない。涼子の部屋が散らかっていることに気付く小雪。
これって、小雪が浩二に猛烈なアタックをかけているのを目撃してショックを受けた涼子が暴れたってことなのかな。小雪の部屋が荒れてたのとの奇妙なシンクロ。

涼子の部屋で浩二のウィニングボールを見つけた小雪。あることに気付き、自分の持っていた「浩二の初勝利のボール」と見比べる。小雪のボールの日付は02年5月3日。涼子のボールは02年4月29日。

~回想~
小雪「約束だよね?はじめての試合のボールくれるって」
浩二「あ、あのな…小雪」
小雪「確か相手って、何度も全国大会に出てる強豪なんだっけ?」
浩二「いや、だからな………負けた。そう、ボロボロに打たれた」
小雪「あ…そうなんだ」
浩二「で、その…負けた試合のボールなんて記念にならね~だろ?」
浩二は最初の試合に勝っていて、ボールを涼子に渡していた。小雪には嘘をついていた。「浩二の初勝利のボール」と小雪が信じてきたものは、浩二の2勝目のボールだった。
小雪「本当の浩二の初勝利のボールを、ママがずっと大事に持ってたって…なんなの!?」
なんなの!?とは言うものの小雪の中には既に確信が生まれている。涼子の部屋とベランダを通して繋がっている浩二の部屋へ、その先に待つものが自分にとってどれだけ残酷なものか分かりながら、小雪は近付く。
翌日。
小雪は出ていき、涼子は泣き疲れて眠っている。
浩二「俺のせいだ…」
瑠璃「お兄ちゃんのせいだね」
かおり「浩二が悪い」
クリス「Darling酷いデス」
浩二「言うな!お前らが言うな!」
定番の流れです。シリアスシーンにもくすぐりを入れてくるのが良い。こうやってプレイヤーの緊張を緩めておいて感情を揺さぶるものを投げ込んでくるのがいつもの手法です。

瑠璃のこの顔好き。据え膳状態の小雪を食わなかった浩二を批判する女性陣。ここで誰も涼子と浩二との関係について触れないのは、妙と言えば妙だが、あぁ、でも、小雪が涼子と浩二の関係に気付いて、そのショックで家出したとは気付いてないのか。失恋の傷心家出という認識?
瑠璃「まったく、家出だなんてはた迷惑な」
クリス「コユキもルリにダケハ言われなくナイト思ってるねキット…」
ですよねwwいや、だからシリアスパートなんだってば!小雪が家事の割り振りを書き置きに残してるとかいちいち面白いけどね。案の定かおりに全く家事が振られてないとか。
梨恵「そうか…小雪ちゃん、玉砕したか」
梨恵「でも、それだったら…なんで?」
梨恵「どうして、自分をそんなに責めるのよ。涼子…」
流石に梨恵も不自然に思うよね。
家事の割り振りに続いて、家出の為に学割まで申請している小雪。観客の笑い声が入る辺り、真面目にシリアスシーンをやる気がないとしか思えんww

瑠璃「ちょっ、ちょっと待ってよ!」
浩二「なんだよ瑠璃。今大事なとこなんだから邪魔しないでくれ」
瑠璃「家出するのにわざわざ学割使う人間がどこにいるのよ!?」
浩二「あいつはそういう奴なんだよ。書き置き見てわかったろ」
瑠璃「それはもう律儀を通り越してただの愉快な人だよ!」
浩二「いい奴だろ…」
小雪の行き先は喜多見温泉。学割の申請は往復の乗車券。戻ってくるつもりもちゃんとある辺り、行き当たりばったりになれない真面目な人間性が伺える。
温泉宿に入った小雪。
どうも頭のネジが緩んでいるのか、宿の電話番号を確認して家に電話を…となって慌てて電話を切った小雪。流石に、家に電話まで入れたら家出娘失格ということは気付けたらしい。

小雪を連れ戻しに喜多見へ向かうことにした浩二。出かける前に二人きり涼子と話すことに。あぁ、喜多見は藤枝家と桜木家で旅行に行った場所なのか。

小雪の部屋にあった二つのボールを見せられ、昨晩のことを小雪に知られたと気付き絶句する浩二。小雪を傷付けた責任を二人はお互いに譲らない。
小雪のことで苦しんでいて逃げる気持ちで涼子を求めた浩二は、小雪にとっても涼子にとっても酷い男だし、浩二の弱みに浸け込むようにして自分を求めさせた涼子は、浩二にとっては酷い女だし、小雪にとっては酷い母だ。
空気が重たくなったところでちょっとブレイク。昭が帰ってくるとドアの前に梨恵が立っている。
昭「…門番?」
梨恵「ちょっと込み入った話みたいだからね」
昭「誰が?」
梨恵「涼子が」
昭「誰と?」
梨恵「浩二君と」
昭「何で?」
梨恵「そりゃあ…」
昭「………」
梨恵「…あれ?なんで?」

ですよねぇ。梨恵は良く素直に浩二と涼子を二人きりにしたな。肝心なとこで抜けてる梨恵らしいと言えばらしいのだけれど。
二人の関係を終わらせよう、と言う涼子。当然浩二には受け入れ難いのだけれど、涼子の意志は固い。
涼子「知らなかった…小雪ちゃんが、浩くんのこと、“あんなに”好きだなんて…」
浩二「それは…俺だって、全然…」
涼子「知らなかった…わたしが、こんなにも嫌な女だなんて」
浩二「そんなこと…あるもんか」
涼子「だからわたし…いちぬけた」
“あんな”は涼子が見ていたトリトンからの帰りのシーンかな。このタイミングで涼子が抜けるのは潔くもあるし、狡くもある。半年間恋人をやっておきながら、今になって女の自分よりも母親の自分を優先させるだなんて、もう単なる涼子の「息子」には戻れない浩二にとって残酷ではないか。

涼子「もう間に合わないかもしれないけど…今から一生懸命頑張って、わたし、もう一度小雪ちゃんの母親になる」
浩二「俺のことは…?」
涼子「娘のほうが大事だもの。“よその子”よりも」
浩二「っ…!」
涼子「ごめんなさい…」
この遣り取りは泣かせるものがある。僕は最初涼子は勝手だなと思ったのだけれど、ここで浩二に対して母親の顔を見せる方が余程卑怯だなとも思ったし、浩二を「よその子」として突き放さなければ離れられなかったのかも知れない。
昭「それはそうと、涼子さんと何を話してたんだ?」
浩二「時候の挨拶」
梨恵「…さすが桜木昭の息子。さり気ない話題転換にも引っかからないわね」
昭「子供の頃からの鍛え方が違うからね。本気で追い詰められたときの言い訳なんか芸術だよ」
梨恵「末恐ろしい逸材ね…悪い意味でも酷い意味でも」

悪い意味と酷い意味ってwwしかし、八話では昭が良いブレイクになっているな。重い空気を断ち切ることによって、新鮮な気持ちでシリアスパートを見られる。涼子の嗚咽が入っての「もう僕を超えたかも…」とか堪りませんね。
浩二が出て行ってから涼子が泣き出したのは、やっぱり浩二への想いが強かったからだと思うんだよね。そうだよなぁ、生半可な気持ちで付き合ってないだろうからなぁ。
と言う訳で、喜多見に到着した浩二。運良く小雪と同じ宿。そして、まぁ、混浴の露天風呂があるとなったら展開としては決まってますよね。

※露天風呂で浩二と遭遇し、混乱して暴れまわろうとする小雪をデフォルメして表現しています。タオルが取れたからヌードです。どう見ても18禁にならないけど。
浩二「あ、そうだ思い出した!やっと見つけたぞ小雪!」
小雪「何がやっとよ!家出てから20時間もたってないじゃない!」
浩二「うん、お前を捜す足がかりにしようとした宿に、まさかお前も泊まってるとは思いもしなかったぞ」
小雪「何でそう運がいいのよ!何度も何度もすれ違って、そのたびに想いが募ってとか」
小雪「そういう展開になろうと思わないわけ!?」
何度も何度もすれ違って想いが募って、結果サマルトリアの王子が嫌いになったのが僕です。そういえば、出ていったのを追いかけるって展開、丸戸は結構好きですよね。ショコラの香奈子、パルフェの恵麻とか。

学割の申請とかの手がかりは浩二に追いかけて欲しかったからではないのか、と指摘された小雪の反応。やっぱり、その辺は瑠璃がバケット持って家出したのを参考にしたのかなぁ。羨ましがってたし。
浩二「あ~…気持ちいいなぁ…」
小雪「………」
浩二「気持ちいいよな?なっ」
小雪「…そりゃ、気持ちいいだろうね。ふった女からかうってのは」

さて、一気に本題に入りました。小雪としては浩二に惚れてるということを抜きにしても、涼子と浩二が付き合うのは許せないことであって、いや、浩二に惚れているということを抜きには出来ないと思うけどね、実際のところは。
浩二は小雪が自分だけを責めるのを受け容れるわけだけど、小雪としてはそれが気に入らない。「俺が悪いからお前は母娘で仲良くしろ」なんて、そんな簡単な話ではない。
小雪「そうやって浩二がママを庇えば庇うほど…あたしの心がほころびてくる…」
自分が5年前からずっと好きだった男を奪った女性が、その男を振って、しかも男はその女性を庇ってるんだ。小雪の心中はどす黒いもので一杯だろう。
小雪「ママは悪くないって…?ママを憎む必要はないって…?ママを好きなままでいられるって…?」
小雪「そんなの…嘘に決まってんじゃん!」

好きだった人を奪われたことを恨むなんて辛すぎるし、たった一人の母親を恨んでいる自分なんてとても受け容れられないし。だから小雪は、自分を振った浩二だけを憎もうとしたんだけれど、そんなのは無理なんだよね。
部屋に戻って何かあったら内線で連絡しろ、と言う浩二。浩二が部屋を出るなり、すぐに電話をかける小雪。まさかこのタイミングでギャグを挟んでくるとは思わなかった。丸戸史明、流石だぜ。
小雪「どうしてママを好きになったの?ママに振り向いてもらうために、何をしたの?ママのこと、どのくらい好きなの?」
浩二「なんでそんなこと知りたがる?」
小雪「納得行かないから。どうしてあたしが浩二を諦めなくちゃいけないの?こんなに頑張ってるのに、どうして届かないの?」

浩二「俺にはお前のほうが訳わかんないよ…」
小雪「なんで?」
浩二「どうして俺なんか好きになった?」
お互いに納得がいかない。だから、とことん話す。5年間濃密な付き合いをしてきた二人の、壮絶な打ち合い。しかも、何故か野球形式でww
1回の攻防
浩二が涼子を好きになったきっかけは一目惚れなのか。続いて、小雪が浩二を好きになったきっかけですが、殆ど一目惚れと変わらないと浩二からダメだし。

浩二「悪くはないけど…俺の好きになった理由を否定する資格はないな」
小雪「いちいちいちいち…ほんっとに、嫌な奴」
浩二「嫌いになったか?」
小雪「大好きっ!」

この破壊力ですよ。しかし、1回は両チームとも無得点。
3回の攻防
喜多見に来た家族旅行の話。楽しいはずの旅行中に大喧嘩をして、小雪はなかなか泣き止まず、結局小雪が浩二の胸に顔を埋めて一緒に寝た、という話。なかなかに威力が高い。小雪1点先制。

涼子と小雪の間に浩二が入って寝てたので、涼子の匂いがしたり胸が当たったりして浩二は眠れなかったという話。浩二2点取って勝ち越し。
6回の攻防

浩二がプロ野球で1億円稼ぐと言ったのは、涼子が仕事を辞めても二人である程度食っていける額ということだったらしい。何か妙なところで現実的だな。しかし、涼子は実際野球良く分かってない、という悲しい話。浩二無得点。
小雪「あたしの裸でも、興奮する?」
浩二「お前のせいで上がれないんだこっちは…それで察しやがれ」
ちょっと意外な手で攻めて小雪が1点。更に攻撃が続く。
小雪「浩二みたいに、将来のことなんて考えてなかったなぁ」
浩二「そうか…」
小雪「今その時、浩二と一緒にいることが大変だったから。そのことで精一杯だったから」
浩二「大げさな…」
小雪「大げさじゃないよ。浩二が推薦で学園受かっちゃったから、こっちはとんでもないことになってたんだから」
滑り止めの学校を白紙で出して、自分を追い込んで、それで勝ち取った「浩二と一緒の学校」という進路。

藤枝小雪は馬鹿なのだ。家事の割り当ての書き置きを残して家出するようなしっかり者の一面とは裏腹に、いつも人生を賭けて恋愛をしている。更に2点追加。浩2-4小
8回の攻防
浩二「そろそろ愛想尽きたろ?」
小雪「………」
浩二「もう寝ようぜ。で、明日帰ろう」
小雪「…揺らいでるな~?」

小雪のこの表情が気に入っている。
浩二としてはそろそろ決定的なカードを切らざるを得ないんだけど、間違いなく小雪を傷付けるわけで、出来ればそれは避けたいと思ってるんだよね。
小雪「どんなに酷いことされても、あたし、浩二が好き。口だけじゃないって、今ならわかるよね?」
傷付く覚悟が出来ている小雪。傷付ける覚悟が出来ていない浩二。でも、もう後には引けないからね。
浩二は投げられなくなったことへの同情に浸け込んで涼子を手に入れたという自覚はあって、小雪はそれは野球を失ったことからの逃避なんじゃないかって言うんだけど、でも仮に逃避だとしても小雪と涼子が両方いて、涼子の方に逃げた時点で小雪は負けている。小雪にとっては厳しい事実。
浩二「お前が嫌いな訳じゃない。それどころか、大好きだ、感謝もしてる、本当に大事に思ってる」
浩二「それでも俺は、涼子さんを選んだんだ、あの時」
浩二「お前、そんな男許せるか?いくら好きだからって、そこまで甘やかしていいのか?」
浩二は、まず小雪の「好きな人」から「許せない奴」になって、それからきちんと時間をかけて許してもらって、もう一度「大切な友達」になろうとしてるんだと思うんだよね。きちんと許してもらうために、一度嫌われなきゃいけないと思ってるんだと思う。
小雪「とっくの昔に呆れてるし、めちゃくちゃムカついてるに決まってんじゃん」
浩二「だったら!」
小雪「けど!ちっとも嫌いになれないよ!」
でも、小雪にとってはそんなこと関係なくて、浩二が小雪に対して後ろめたい気持ちでいるなら、それに浸け込んで浩二を手に入れたいと思っている。それは、涼子を手に入れるきっかけが同情だって良いと思った浩二と一緒だな。
浩二「俺はもう、小雪を好きになる資格がない」
小雪「…あるっ!」
浩二「お前にあっても、俺が自分を許せない。こんな最低な奴、許されるべきじゃない」
小雪「そんなのはあたしの基準だもん!あたしは浩二を許すもんっ!」
小雪「だから、浩二が振り向いてくれるまで、許して、許して、許し続けるもんっ!」
浩二の気持ちも理解できるけど、小雪にとっちゃ「そんなもん知るか」な訳で、自分を好きなのか嫌いなのかの二択を強引に浩二に迫る。
浩二「好きに…決まってんだろ?」
エンダァァァァァァァァァァァァ。
あ、しまった、これは別れの曲か。ロロはホイットニー・ヒューストン女史の冥福をお祈りしています。
ちなみに「嫌いだ」を選ぶとバッドエンドに進む。どんな関係であれ、どうしても離れがたい二人が描写されて、何だか辛い気持ちになる。今更離れるには、彼らの5年間は重すぎたんだろうなぁ。
小雪「桜木浩二は、藤枝小雪のことが好き…そう、言ったんだよね?」
勿論、浩二が小雪に「好きだ」と言ったところで何も解決はしない。浩二は自分が許せないし、小雪は涼子に対してわだかまりがあるし、涼子は小雪に対して大きな負い目を抱えている。でも、小雪は浩二が好きでいてくれるだけで幸せを感じられるのだ。
小雪「あたしはぁ、満たされたぁ」
浩二「え…?」
小雪「これからも、いつまでも、浩二のこと、好きでいられるよぉ。そう、確信したんだぁ」
結局、今回の件は小雪にとって浩二を得られるか否かという問題に尽きるのだ。辛さや苦しさや憎しみは、浩二が手に入ったことに比べれば瑣末な問題に過ぎない。
小雪の思いが浩二に伝染する。互いを好き合っている男女が二人でいて、他のどんな気持ちよりも愛しい気持ちが優先してしまえば、後はもうなるようにしかならない訳で。

これ以降、小雪の暴力的なまでの可愛さが発揮されまくります。嬉しそうに「浩二に…うばわれたぁ…っ」とか言ってる小雪。もう「馬鹿だなぁ、この子」って感じで堪らない。
充足感に包まれてちょっとまどろむと、気付いたらチェックアウトの時間。小雪の部屋の内線電話を浩二が取って、フロントの人と若干気まずくなる感じが微笑ましい。



寝ぼけた小雪が徐々に状況を把握して、結果ニヤニヤしはじめるまでの図。
で、やっとフロントとの電話に出た小雪は朝食を摂る時間もなく、チェックアウトしなければならないということを知り、結論を出す。
小雪「わかりました。それじゃ、もう一泊延長ということで」

浩二が手に入って、すっかり舞い上がっている小雪は浩二と温泉旅行を楽しむ気満々で延泊を決定。しかも、その様子がまた、強烈な可愛さ。
最終話「熱すぎるふたり」

頭のネジというネジが抜け切った小雪は浩二の右手を放さない。食事の時間になっても、仲居さんが見てても、喧嘩になっても。常軌を逸しているよ、この子ww
延泊の条件として家に連絡を入れることに。渋る小雪。

浩二「ちゃんと家に連絡入れるって言ったのはお前だぞ。約束は守れ。でなければ俺だけ先に帰る」
小雪「うわぁっ!あたしに死ねと?」
浩二「めんどくさい女だなおめ~は!」
小雪「捨てる?ねえ捨てる?」
これを冗談でなく本気でやってるんで、小雪はかなり病的だぜ。ちなみに、追い詰められた結果電話はかおりにかけてお茶を濁しました。
かおり「…壊れてた」

かおりの表現が的確すぎてもう…。
離れたくないからと言って連れションを要求する小雪。もう頭おかしいよ、この人ww浩二が当然のように拒否したら沢田を引き合いにだして不満を言うしww
さて、二日目夕方に第二回戦。
クリスほどは大きくない胸、かおりほどは色気がない脚、浩二に触れてもらったという点では瑠璃に随分遅れをとった性器。小雪のコンプレックスはなかなかのものだよね。
浩二に何をされても喜ぶものだから、昨日まで処女だった小雪にいけないことと思いつつも無理を強いてしまう浩二。小雪は小雪で浩二が自分にハマっていくのが嬉しかったりして。
小雪「それよりも…止められないくらい、あたしを欲しがってくれるほうが嬉しいな」
小雪「大丈夫、大丈夫…痛くされるなんて、初めのころしかないんだから…大事な、思い出になるよ」
小雪「何年経っても、思い出して、真っ赤になれるくらい…最初っから、すごいこと、しようねっ」
浩二の理性を力尽くで叩きのめすような小雪の言葉。激しくされて苦しさもあるだろうに、一貫して幸せそうなのは、浩二に求められることをどれほど待っていたかってことなんだろうなぁ。
浩二「小雪…俺、俺…っお、お前のこと…っ」
小雪「う、あ…な、なに?あたしのこと、なにぃ?」
浩二「あ、あ、あ、あ…も、もうっ」
小雪「あっ、ダメ、ダメ!あたしのこと、なんだぁっ!?い、や、言って…言ってってばぁっ!」
浩二「…好きだ、好きだ好きだ大好きだ」
打ってて恥ずかしくなってきたぜ。で、事後もゴキゲンの小雪。
小雪「お隣に越してきた男の子に恋しちゃって、ずっと、ずっと、こうなりたいって夢見てた、どこにでもいる、普通の女の子だよ」
笑いの中にこういうのを突っ込んでくるんで、油断してると涙腺が緩む。まずいですね。部屋に戻り夕食。あーん、を強要する小雪。
小雪「あ~ん」
浩二「………」
小雪「あ゛~ん゛っ!」
浩二「………」
小雪「うう…ふええええ…」
浩二「難儀な奴め」
この不安定感はパルフェの里伽子ルートに近いかも知れない。まぁ、里伽子と小雪ではキャラが近いすぎるからあれですけどね。で、食後、小雪の膝枕で横になる浩二。
小雪「なんかこうしてると、あたしたちって、ふ、ふふ、ふふふっ…」
浩二「焦るな、どもるな、その先は言うな」
小雪「ふう…ああっ!」
いや、十分馬鹿夫婦っぽいですよ。瑠璃には「古女房」なんて言われてたが、どっちかって言うと初々しい若夫婦。30分で起こすから寝て良い、と小雪は言うものの、お決まりのように小雪も眠りこけて、日付が変わって8月30日。
浩二「今日は朝早いからな。お前も早く寝ろよ。それじゃ、おやすみなさ~い」
勿論、浩二は意地悪のためにこう言ってる訳ですが、今の小雪はそういう駆け引きが通じる相手ではない。

で、泣き出すわけですけど、右手のこれは十字を作ってるわけで、アメリカンなおまじないですね。嘘泣きってわけじゃないだろうけど、泣いたら浩二が折れるってのを分かっててやってる節もあるようで。意外と強かな小雪。
浩二を起こせずに眠ってしまった分の「お仕置き」として小雪は浩二のを咥えることに。気持良くさせられているか不安そうな小雪の様子が、浩二の罪悪感と嗜虐心を煽る。口に出されても嬉しそうな小雪。
小雪「浩二はどっちが好き?はしたないコ?清楚なコ?」
浩二「………」
小雪「全部…浩二の、意のままだよ?」
浩二「俺は…はしたない子でも、清楚な子でもなく、…小雪が好き」
なんか浩二にも伝染してる気がするな。
>俺の、小雪…
>ずっと、俺の中で、消化しきれないでいた、
>『涼子さんの娘である小雪』
>どんな罪があって、どんな罰を受けようとも…
>受け入れることが、
>みんなを傷つけることってわかってても…
>それでも俺は…小雪を、受け入れる。
でも、彼の周りの世界は彼が思うよりも、ちょっとだけ優しいのだから、浩二と小雪が想い合っていれば、きっと受け入れてもらえると思うんだよね。
小雪「どのくらい幸せかって言うとねぇ…う~ん、そっだなぁ…」
小雪「今、地球が滅んでも、ある程度納得できるくらい」
いつ死んでも悔いがないような小雪に対して、浩二は納得がいっていない。
浩二「だってさ…まだ全然小雪に追いついてない」
小雪「な…?」
浩二「“好き”の歴史でも、密度でも…まだ、水を開けられてる…こんなんじゃ、生きてること、諦められない」
小雪「こ、浩二?」
浩二「今なら、自信あるのに…」
小雪「な…なに、を?」
浩二「あと1年…いや半年経てば、小雪が俺を好きな量より、俺が小雪を好きな量の方が、上回るって、さ…」
小雪「ぁ…」
浩二「今はまだ、歴史が足りない。小雪の5年に追いつけない。たった2日じゃ…」
浩二「さすがにお前の想いに勝てなかった」
泣かすねぇ、浩二君。
翌日。

帰りたくなさそうな小雪。でも、小雪は家出中だし、新学期も始まるし、涼子に二人のことを話さないといけないし、ちゃんと帰らないといけない。
浩二「お前、世界で誰が一番好きだ?」
小雪「…………………………………ママぁ」
浩二「俺、そう言えるお前が世界で一番好きだぞ」
小雪「っ!あ、あの、あの…ええええっ!?」
浩二「小雪さ…」
小雪「こ、浩二…?」
浩二「俺たちの夏休みは…今日で終わりだ」

小雪も納得はしているけれど、でも、やっぱり寂しいよね。
2日ぶりの樹ヶ丘。
まずは家出のことを涼子に謝りに行く小雪。それが済んでから、浩二は小雪とどうなったかという話をすることに。意を決して、家へと歩みを進める小雪。
「頑張れ、頑張れあたし…」
「ママに心配かけたんだから…謝らなくちゃいけないんだから」
「それにもう…夏休みは終わったんだから。あの、夢のような二日間、終わっちゃったんだから」
「………っ」
「だって仕方ないじゃん…もう、8月は終わりなんだからさぁ」
「だって、だって…今日は8月30日なんだから…明日になれば…」
「…明日に、なれば?」

「明日って…何日?」
「え~と…」
「………」
「…あれ?」
「………ああっ!?」
何かに気付いて、浩二のところへ駆けてくる小雪。そうです。夏休みは終わり、なんて思ってましたが実は8月は31日まであったのです。怒り狂う小雪。

小雪「嘘つき、嘘つきっ、嘘つきぃっ!今日で夏休み終わりだって思ってたじゃないか!」
浩二「変わんねえだろ、ほとんど!」
小雪「ぜんぜん違うよぉっ!もう一泊できたんだよ?少なくともあと5回はできたんだよ?」
小雪「戻るっ!」
浩二「はぁっ!?」
小雪「戻る!戻る戻る戻る~!今夜も浩二といっしょにおふろはいる~!」
浩二「大声でんなことわめくな!」
小雪「いっしょに海見る!いっしょにごはん食べる!!抱き合って寝る~っ!!!」
さて、エピローグ。
浩二は大学生になったようで小雪と二人で暮らしている。浩二がここに越してきた時、「合格祝い」として熨斗をつけて涼子から贈られてきた小雪。

と、言う訳で、ままらぶ小雪ルートでした。馬鹿で健気で一途な小雪はやっぱり可愛い。もうちょっとラストに盛り上がりがあると良かったかなという気はしたものの、旅館での小雪の弾けっぷりが良かったので満足です。
4月からはちょっと忙しいので、なかなか更新できないかもしれませんが、今後共よろしくお願いします。
今日はここまで!
第八話「アイ・ラブ・浩二(後編)」
昨晩に時間が戻る。
夜中に涼子を訪ねた小雪は部屋に涼子がいないことを不審がる。ダイニングにもベランダにもいない。涼子の部屋が散らかっていることに気付く小雪。
これって、小雪が浩二に猛烈なアタックをかけているのを目撃してショックを受けた涼子が暴れたってことなのかな。小雪の部屋が荒れてたのとの奇妙なシンクロ。
涼子の部屋で浩二のウィニングボールを見つけた小雪。あることに気付き、自分の持っていた「浩二の初勝利のボール」と見比べる。小雪のボールの日付は02年5月3日。涼子のボールは02年4月29日。
~回想~
小雪「約束だよね?はじめての試合のボールくれるって」
浩二「あ、あのな…小雪」
小雪「確か相手って、何度も全国大会に出てる強豪なんだっけ?」
浩二「いや、だからな………負けた。そう、ボロボロに打たれた」
小雪「あ…そうなんだ」
浩二「で、その…負けた試合のボールなんて記念にならね~だろ?」
浩二は最初の試合に勝っていて、ボールを涼子に渡していた。小雪には嘘をついていた。「浩二の初勝利のボール」と小雪が信じてきたものは、浩二の2勝目のボールだった。
小雪「本当の浩二の初勝利のボールを、ママがずっと大事に持ってたって…なんなの!?」
なんなの!?とは言うものの小雪の中には既に確信が生まれている。涼子の部屋とベランダを通して繋がっている浩二の部屋へ、その先に待つものが自分にとってどれだけ残酷なものか分かりながら、小雪は近付く。
翌日。
小雪は出ていき、涼子は泣き疲れて眠っている。
浩二「俺のせいだ…」
瑠璃「お兄ちゃんのせいだね」
かおり「浩二が悪い」
クリス「Darling酷いデス」
浩二「言うな!お前らが言うな!」
定番の流れです。シリアスシーンにもくすぐりを入れてくるのが良い。こうやってプレイヤーの緊張を緩めておいて感情を揺さぶるものを投げ込んでくるのがいつもの手法です。
瑠璃のこの顔好き。据え膳状態の小雪を食わなかった浩二を批判する女性陣。ここで誰も涼子と浩二との関係について触れないのは、妙と言えば妙だが、あぁ、でも、小雪が涼子と浩二の関係に気付いて、そのショックで家出したとは気付いてないのか。失恋の傷心家出という認識?
瑠璃「まったく、家出だなんてはた迷惑な」
クリス「コユキもルリにダケハ言われなくナイト思ってるねキット…」
ですよねwwいや、だからシリアスパートなんだってば!小雪が家事の割り振りを書き置きに残してるとかいちいち面白いけどね。案の定かおりに全く家事が振られてないとか。
梨恵「そうか…小雪ちゃん、玉砕したか」
梨恵「でも、それだったら…なんで?」
梨恵「どうして、自分をそんなに責めるのよ。涼子…」
流石に梨恵も不自然に思うよね。
家事の割り振りに続いて、家出の為に学割まで申請している小雪。観客の笑い声が入る辺り、真面目にシリアスシーンをやる気がないとしか思えんww
瑠璃「ちょっ、ちょっと待ってよ!」
浩二「なんだよ瑠璃。今大事なとこなんだから邪魔しないでくれ」
瑠璃「家出するのにわざわざ学割使う人間がどこにいるのよ!?」
浩二「あいつはそういう奴なんだよ。書き置き見てわかったろ」
瑠璃「それはもう律儀を通り越してただの愉快な人だよ!」
浩二「いい奴だろ…」
小雪の行き先は喜多見温泉。学割の申請は往復の乗車券。戻ってくるつもりもちゃんとある辺り、行き当たりばったりになれない真面目な人間性が伺える。
温泉宿に入った小雪。
どうも頭のネジが緩んでいるのか、宿の電話番号を確認して家に電話を…となって慌てて電話を切った小雪。流石に、家に電話まで入れたら家出娘失格ということは気付けたらしい。
小雪を連れ戻しに喜多見へ向かうことにした浩二。出かける前に二人きり涼子と話すことに。あぁ、喜多見は藤枝家と桜木家で旅行に行った場所なのか。
小雪の部屋にあった二つのボールを見せられ、昨晩のことを小雪に知られたと気付き絶句する浩二。小雪を傷付けた責任を二人はお互いに譲らない。
小雪のことで苦しんでいて逃げる気持ちで涼子を求めた浩二は、小雪にとっても涼子にとっても酷い男だし、浩二の弱みに浸け込むようにして自分を求めさせた涼子は、浩二にとっては酷い女だし、小雪にとっては酷い母だ。
空気が重たくなったところでちょっとブレイク。昭が帰ってくるとドアの前に梨恵が立っている。
昭「…門番?」
梨恵「ちょっと込み入った話みたいだからね」
昭「誰が?」
梨恵「涼子が」
昭「誰と?」
梨恵「浩二君と」
昭「何で?」
梨恵「そりゃあ…」
昭「………」
梨恵「…あれ?なんで?」
ですよねぇ。梨恵は良く素直に浩二と涼子を二人きりにしたな。肝心なとこで抜けてる梨恵らしいと言えばらしいのだけれど。
二人の関係を終わらせよう、と言う涼子。当然浩二には受け入れ難いのだけれど、涼子の意志は固い。
涼子「知らなかった…小雪ちゃんが、浩くんのこと、“あんなに”好きだなんて…」
浩二「それは…俺だって、全然…」
涼子「知らなかった…わたしが、こんなにも嫌な女だなんて」
浩二「そんなこと…あるもんか」
涼子「だからわたし…いちぬけた」
“あんな”は涼子が見ていたトリトンからの帰りのシーンかな。このタイミングで涼子が抜けるのは潔くもあるし、狡くもある。半年間恋人をやっておきながら、今になって女の自分よりも母親の自分を優先させるだなんて、もう単なる涼子の「息子」には戻れない浩二にとって残酷ではないか。
涼子「もう間に合わないかもしれないけど…今から一生懸命頑張って、わたし、もう一度小雪ちゃんの母親になる」
浩二「俺のことは…?」
涼子「娘のほうが大事だもの。“よその子”よりも」
浩二「っ…!」
涼子「ごめんなさい…」
この遣り取りは泣かせるものがある。僕は最初涼子は勝手だなと思ったのだけれど、ここで浩二に対して母親の顔を見せる方が余程卑怯だなとも思ったし、浩二を「よその子」として突き放さなければ離れられなかったのかも知れない。
昭「それはそうと、涼子さんと何を話してたんだ?」
浩二「時候の挨拶」
梨恵「…さすが桜木昭の息子。さり気ない話題転換にも引っかからないわね」
昭「子供の頃からの鍛え方が違うからね。本気で追い詰められたときの言い訳なんか芸術だよ」
梨恵「末恐ろしい逸材ね…悪い意味でも酷い意味でも」
悪い意味と酷い意味ってwwしかし、八話では昭が良いブレイクになっているな。重い空気を断ち切ることによって、新鮮な気持ちでシリアスパートを見られる。涼子の嗚咽が入っての「もう僕を超えたかも…」とか堪りませんね。
浩二が出て行ってから涼子が泣き出したのは、やっぱり浩二への想いが強かったからだと思うんだよね。そうだよなぁ、生半可な気持ちで付き合ってないだろうからなぁ。
と言う訳で、喜多見に到着した浩二。運良く小雪と同じ宿。そして、まぁ、混浴の露天風呂があるとなったら展開としては決まってますよね。
※露天風呂で浩二と遭遇し、混乱して暴れまわろうとする小雪をデフォルメして表現しています。タオルが取れたからヌードです。どう見ても18禁にならないけど。
浩二「あ、そうだ思い出した!やっと見つけたぞ小雪!」
小雪「何がやっとよ!家出てから20時間もたってないじゃない!」
浩二「うん、お前を捜す足がかりにしようとした宿に、まさかお前も泊まってるとは思いもしなかったぞ」
小雪「何でそう運がいいのよ!何度も何度もすれ違って、そのたびに想いが募ってとか」
小雪「そういう展開になろうと思わないわけ!?」
何度も何度もすれ違って想いが募って、結果サマルトリアの王子が嫌いになったのが僕です。そういえば、出ていったのを追いかけるって展開、丸戸は結構好きですよね。ショコラの香奈子、パルフェの恵麻とか。
学割の申請とかの手がかりは浩二に追いかけて欲しかったからではないのか、と指摘された小雪の反応。やっぱり、その辺は瑠璃がバケット持って家出したのを参考にしたのかなぁ。羨ましがってたし。
浩二「あ~…気持ちいいなぁ…」
小雪「………」
浩二「気持ちいいよな?なっ」
小雪「…そりゃ、気持ちいいだろうね。ふった女からかうってのは」
さて、一気に本題に入りました。小雪としては浩二に惚れてるということを抜きにしても、涼子と浩二が付き合うのは許せないことであって、いや、浩二に惚れているということを抜きには出来ないと思うけどね、実際のところは。
浩二は小雪が自分だけを責めるのを受け容れるわけだけど、小雪としてはそれが気に入らない。「俺が悪いからお前は母娘で仲良くしろ」なんて、そんな簡単な話ではない。
小雪「そうやって浩二がママを庇えば庇うほど…あたしの心がほころびてくる…」
自分が5年前からずっと好きだった男を奪った女性が、その男を振って、しかも男はその女性を庇ってるんだ。小雪の心中はどす黒いもので一杯だろう。
小雪「ママは悪くないって…?ママを憎む必要はないって…?ママを好きなままでいられるって…?」
小雪「そんなの…嘘に決まってんじゃん!」
好きだった人を奪われたことを恨むなんて辛すぎるし、たった一人の母親を恨んでいる自分なんてとても受け容れられないし。だから小雪は、自分を振った浩二だけを憎もうとしたんだけれど、そんなのは無理なんだよね。
部屋に戻って何かあったら内線で連絡しろ、と言う浩二。浩二が部屋を出るなり、すぐに電話をかける小雪。まさかこのタイミングでギャグを挟んでくるとは思わなかった。丸戸史明、流石だぜ。
小雪「どうしてママを好きになったの?ママに振り向いてもらうために、何をしたの?ママのこと、どのくらい好きなの?」
浩二「なんでそんなこと知りたがる?」
小雪「納得行かないから。どうしてあたしが浩二を諦めなくちゃいけないの?こんなに頑張ってるのに、どうして届かないの?」
浩二「俺にはお前のほうが訳わかんないよ…」
小雪「なんで?」
浩二「どうして俺なんか好きになった?」
お互いに納得がいかない。だから、とことん話す。5年間濃密な付き合いをしてきた二人の、壮絶な打ち合い。しかも、何故か野球形式でww
1回の攻防
浩二が涼子を好きになったきっかけは一目惚れなのか。続いて、小雪が浩二を好きになったきっかけですが、殆ど一目惚れと変わらないと浩二からダメだし。
浩二「悪くはないけど…俺の好きになった理由を否定する資格はないな」
小雪「いちいちいちいち…ほんっとに、嫌な奴」
浩二「嫌いになったか?」
小雪「大好きっ!」
この破壊力ですよ。しかし、1回は両チームとも無得点。
3回の攻防
喜多見に来た家族旅行の話。楽しいはずの旅行中に大喧嘩をして、小雪はなかなか泣き止まず、結局小雪が浩二の胸に顔を埋めて一緒に寝た、という話。なかなかに威力が高い。小雪1点先制。
涼子と小雪の間に浩二が入って寝てたので、涼子の匂いがしたり胸が当たったりして浩二は眠れなかったという話。浩二2点取って勝ち越し。
6回の攻防
浩二がプロ野球で1億円稼ぐと言ったのは、涼子が仕事を辞めても二人である程度食っていける額ということだったらしい。何か妙なところで現実的だな。しかし、涼子は実際野球良く分かってない、という悲しい話。浩二無得点。
小雪「あたしの裸でも、興奮する?」
浩二「お前のせいで上がれないんだこっちは…それで察しやがれ」
ちょっと意外な手で攻めて小雪が1点。更に攻撃が続く。
小雪「浩二みたいに、将来のことなんて考えてなかったなぁ」
浩二「そうか…」
小雪「今その時、浩二と一緒にいることが大変だったから。そのことで精一杯だったから」
浩二「大げさな…」
小雪「大げさじゃないよ。浩二が推薦で学園受かっちゃったから、こっちはとんでもないことになってたんだから」
滑り止めの学校を白紙で出して、自分を追い込んで、それで勝ち取った「浩二と一緒の学校」という進路。
藤枝小雪は馬鹿なのだ。家事の割り当ての書き置きを残して家出するようなしっかり者の一面とは裏腹に、いつも人生を賭けて恋愛をしている。更に2点追加。浩2-4小
8回の攻防
浩二「そろそろ愛想尽きたろ?」
小雪「………」
浩二「もう寝ようぜ。で、明日帰ろう」
小雪「…揺らいでるな~?」
小雪のこの表情が気に入っている。
浩二としてはそろそろ決定的なカードを切らざるを得ないんだけど、間違いなく小雪を傷付けるわけで、出来ればそれは避けたいと思ってるんだよね。
小雪「どんなに酷いことされても、あたし、浩二が好き。口だけじゃないって、今ならわかるよね?」
傷付く覚悟が出来ている小雪。傷付ける覚悟が出来ていない浩二。でも、もう後には引けないからね。
浩二は投げられなくなったことへの同情に浸け込んで涼子を手に入れたという自覚はあって、小雪はそれは野球を失ったことからの逃避なんじゃないかって言うんだけど、でも仮に逃避だとしても小雪と涼子が両方いて、涼子の方に逃げた時点で小雪は負けている。小雪にとっては厳しい事実。
浩二「お前が嫌いな訳じゃない。それどころか、大好きだ、感謝もしてる、本当に大事に思ってる」
浩二「それでも俺は、涼子さんを選んだんだ、あの時」
浩二「お前、そんな男許せるか?いくら好きだからって、そこまで甘やかしていいのか?」
浩二は、まず小雪の「好きな人」から「許せない奴」になって、それからきちんと時間をかけて許してもらって、もう一度「大切な友達」になろうとしてるんだと思うんだよね。きちんと許してもらうために、一度嫌われなきゃいけないと思ってるんだと思う。
小雪「とっくの昔に呆れてるし、めちゃくちゃムカついてるに決まってんじゃん」
浩二「だったら!」
小雪「けど!ちっとも嫌いになれないよ!」
でも、小雪にとってはそんなこと関係なくて、浩二が小雪に対して後ろめたい気持ちでいるなら、それに浸け込んで浩二を手に入れたいと思っている。それは、涼子を手に入れるきっかけが同情だって良いと思った浩二と一緒だな。
浩二「俺はもう、小雪を好きになる資格がない」
小雪「…あるっ!」
浩二「お前にあっても、俺が自分を許せない。こんな最低な奴、許されるべきじゃない」
小雪「そんなのはあたしの基準だもん!あたしは浩二を許すもんっ!」
小雪「だから、浩二が振り向いてくれるまで、許して、許して、許し続けるもんっ!」
浩二の気持ちも理解できるけど、小雪にとっちゃ「そんなもん知るか」な訳で、自分を好きなのか嫌いなのかの二択を強引に浩二に迫る。
浩二「好きに…決まってんだろ?」
エンダァァァァァァァァァァァァ。
あ、しまった、これは別れの曲か。ロロはホイットニー・ヒューストン女史の冥福をお祈りしています。
ちなみに「嫌いだ」を選ぶとバッドエンドに進む。どんな関係であれ、どうしても離れがたい二人が描写されて、何だか辛い気持ちになる。今更離れるには、彼らの5年間は重すぎたんだろうなぁ。
小雪「桜木浩二は、藤枝小雪のことが好き…そう、言ったんだよね?」
勿論、浩二が小雪に「好きだ」と言ったところで何も解決はしない。浩二は自分が許せないし、小雪は涼子に対してわだかまりがあるし、涼子は小雪に対して大きな負い目を抱えている。でも、小雪は浩二が好きでいてくれるだけで幸せを感じられるのだ。
小雪「あたしはぁ、満たされたぁ」
浩二「え…?」
小雪「これからも、いつまでも、浩二のこと、好きでいられるよぉ。そう、確信したんだぁ」
結局、今回の件は小雪にとって浩二を得られるか否かという問題に尽きるのだ。辛さや苦しさや憎しみは、浩二が手に入ったことに比べれば瑣末な問題に過ぎない。
小雪の思いが浩二に伝染する。互いを好き合っている男女が二人でいて、他のどんな気持ちよりも愛しい気持ちが優先してしまえば、後はもうなるようにしかならない訳で。
これ以降、小雪の暴力的なまでの可愛さが発揮されまくります。嬉しそうに「浩二に…うばわれたぁ…っ」とか言ってる小雪。もう「馬鹿だなぁ、この子」って感じで堪らない。
充足感に包まれてちょっとまどろむと、気付いたらチェックアウトの時間。小雪の部屋の内線電話を浩二が取って、フロントの人と若干気まずくなる感じが微笑ましい。
寝ぼけた小雪が徐々に状況を把握して、結果ニヤニヤしはじめるまでの図。
で、やっとフロントとの電話に出た小雪は朝食を摂る時間もなく、チェックアウトしなければならないということを知り、結論を出す。
小雪「わかりました。それじゃ、もう一泊延長ということで」
浩二が手に入って、すっかり舞い上がっている小雪は浩二と温泉旅行を楽しむ気満々で延泊を決定。しかも、その様子がまた、強烈な可愛さ。
最終話「熱すぎるふたり」
頭のネジというネジが抜け切った小雪は浩二の右手を放さない。食事の時間になっても、仲居さんが見てても、喧嘩になっても。常軌を逸しているよ、この子ww
延泊の条件として家に連絡を入れることに。渋る小雪。
浩二「ちゃんと家に連絡入れるって言ったのはお前だぞ。約束は守れ。でなければ俺だけ先に帰る」
小雪「うわぁっ!あたしに死ねと?」
浩二「めんどくさい女だなおめ~は!」
小雪「捨てる?ねえ捨てる?」
これを冗談でなく本気でやってるんで、小雪はかなり病的だぜ。ちなみに、追い詰められた結果電話はかおりにかけてお茶を濁しました。
かおり「…壊れてた」
かおりの表現が的確すぎてもう…。
離れたくないからと言って連れションを要求する小雪。もう頭おかしいよ、この人ww浩二が当然のように拒否したら沢田を引き合いにだして不満を言うしww
さて、二日目夕方に第二回戦。
クリスほどは大きくない胸、かおりほどは色気がない脚、浩二に触れてもらったという点では瑠璃に随分遅れをとった性器。小雪のコンプレックスはなかなかのものだよね。
浩二に何をされても喜ぶものだから、昨日まで処女だった小雪にいけないことと思いつつも無理を強いてしまう浩二。小雪は小雪で浩二が自分にハマっていくのが嬉しかったりして。
小雪「それよりも…止められないくらい、あたしを欲しがってくれるほうが嬉しいな」
小雪「大丈夫、大丈夫…痛くされるなんて、初めのころしかないんだから…大事な、思い出になるよ」
小雪「何年経っても、思い出して、真っ赤になれるくらい…最初っから、すごいこと、しようねっ」
浩二の理性を力尽くで叩きのめすような小雪の言葉。激しくされて苦しさもあるだろうに、一貫して幸せそうなのは、浩二に求められることをどれほど待っていたかってことなんだろうなぁ。
浩二「小雪…俺、俺…っお、お前のこと…っ」
小雪「う、あ…な、なに?あたしのこと、なにぃ?」
浩二「あ、あ、あ、あ…も、もうっ」
小雪「あっ、ダメ、ダメ!あたしのこと、なんだぁっ!?い、や、言って…言ってってばぁっ!」
浩二「…好きだ、好きだ好きだ大好きだ」
打ってて恥ずかしくなってきたぜ。で、事後もゴキゲンの小雪。
小雪「お隣に越してきた男の子に恋しちゃって、ずっと、ずっと、こうなりたいって夢見てた、どこにでもいる、普通の女の子だよ」
笑いの中にこういうのを突っ込んでくるんで、油断してると涙腺が緩む。まずいですね。部屋に戻り夕食。あーん、を強要する小雪。
小雪「あ~ん」
浩二「………」
小雪「あ゛~ん゛っ!」
浩二「………」
小雪「うう…ふええええ…」
浩二「難儀な奴め」
この不安定感はパルフェの里伽子ルートに近いかも知れない。まぁ、里伽子と小雪ではキャラが近いすぎるからあれですけどね。で、食後、小雪の膝枕で横になる浩二。
小雪「なんかこうしてると、あたしたちって、ふ、ふふ、ふふふっ…」
浩二「焦るな、どもるな、その先は言うな」
小雪「ふう…ああっ!」
いや、十分馬鹿夫婦っぽいですよ。瑠璃には「古女房」なんて言われてたが、どっちかって言うと初々しい若夫婦。30分で起こすから寝て良い、と小雪は言うものの、お決まりのように小雪も眠りこけて、日付が変わって8月30日。
浩二「今日は朝早いからな。お前も早く寝ろよ。それじゃ、おやすみなさ~い」
勿論、浩二は意地悪のためにこう言ってる訳ですが、今の小雪はそういう駆け引きが通じる相手ではない。
で、泣き出すわけですけど、右手のこれは十字を作ってるわけで、アメリカンなおまじないですね。嘘泣きってわけじゃないだろうけど、泣いたら浩二が折れるってのを分かっててやってる節もあるようで。意外と強かな小雪。
浩二を起こせずに眠ってしまった分の「お仕置き」として小雪は浩二のを咥えることに。気持良くさせられているか不安そうな小雪の様子が、浩二の罪悪感と嗜虐心を煽る。口に出されても嬉しそうな小雪。
小雪「浩二はどっちが好き?はしたないコ?清楚なコ?」
浩二「………」
小雪「全部…浩二の、意のままだよ?」
浩二「俺は…はしたない子でも、清楚な子でもなく、…小雪が好き」
なんか浩二にも伝染してる気がするな。
>俺の、小雪…
>ずっと、俺の中で、消化しきれないでいた、
>『涼子さんの娘である小雪』
>どんな罪があって、どんな罰を受けようとも…
>受け入れることが、
>みんなを傷つけることってわかってても…
>それでも俺は…小雪を、受け入れる。
でも、彼の周りの世界は彼が思うよりも、ちょっとだけ優しいのだから、浩二と小雪が想い合っていれば、きっと受け入れてもらえると思うんだよね。
小雪「どのくらい幸せかって言うとねぇ…う~ん、そっだなぁ…」
小雪「今、地球が滅んでも、ある程度納得できるくらい」
いつ死んでも悔いがないような小雪に対して、浩二は納得がいっていない。
浩二「だってさ…まだ全然小雪に追いついてない」
小雪「な…?」
浩二「“好き”の歴史でも、密度でも…まだ、水を開けられてる…こんなんじゃ、生きてること、諦められない」
小雪「こ、浩二?」
浩二「今なら、自信あるのに…」
小雪「な…なに、を?」
浩二「あと1年…いや半年経てば、小雪が俺を好きな量より、俺が小雪を好きな量の方が、上回るって、さ…」
小雪「ぁ…」
浩二「今はまだ、歴史が足りない。小雪の5年に追いつけない。たった2日じゃ…」
浩二「さすがにお前の想いに勝てなかった」
泣かすねぇ、浩二君。
翌日。
帰りたくなさそうな小雪。でも、小雪は家出中だし、新学期も始まるし、涼子に二人のことを話さないといけないし、ちゃんと帰らないといけない。
浩二「お前、世界で誰が一番好きだ?」
小雪「…………………………………ママぁ」
浩二「俺、そう言えるお前が世界で一番好きだぞ」
小雪「っ!あ、あの、あの…ええええっ!?」
浩二「小雪さ…」
小雪「こ、浩二…?」
浩二「俺たちの夏休みは…今日で終わりだ」
小雪も納得はしているけれど、でも、やっぱり寂しいよね。
2日ぶりの樹ヶ丘。
まずは家出のことを涼子に謝りに行く小雪。それが済んでから、浩二は小雪とどうなったかという話をすることに。意を決して、家へと歩みを進める小雪。
「頑張れ、頑張れあたし…」
「ママに心配かけたんだから…謝らなくちゃいけないんだから」
「それにもう…夏休みは終わったんだから。あの、夢のような二日間、終わっちゃったんだから」
「………っ」
「だって仕方ないじゃん…もう、8月は終わりなんだからさぁ」
「だって、だって…今日は8月30日なんだから…明日になれば…」
「…明日に、なれば?」
「明日って…何日?」
「え~と…」
「………」
「…あれ?」
「………ああっ!?」
何かに気付いて、浩二のところへ駆けてくる小雪。そうです。夏休みは終わり、なんて思ってましたが実は8月は31日まであったのです。怒り狂う小雪。
小雪「嘘つき、嘘つきっ、嘘つきぃっ!今日で夏休み終わりだって思ってたじゃないか!」
浩二「変わんねえだろ、ほとんど!」
小雪「ぜんぜん違うよぉっ!もう一泊できたんだよ?少なくともあと5回はできたんだよ?」
小雪「戻るっ!」
浩二「はぁっ!?」
小雪「戻る!戻る戻る戻る~!今夜も浩二といっしょにおふろはいる~!」
浩二「大声でんなことわめくな!」
小雪「いっしょに海見る!いっしょにごはん食べる!!抱き合って寝る~っ!!!」
さて、エピローグ。
浩二は大学生になったようで小雪と二人で暮らしている。浩二がここに越してきた時、「合格祝い」として熨斗をつけて涼子から贈られてきた小雪。
と、言う訳で、ままらぶ小雪ルートでした。馬鹿で健気で一途な小雪はやっぱり可愛い。もうちょっとラストに盛り上がりがあると良かったかなという気はしたものの、旅館での小雪の弾けっぷりが良かったので満足です。
4月からはちょっと忙しいので、なかなか更新できないかもしれませんが、今後共よろしくお願いします。
今日はここまで!
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満を持して、ついに小雪が浩二へ攻勢をかける7話をお送りします。
小雪が可哀想ですが、意外と不幸が似合うんですよね。
第七話「アイ・ラブ・浩二(前編)」
涼子はウェディングドレスのデザイナーをしておりまして、その展示会みたいなものがあったのかな。当然ながら浩二も駆り出された訳ですが、本当の目的は、と言いますと。

ドレスのモデルをやっている小雪の花嫁姿。梨恵は小雪を浩二をくっつける気満々だな。小雪に見とれる浩二に対して涼子さんが表情を曇らせている。
カメラマン「しっかしさぁ、ああまで家族ぐるみになっちゃうとさ、かえって進展しにくくなっちゃわないかな?」
営業「それはあるかもな。浩二君があの調子じゃ、小雪ちゃんも苦労するかも」
梨恵「涼子、あなたも協力してあげなよ。可愛い娘のためなんだし」
涼子「え、え~と、その前に聞きたいんだけど」
梨恵「なによ?」
涼子「小雪ちゃんってもしかして…浩くんのこと、そんなに嫌ってないの?」
カメラマン「………」
営業「………」
コーディネーター「………」
梨恵「………」
涼子「…あら?」

この天然ぶりですよ。
小雪「…もう、ふてくされない。ママと一緒じゃないからって」
浩二「いや俺は涼子さんがどうとか言ったことはなくてだな」
小雪「あたしと2人じゃヤだ?」
浩二「そんなことは一言も言ってない。けど…」
小雪「けど、なに?」
浩二「昼間のこと、蒸し返すなよ?」
小雪「昼間ってなんかあったっけ?」
この、自分に有利なことをすぐに忘れてしまうのが小雪の良いところなんですけどね。なんだか損ですねぇ。
一方の涼子。未だに浩二に対する小雪の気持ちが理解出来ない様子。やたらと鋭い梨恵。これは流石の涼子も困るよな。

梨恵「あなた…もしかして…」
涼子「ち…違うわよっ!」
梨恵「桜木昭に酷いことされたんでしょ?だから憎い男の息子を自分の娘に近づけたくないのね?」
涼子「あ~違う違う全然」
梨恵「しまった…落ち着かせてしまった」
毎回のパターンですが、梨恵は鋭い指摘をする割に結論を昭お父さんに持って行ってしまうので、慌ててた涼子は冷静になってしまうんですよね。しかし、涼子は昭を何だと思ってるんだww
浩二とキャッチボールを始める小雪。あだち充の漫画みたいだ。浩二が投げたボールを捕れて、小雪が大袈裟なくらいに喜ぶ。良いなぁ、この子。

小雪「ずっとやりたかったんだけどできなかったんだよね。浩二、手加減しないんだもん」
浩二「体育会系運動部の男と遊びでスポーツをやろうという、その思想が腐ってんだよ」
小雪「そうだね…だから、今の状況も、そんなに嫌じゃないんだ」
浩二「………」
小雪「浩二が同じ場所を歩いてくれるから…むしろ好きかな?」

この辺も小雪と瑠璃との共通点だろうな。浩二が遠い存在になってしまったのが寂しかったというのは二人とも一緒。しかし、最近の小雪は大胆な発言をするね。
小雪「ねえねえ、このボールってさぁ…」
浩二「ちゃんと覚えてるからその先は言うな」
小雪「浩二が初めて試合で勝った記念のボール…どうしてもってあたしがねだったら、くれたんだよね~?」
浩二「言うなっつっとろうが!恥ずかしい」

いつも浩二はウィニングボールを女の子たちに配っていたけれど、初めてボールを貰ったのは自分、というのが小雪にとっては嬉しい事実でありまして、自分が特別であることの証明と言いますか、何と申しますか。
で、何か言いたそうで言えない浩二。伏線。
再び涼子サイド。梨恵に再婚を勧められ、うっかり男がいるらしいことがバレてしまう。まぁ、外泊の口実を梨恵に頼んだわけだし、勘付かれても仕方ない。

浩二「似合ってなかったけど…綺麗だった」
小雪「あ…」
浩二「さすが涼子さんだよな。あれはもう、魔法の領域だ」
小雪「あ…あは…」
浩二「素材がどうとか関係なんだよ。だから勘違い…って泣くな!」

本音と照れ隠しのつもりが、照れ隠しが過剰で失敗。どうも浩二は小雪相手には上手くコミュニケーションが取れないな。昭直伝のテクニックが通用しないのだろうか。
浩二「お前、さ…」
小雪「ん?」
浩二「その…間違ってたらごめん」
小雪「だから、何?」
浩二「もしかして…男の趣味、悪くないか?」
小雪「ん~?」
浩二「い、いや、なんでもない、忘れろ」
小雪「………」
浩二「それじゃ帰るか…」
小雪「あのね…」
浩二「あ?」
小雪「多分、最悪だよ」
文字は悪そうなのに言い方は決して悪そうじゃない。ガリガリと浩二の良心を削ってくるねぇ、小雪は。しかし、浩二はついに確かめてしまったし、小雪は言ってしまったな。後に引けなくなってくるぞ。
前回言っていた通り、瑠璃は小雪の味方になっている。

小雪「ね?どう思う?どう思う?これって告白したことになっちゃうかなぁ…?」
瑠璃「…なるだろうねぇ。お兄ちゃんにしては鋭い質問だ」
小雪「や~!どうしよ、どうしよ!あたし明日から浩二の顔まともに見れないよぉ~」
挙動不審な小雪への視線が若干冷たい瑠璃ですが、今回モデル役を引き受けたのは瑠璃の指示だったらしい。女性としての小雪を浩二にアピールするのが一つ目の目的。二つ目の目的は、瑠璃は明言しなかったけれど、小雪が浩二へアタックをかけていることを涼子に理解させることだろうな。
小雪「ごめんね…本当はあんたも浩二のこと…」
瑠璃「いいよ…もう。今の状態も悪くはない」
小雪「ありがと…」
友情美しい。泣ける。
瑠璃「それに…正しいことしてるのか自信ないし」
小雪「ん?」
瑠璃「もしかしたら…見なくても済んだはずの現実を見せちゃうことになるのかもしれないし…」
まあねぇ。母一人娘一人の家族の絆を引き裂くことになってしまいかねないもんなぁ。しかし、それを分かりつつも瑠璃は小雪の背中を押す訳ですが。
学校にやってきた浩二。野球部主将の沢田豊と心温まる話。
沢田「昔、そういうOBをぶん殴って追い払ったら、後輩がやけに俺を尊敬しだしてな…」
浩二「あ~そんなことあったなぁ。俺は遠くから見つめていただけだったが」
沢田「いや、ビーンボールで最初の一人を仕留めたのがお前」
第1話でも選択肢によってはかおりに絡んでる編集者を硬球ぶつけて撃退してたけど、元々そういうラフプレーは得意ってことですか。意外と武闘派な野球部だな。
浩二「小雪に告られたっぽい」
沢田「じゃ、そゆわけで」
沢田に言わせれば、収まるべきところへ収まったものに何も言うことはない、と。野球部は総出で小雪応援団です。しかし、実は浩二には半年前から交際している女性がいましてね。
瑠璃とかおり、フローリアス樹ヶ丘5階の頭脳派会議。お互い「手短にね」とか「手短に済ませろ」とか言い合ってて軽快な会話が良い。小雪派の瑠璃に対して、かおりは中立的な立場。
瑠璃「小雪はね、瑠璃がいうのもなんだけど、いい奴だよ」
かおり「…んなこたぁ、ずうっと昔から知ってるよ」
瑠璃「お兄ちゃんはね、瑠璃の奴隷になるのが一番幸せだけど…」
瑠璃「でも、二番目に幸せなのは…小雪がずっと側にいることだと思う」
かおり「………お前にしちゃ、説得力、あるな。…一番はともかく」
どう考えても悪党だった瑠璃が心から小雪の味方をしているという事実は、かおりにとっても大きな影響があるよねぇ。涼子と浩二がくっついても幸せにはならないという瑠璃の妄想が相変わらずの昼ドラクオリティ。
瑠璃「おじさんが2年かけて駄目だったの?信じられない…」
かおり「だからぁ、めちゃめちゃ身持ち堅いひとだったんだよ…」
瑠璃「じゃあ何で…お兄ちゃんに…」
かおり「そりゃ…あいつは5年間諦めなかったから」
瑠璃「あ…」
その5年分のものと小雪は戦うことになる、と思うと二人の心中は不安に包まれるわけですね。
沢田「お前…けど、藤枝ちゃんはかなり前からだぞ?少なくとも、俺が初めて会った時はとっくにベタ惚れだった」
浩二「知らなかったんだよ。ただ仕切るのが趣味かと思ってた…」
沢田「アレに気づかないってのは、わざととしか思えん」
浩二「わざとかもな…無意識のうちに、そう思わないようにしてたのかも」

浩二が気付かなかったのは涼子への気持ちの障害になるからだと思うんだけど、涼子が気付かないのは浩二のように理由はないんだよなぁ。少なくとも半年前に浩二と付き合い始めるまでは。やっぱ深刻に鈍いのか。
沢田「相手…藤枝ちゃんの知ってる娘か?」
浩二「知ってるっつ~か、そっちも藤枝ちゃんだ」
沢田「はあ?」
浩二「知ってるって言ったんだよ」
シリアスな場面なのに不覚にも笑ってしまった。

沢田にまで根回しが出来ている瑠璃怖ええ。あと、本人確認のためにオレオレ詐欺っぽい合言葉を使ってるという倒錯がクスっとくる笑いで良かった。

瑠璃「さて…というわけで、かおりにも協力してもらうよ?嫌だとは言わせない」
かおり「けど…」
瑠璃「小雪にだってまだ勝算はある。けど、勝つためには、背中を押す人がもっと欲しい」
かおり「………」
瑠璃「お兄ちゃんが5年間想い続けてたってのは認めるよ。けどね…小雪だって、5年間想い続けてきたんだ」
かおり「で、お前は何年だ?」
瑠璃「だから、せめてスタートラインに立たせてあげようよ」
かおり「シカト?」
ここで瑠璃に何年かって尋ねるのは、かおりの優しさなのか茶化しなのか。意外と情に脆いところがあるからなぁ、かおりは。瑠璃の小雪に対する友情が激熱です。と、言う訳でかおりも小雪派に。
朝早くテーブルマナーを練習している小雪。若干の既視感ですが、第1話で同じことやってたのは浩二ですね。で、イメージトレーニングに付き合わされて戸惑う涼子。

小雪「ごめんね、今日は無理やり誘っちゃって」
涼子「…小雪ちゃんから誘ったの?」
小雪「た、単なるイメージだから。適当に合わせて」
涼子「は、はぁ…」
小雪「あれから、ちょっとお話ができない雰囲気だったし…あ、あたしが悪いんだから気にしないで」
小雪「そ、それでさ…今日はその、なんとゆ~か、ゆっくりお話ししたいってゆ~か」
涼子「………」
小雪「あ、あたしの気持ちも聞いてもらいたいし、できたら、そっちの気持ちも…」
涼子「………」
小雪「答えられないんだったら、いつものお喋りでもいい…ただ、二人でぼうっと過ごすってのも悪くない」
涼子「小雪ちゃん…」
小雪「と、とにかく…ぎくしゃくするのは嫌だなぁって…」
涼子「ここに座ってるのは…浩くん?」

最近の小雪の様子、梨恵から聞いた話、このイメージトレーニングの台詞を総合すると、流石の涼子も状況を理解するわけで。この人たちなんで母娘でドロドロの展開ということにはならないけれど、お互い複雑ですよね。
一方の桜木家。仲良くジェンガで遊んでるのはチンチロリンに比べたらかなり団欒っぽいよね。で、昭お父さんに相談事を持ち込む浩二。

勿論ですが内容は「本命以外の女の子からアプローチがあったらどうする」という話。浩二の気持ちによって答え方は幾らでもある、というのが昭の意見だが、そこで浩二が気付く。
浩二「今の俺の正直な気持ち…その子に対しての、嘘偽りない感情。それこそが、返事だってことだろ」
しかしまぁ、今更小雪に対する正直な気持ちって言ったって難しいと思うんですけどね。付き合い長すぎるし、関係が面倒くさすぎるし、どんな結論でも色んな人が傷付くし。でも、浩二は前向きになったようで。
浩二「…サンキュ、親父。今日だけは感謝しとく」
昭「ちょっと不気味だけど、愛するマイサンの感謝の気持ちだ。ありがたく受け取っておこう。あ、それとな浩二…」
浩二「ん?」
昭「小雪ちゃんから映画のチケット預かってるぞ。明日の午後3時に駅前に来てくれだってさ」

見事なのは、昭が父親としてきっちりアドバイスをしながらも賭けジェンガに勝つことですよね。
さて、翌日。5年もお隣さんをやっていながらぎこちない二人。そして咬み合わない会話。
浩二「お前…ひょっとして緊張してるのか?」
小雪「………」
浩二「お、おい…」
小雪「ガチガチに…」

正直というか、なんというか。小雪がいかに浩二を強く意識しているかということを浩二も感じるわけで、否が応にもデートっぽくなりますよね。クリスが尾行してるんだけど、格好が目立つよね、あの人…。
かおり「にしても、とうとうクリスまで引き込んだか…」
瑠璃「尾行にかおりを使っても仕方ないでしょ。相手が普通に歩いてるだけで追いつけないんだし」
かおり「…10秒に1回くらい、お前に協力するのが嫌になるんだが」
このコンビ大好きですww
かおり「そういえば…なんであの映画を選んだんだ?」
瑠璃「おかしい?」
かおり「恋愛物でもないし、ホラーでもない。それどころか、かなりアレだって評判だけど」
瑠璃「うん、瑠璃も見たけど、酷いもんだったよ。何が言いたいのかさっぱりわかんないの」
かおり「なんでそんなのを薦める?二人を接近させるのが目的なんだろう?険悪な雰囲気にならないか?」
瑠璃「ところが…ならないんだなぁ。ま、仕上げをごろうじろ、よ」
さてさて、瑠璃の作戦とは?

酷い映画を見てモヤモヤして出てきた二人。色々映画への文句を言い合いたくてあっさり帰る気にならず、ということで自然とお店へ入る流れに。なるほど!瑠璃さん流石です。
瑠璃「行くよかおり。先に入ってよ」
かおり「って、私らも行くのか?あそこに?」
瑠璃「当たり前じゃん。小雪が心配じゃないの?」
かおり「小雪も心配だが…自分の財布が心配だ。小雪に渡した食事券いくらしたか知ってるか?」
瑠璃「ボロイ商売であぶく銭稼いでるくせに、そんな細かいことグダグダ言わないの」
かおり「あぶく銭なんかであるもんかぁ…アレは私の血とか汗とか色んな汁の結晶なのに…」
意外と損な役回りを押し付けられてるかおり。したたかキャラなんだけど、やっぱり人が良いんですかねぇ。僕はそういうところも含めてかおりが大好きです。
瑠璃「もともと、あの戦場を指定したのはかおりじゃん。別にトリトンじゃなくて、普通のお店でも良かったのに」
かおり「ところがあそこはだな…浩二を攻略する上で、かなり地形効果が高いんだ」
第1話参照のこと。いやぁ、涼子と一緒に食事した思い出と正面からぶつかることになる訳ですが、大丈夫ですかね?トリトンで面倒臭いウェイターと再会し、一笑い。良いなぁ、こいつ。

緊張して空回りする小雪。しかし、5年間の付き合いというのは恐ろしいもので、小雪が告白してぎくしゃくしていたはずなのが元通りに。しかしまぁ、それを悪くないと思えてしまうのも小雪の弱さというか人の良さというか。
クリスから着信。いつものことながらタイミング悪く現れる昭。そこで瑠璃が取った対応策とは?

ここの遣り取りはゴルゴ13ですよね。クリスの狙撃で昭を倒し(?)、取り敢えず事無きを得る。いやぁ、瑠璃さんは手段を選ばない。
ウェイターが小雪に拾ってくれたルームキー。勿論これは瑠璃の差し金。何ともきついことを要求するなぁ、と思うものの、ハンデがある小雪はこれくらいやらないとという瑠璃の意見ももっともなわけで。
小雪「ふんだ…わかったわよ。開き直ってやるんだから」
浩二「小雪…?」
小雪「浩二っ!」
浩二「は、はいっ!?」
小雪「好き!」

キタ――(゚∀゚)――!!
小雪「これ、あんたに渡す。使うのもキャンセルするのもあんたが決めて」
浩二「お、おい」
小雪「言っとくけど本気だからね!」
浩二「小雪…?」
小雪「成り行き上、こんなもの持ってたけど、別にあたしが部屋取ったって考えてもらっていいから」
その小雪の決意に対して、返す言葉を持たない浩二。沈黙が痛ましい。小雪は7割はあっさり振られると思っていたと言う。では、残りの3割は?
浩二「『君の気持ちを知って、ようやく気がついたよ…僕が本当に愛してるのは君なんだって…』とか?」
小雪「胡散臭ぁい」
浩二「…だな」
小雪「浩二だから、もっとカッコ悪くて、もっとどもって…もっと、嬉しいこと、言ってくれるかなって…」
涼子と浩二が付き合っているということを知らない状態で成功率3割と見積る小雪は謙虚というか、意外と自信がないというか。でもまぁ、浩二はモテるからなぁ。
小雪「出会って最初の1月で好きになった。5年2ヶ月マイナス1ヶ月だから…5年1ヶ月の間、ずっと好き」
浩二「…俺が言うのもなんだが、一途だな」
小雪「一途なんだよ…」
浩二「バカ、だなぁ…」
小雪「バカなんだよぉ」
泣けるなぁ。許嫁のクリスが来て、浩二を追って瑠璃が来て、かおりと仲が深まって、小雪にとっては目に見える脅威の連続で追い詰められてたんだよなぁ。一番の脅威が実は一番近くに存在していたことは知らずに。
小雪「ほんと最低。女にここまで言わせて、まだ返事もしないなんて」
気持ちのままに答えれば良いと決意したものの、当然そうやって答えたことによって何が起こるかを想像してしまうから、浩二は簡単に口を開けない。その事実が小雪をジリジリと傷付けているのも分かってるんだろうけど。
かおり「…私たちは、もう帰ろう。いくらなんでも、この先は」
瑠璃「そうだね…うん、わかった」
かおり「ファミレスかどっかでメシ食ってこう、な」
瑠璃「悪いね」
かおり「なあに…こっちには、ボロい商売で稼いだあぶく銭があるからな」
瑠璃「…小雪、よくやった。もし駄目だったとしても、骨は拾ってあげるからね」

かおりは優しいなぁ。この二人のコンビはやっぱり良いよね。
さて、いよいよ答えを出さざるを得なくなった浩二。答えは「今のままじゃ、お前の想いに応えられない」だそうで、それってどっちよ?って感じですよね。想いに応えるために現状を変える気があるのか、現状を変えられないから想いに応えないのか。

小雪「好きか嫌いか聞いてるのに、そうやってはぐらかされると、ムカつく」
浩二「間違いなく好きだ」
小雪「っ………そ、そう。…そうなんだぁ」
浩二「もしかしたら…一番好きになっちまったかも」
小雪「こ、浩二ぃ」
これは持ち上げて落とすパターンだな。だってさ、それだけ好きなのにはっきり小雪と付き合うって言えないんですから。浩二としては小雪が好きなことは確かなんだけれど、涼子を捨てることは出来ないし、小雪が自分のことを好きっていう状況では涼子のことを話すことも出来ないし、八方塞がり。
浩二「ハッキリした答えがどうしてもいるってんなら、俺はお前のことを嫌いて言う」
小雪「っ!?」
浩二「本心はどうあれ、頑張ってお前のこと、何とも思わないようにする」
でもさ、これって卑怯だと思うんだよね。小雪に一番負担が掛からないのは何も説明せずに振ることですよ。そこで敢えて「好きだけど付き合えない」なんてことを言うのは、小雪を苦しめるだけじゃないかって・・・あぁ、でもまぁ、そこで嘘がつけないくらいに小雪への思いも大きいってことか。きついなぁ。
気まずい空気の中で帰路につく二人。こういう時、一緒に帰るのって辛いですよね。まぁ、夜道を小雪一人でってわけにいかないけどさ。
浩二「たとえこうなっても…小雪と毎日会えない方が嫌だ」
小雪「それは見解の相違だもん。あたしは、もう浩二の顔なんか見たくもない」

どっちが先に惚れたんだか分からないような遣り取りだけど、一度口にしてしまったら浩二も小雪が好きで大切だということを意識せざるを得ないのかも知れないな。そして、顔を見たくないなんて思ってなさそうな小雪。
なるべく顔を合わせないようにして、藤枝家には極力行かないようにして、一緒に帰るなんて言わないようにして。浩二が提示した条件でより傷ついているのは小雪なんだろうな。
浩二と顔を合わせない毎日を思って、帰り道を黙ってついてくる浩二との30mの距離を思って、堪えてきた涙が溢れてしまう小雪。浩二に駆け寄ってキス。

浩二「愛想尽かせよ…馬鹿」
小雪「うん、馬鹿…だから好き…浩二、好き」
浩二「ダメだって…お前、絶対にすげぇ傷つくって」
小雪「もう傷ついてる!」

自分の中での浩二の大きさを改めて感じた小雪は傷付く道を選んだ。そんな小雪に対して浩二が取り得る態度は涼子か小雪かの二者択一だけ。

そんな一部始終を涼子が見ていたんだけど、ここまで瑠璃の差し金ってことはないですよね?
浩二と涼子、定番になっているベランダでの密会。涼子が浩二に酒を勧めるのは二重に異常事態だなぁ。彼女は下戸だし、浩二に飲酒をさせないようにしてたし。で、案の定あっさりと酔っ払う涼子。

浩二「…なんかあったの?」
涼子「それはこっちの質問」
浩二「はい?」
今日は涼子さんも際どいところを攻めてきますね。まぁ、娘が恋敵だなんてことを知ってしまったら飲みたくもなりますし、飲んで口が軽くなることだってありますよね。
浩二「俺の前で初めて飲んだとき…覚えてる?」
涼子「………うん」
浩二「涼子さんが…はじめてキスしてくれた時、だよね」
涼子「覚えてるって言ってるのに、な~んでわざわざ言っちゃうかなぁ、この子は」
浩二「…口に出したかったから。俺の原点を、思い出したかったから」
息子同然の男にキスをするにはやはり酒の力が必要だったのかなぁ、と感じた。あと、浩二は小雪に揺れちゃってるからこういうことを言葉にして噛み締めるんだろうなぁ、とも思ったり。
あの時振られたらどんだけ悲しかったかなぁ、なんて言ってしまってるのは、自分に振られた小雪を思ってのことだろうから、かなり小刻みに小雪に行ったり涼子に行ったりしているような。
涼子「そんなの…今となっては意味のない仮定じゃない」
浩二「そうだよね…そう、なんだよね」
当然、その浩二の揺れ方は事情を知った涼子には伝わってしまう訳で。無防備な風を見せてキスを誘う涼子とそれにまんまと乗る浩二。二人は恋人だから何も後ろめたくないはずなのに、何故かお互い謝りながらキスを交わし、二人で浩二の部屋へ。
小雪のことがお互い頭にある中で行為に及んじゃうのはさぞかし背徳感があって燃えたでしょうね。いや、それは良いんですけど、涼子としては恋人というポジションを現に持っていることと大人の女であることを利用して、浩二を囲い込みに掛かっているようにも見えてしまう。いや、その自覚があるから「ごめんなさい」になるのか。
翌朝5時。浩二のベッドで目覚めて部屋へ戻る涼子。何故か開いている部屋の窓やドア。ある仮定に辿り着いた涼子は小雪の部屋に急ぐ。そこに小雪の姿はなく、散らかり放題になった部屋にはボールが二つ。

涼子への浩二の恋と、浩二への小雪の恋と、その二つが衝突しないまま時間を経ていくために生じた嘘が、ついに暴かれることになる。しかも物的証拠を以って。
今日はここまで!
小雪が可哀想ですが、意外と不幸が似合うんですよね。
第七話「アイ・ラブ・浩二(前編)」
涼子はウェディングドレスのデザイナーをしておりまして、その展示会みたいなものがあったのかな。当然ながら浩二も駆り出された訳ですが、本当の目的は、と言いますと。
ドレスのモデルをやっている小雪の花嫁姿。梨恵は小雪を浩二をくっつける気満々だな。小雪に見とれる浩二に対して涼子さんが表情を曇らせている。
カメラマン「しっかしさぁ、ああまで家族ぐるみになっちゃうとさ、かえって進展しにくくなっちゃわないかな?」
営業「それはあるかもな。浩二君があの調子じゃ、小雪ちゃんも苦労するかも」
梨恵「涼子、あなたも協力してあげなよ。可愛い娘のためなんだし」
涼子「え、え~と、その前に聞きたいんだけど」
梨恵「なによ?」
涼子「小雪ちゃんってもしかして…浩くんのこと、そんなに嫌ってないの?」
カメラマン「………」
営業「………」
コーディネーター「………」
梨恵「………」
涼子「…あら?」
この天然ぶりですよ。
小雪「…もう、ふてくされない。ママと一緒じゃないからって」
浩二「いや俺は涼子さんがどうとか言ったことはなくてだな」
小雪「あたしと2人じゃヤだ?」
浩二「そんなことは一言も言ってない。けど…」
小雪「けど、なに?」
浩二「昼間のこと、蒸し返すなよ?」
小雪「昼間ってなんかあったっけ?」
この、自分に有利なことをすぐに忘れてしまうのが小雪の良いところなんですけどね。なんだか損ですねぇ。
一方の涼子。未だに浩二に対する小雪の気持ちが理解出来ない様子。やたらと鋭い梨恵。これは流石の涼子も困るよな。
梨恵「あなた…もしかして…」
涼子「ち…違うわよっ!」
梨恵「桜木昭に酷いことされたんでしょ?だから憎い男の息子を自分の娘に近づけたくないのね?」
涼子「あ~違う違う全然」
梨恵「しまった…落ち着かせてしまった」
毎回のパターンですが、梨恵は鋭い指摘をする割に結論を昭お父さんに持って行ってしまうので、慌ててた涼子は冷静になってしまうんですよね。しかし、涼子は昭を何だと思ってるんだww
浩二とキャッチボールを始める小雪。あだち充の漫画みたいだ。浩二が投げたボールを捕れて、小雪が大袈裟なくらいに喜ぶ。良いなぁ、この子。
小雪「ずっとやりたかったんだけどできなかったんだよね。浩二、手加減しないんだもん」
浩二「体育会系運動部の男と遊びでスポーツをやろうという、その思想が腐ってんだよ」
小雪「そうだね…だから、今の状況も、そんなに嫌じゃないんだ」
浩二「………」
小雪「浩二が同じ場所を歩いてくれるから…むしろ好きかな?」
この辺も小雪と瑠璃との共通点だろうな。浩二が遠い存在になってしまったのが寂しかったというのは二人とも一緒。しかし、最近の小雪は大胆な発言をするね。
小雪「ねえねえ、このボールってさぁ…」
浩二「ちゃんと覚えてるからその先は言うな」
小雪「浩二が初めて試合で勝った記念のボール…どうしてもってあたしがねだったら、くれたんだよね~?」
浩二「言うなっつっとろうが!恥ずかしい」
いつも浩二はウィニングボールを女の子たちに配っていたけれど、初めてボールを貰ったのは自分、というのが小雪にとっては嬉しい事実でありまして、自分が特別であることの証明と言いますか、何と申しますか。
で、何か言いたそうで言えない浩二。伏線。
再び涼子サイド。梨恵に再婚を勧められ、うっかり男がいるらしいことがバレてしまう。まぁ、外泊の口実を梨恵に頼んだわけだし、勘付かれても仕方ない。
浩二「似合ってなかったけど…綺麗だった」
小雪「あ…」
浩二「さすが涼子さんだよな。あれはもう、魔法の領域だ」
小雪「あ…あは…」
浩二「素材がどうとか関係なんだよ。だから勘違い…って泣くな!」
本音と照れ隠しのつもりが、照れ隠しが過剰で失敗。どうも浩二は小雪相手には上手くコミュニケーションが取れないな。昭直伝のテクニックが通用しないのだろうか。
浩二「お前、さ…」
小雪「ん?」
浩二「その…間違ってたらごめん」
小雪「だから、何?」
浩二「もしかして…男の趣味、悪くないか?」
小雪「ん~?」
浩二「い、いや、なんでもない、忘れろ」
小雪「………」
浩二「それじゃ帰るか…」
小雪「あのね…」
浩二「あ?」
小雪「多分、最悪だよ」
文字は悪そうなのに言い方は決して悪そうじゃない。ガリガリと浩二の良心を削ってくるねぇ、小雪は。しかし、浩二はついに確かめてしまったし、小雪は言ってしまったな。後に引けなくなってくるぞ。
前回言っていた通り、瑠璃は小雪の味方になっている。
小雪「ね?どう思う?どう思う?これって告白したことになっちゃうかなぁ…?」
瑠璃「…なるだろうねぇ。お兄ちゃんにしては鋭い質問だ」
小雪「や~!どうしよ、どうしよ!あたし明日から浩二の顔まともに見れないよぉ~」
挙動不審な小雪への視線が若干冷たい瑠璃ですが、今回モデル役を引き受けたのは瑠璃の指示だったらしい。女性としての小雪を浩二にアピールするのが一つ目の目的。二つ目の目的は、瑠璃は明言しなかったけれど、小雪が浩二へアタックをかけていることを涼子に理解させることだろうな。
小雪「ごめんね…本当はあんたも浩二のこと…」
瑠璃「いいよ…もう。今の状態も悪くはない」
小雪「ありがと…」
友情美しい。泣ける。
瑠璃「それに…正しいことしてるのか自信ないし」
小雪「ん?」
瑠璃「もしかしたら…見なくても済んだはずの現実を見せちゃうことになるのかもしれないし…」
まあねぇ。母一人娘一人の家族の絆を引き裂くことになってしまいかねないもんなぁ。しかし、それを分かりつつも瑠璃は小雪の背中を押す訳ですが。
学校にやってきた浩二。野球部主将の沢田豊と心温まる話。
沢田「昔、そういうOBをぶん殴って追い払ったら、後輩がやけに俺を尊敬しだしてな…」
浩二「あ~そんなことあったなぁ。俺は遠くから見つめていただけだったが」
沢田「いや、ビーンボールで最初の一人を仕留めたのがお前」
第1話でも選択肢によってはかおりに絡んでる編集者を硬球ぶつけて撃退してたけど、元々そういうラフプレーは得意ってことですか。意外と武闘派な野球部だな。
浩二「小雪に告られたっぽい」
沢田「じゃ、そゆわけで」
沢田に言わせれば、収まるべきところへ収まったものに何も言うことはない、と。野球部は総出で小雪応援団です。しかし、実は浩二には半年前から交際している女性がいましてね。
瑠璃とかおり、フローリアス樹ヶ丘5階の頭脳派会議。お互い「手短にね」とか「手短に済ませろ」とか言い合ってて軽快な会話が良い。小雪派の瑠璃に対して、かおりは中立的な立場。
瑠璃「小雪はね、瑠璃がいうのもなんだけど、いい奴だよ」
かおり「…んなこたぁ、ずうっと昔から知ってるよ」
瑠璃「お兄ちゃんはね、瑠璃の奴隷になるのが一番幸せだけど…」
瑠璃「でも、二番目に幸せなのは…小雪がずっと側にいることだと思う」
かおり「………お前にしちゃ、説得力、あるな。…一番はともかく」
どう考えても悪党だった瑠璃が心から小雪の味方をしているという事実は、かおりにとっても大きな影響があるよねぇ。涼子と浩二がくっついても幸せにはならないという瑠璃の妄想が相変わらずの昼ドラクオリティ。
瑠璃「おじさんが2年かけて駄目だったの?信じられない…」
かおり「だからぁ、めちゃめちゃ身持ち堅いひとだったんだよ…」
瑠璃「じゃあ何で…お兄ちゃんに…」
かおり「そりゃ…あいつは5年間諦めなかったから」
瑠璃「あ…」
その5年分のものと小雪は戦うことになる、と思うと二人の心中は不安に包まれるわけですね。
沢田「お前…けど、藤枝ちゃんはかなり前からだぞ?少なくとも、俺が初めて会った時はとっくにベタ惚れだった」
浩二「知らなかったんだよ。ただ仕切るのが趣味かと思ってた…」
沢田「アレに気づかないってのは、わざととしか思えん」
浩二「わざとかもな…無意識のうちに、そう思わないようにしてたのかも」
浩二が気付かなかったのは涼子への気持ちの障害になるからだと思うんだけど、涼子が気付かないのは浩二のように理由はないんだよなぁ。少なくとも半年前に浩二と付き合い始めるまでは。やっぱ深刻に鈍いのか。
沢田「相手…藤枝ちゃんの知ってる娘か?」
浩二「知ってるっつ~か、そっちも藤枝ちゃんだ」
沢田「はあ?」
浩二「知ってるって言ったんだよ」
シリアスな場面なのに不覚にも笑ってしまった。
沢田にまで根回しが出来ている瑠璃怖ええ。あと、本人確認のためにオレオレ詐欺っぽい合言葉を使ってるという倒錯がクスっとくる笑いで良かった。
瑠璃「さて…というわけで、かおりにも協力してもらうよ?嫌だとは言わせない」
かおり「けど…」
瑠璃「小雪にだってまだ勝算はある。けど、勝つためには、背中を押す人がもっと欲しい」
かおり「………」
瑠璃「お兄ちゃんが5年間想い続けてたってのは認めるよ。けどね…小雪だって、5年間想い続けてきたんだ」
かおり「で、お前は何年だ?」
瑠璃「だから、せめてスタートラインに立たせてあげようよ」
かおり「シカト?」
ここで瑠璃に何年かって尋ねるのは、かおりの優しさなのか茶化しなのか。意外と情に脆いところがあるからなぁ、かおりは。瑠璃の小雪に対する友情が激熱です。と、言う訳でかおりも小雪派に。
朝早くテーブルマナーを練習している小雪。若干の既視感ですが、第1話で同じことやってたのは浩二ですね。で、イメージトレーニングに付き合わされて戸惑う涼子。
小雪「ごめんね、今日は無理やり誘っちゃって」
涼子「…小雪ちゃんから誘ったの?」
小雪「た、単なるイメージだから。適当に合わせて」
涼子「は、はぁ…」
小雪「あれから、ちょっとお話ができない雰囲気だったし…あ、あたしが悪いんだから気にしないで」
小雪「そ、それでさ…今日はその、なんとゆ~か、ゆっくりお話ししたいってゆ~か」
涼子「………」
小雪「あ、あたしの気持ちも聞いてもらいたいし、できたら、そっちの気持ちも…」
涼子「………」
小雪「答えられないんだったら、いつものお喋りでもいい…ただ、二人でぼうっと過ごすってのも悪くない」
涼子「小雪ちゃん…」
小雪「と、とにかく…ぎくしゃくするのは嫌だなぁって…」
涼子「ここに座ってるのは…浩くん?」
最近の小雪の様子、梨恵から聞いた話、このイメージトレーニングの台詞を総合すると、流石の涼子も状況を理解するわけで。この人たちなんで母娘でドロドロの展開ということにはならないけれど、お互い複雑ですよね。
一方の桜木家。仲良くジェンガで遊んでるのはチンチロリンに比べたらかなり団欒っぽいよね。で、昭お父さんに相談事を持ち込む浩二。
勿論ですが内容は「本命以外の女の子からアプローチがあったらどうする」という話。浩二の気持ちによって答え方は幾らでもある、というのが昭の意見だが、そこで浩二が気付く。
浩二「今の俺の正直な気持ち…その子に対しての、嘘偽りない感情。それこそが、返事だってことだろ」
しかしまぁ、今更小雪に対する正直な気持ちって言ったって難しいと思うんですけどね。付き合い長すぎるし、関係が面倒くさすぎるし、どんな結論でも色んな人が傷付くし。でも、浩二は前向きになったようで。
浩二「…サンキュ、親父。今日だけは感謝しとく」
昭「ちょっと不気味だけど、愛するマイサンの感謝の気持ちだ。ありがたく受け取っておこう。あ、それとな浩二…」
浩二「ん?」
昭「小雪ちゃんから映画のチケット預かってるぞ。明日の午後3時に駅前に来てくれだってさ」
見事なのは、昭が父親としてきっちりアドバイスをしながらも賭けジェンガに勝つことですよね。
さて、翌日。5年もお隣さんをやっていながらぎこちない二人。そして咬み合わない会話。
浩二「お前…ひょっとして緊張してるのか?」
小雪「………」
浩二「お、おい…」
小雪「ガチガチに…」
正直というか、なんというか。小雪がいかに浩二を強く意識しているかということを浩二も感じるわけで、否が応にもデートっぽくなりますよね。クリスが尾行してるんだけど、格好が目立つよね、あの人…。
かおり「にしても、とうとうクリスまで引き込んだか…」
瑠璃「尾行にかおりを使っても仕方ないでしょ。相手が普通に歩いてるだけで追いつけないんだし」
かおり「…10秒に1回くらい、お前に協力するのが嫌になるんだが」
このコンビ大好きですww
かおり「そういえば…なんであの映画を選んだんだ?」
瑠璃「おかしい?」
かおり「恋愛物でもないし、ホラーでもない。それどころか、かなりアレだって評判だけど」
瑠璃「うん、瑠璃も見たけど、酷いもんだったよ。何が言いたいのかさっぱりわかんないの」
かおり「なんでそんなのを薦める?二人を接近させるのが目的なんだろう?険悪な雰囲気にならないか?」
瑠璃「ところが…ならないんだなぁ。ま、仕上げをごろうじろ、よ」
さてさて、瑠璃の作戦とは?
酷い映画を見てモヤモヤして出てきた二人。色々映画への文句を言い合いたくてあっさり帰る気にならず、ということで自然とお店へ入る流れに。なるほど!瑠璃さん流石です。
瑠璃「行くよかおり。先に入ってよ」
かおり「って、私らも行くのか?あそこに?」
瑠璃「当たり前じゃん。小雪が心配じゃないの?」
かおり「小雪も心配だが…自分の財布が心配だ。小雪に渡した食事券いくらしたか知ってるか?」
瑠璃「ボロイ商売であぶく銭稼いでるくせに、そんな細かいことグダグダ言わないの」
かおり「あぶく銭なんかであるもんかぁ…アレは私の血とか汗とか色んな汁の結晶なのに…」
意外と損な役回りを押し付けられてるかおり。したたかキャラなんだけど、やっぱり人が良いんですかねぇ。僕はそういうところも含めてかおりが大好きです。
瑠璃「もともと、あの戦場を指定したのはかおりじゃん。別にトリトンじゃなくて、普通のお店でも良かったのに」
かおり「ところがあそこはだな…浩二を攻略する上で、かなり地形効果が高いんだ」
第1話参照のこと。いやぁ、涼子と一緒に食事した思い出と正面からぶつかることになる訳ですが、大丈夫ですかね?トリトンで面倒臭いウェイターと再会し、一笑い。良いなぁ、こいつ。
緊張して空回りする小雪。しかし、5年間の付き合いというのは恐ろしいもので、小雪が告白してぎくしゃくしていたはずなのが元通りに。しかしまぁ、それを悪くないと思えてしまうのも小雪の弱さというか人の良さというか。
クリスから着信。いつものことながらタイミング悪く現れる昭。そこで瑠璃が取った対応策とは?
ここの遣り取りはゴルゴ13ですよね。クリスの狙撃で昭を倒し(?)、取り敢えず事無きを得る。いやぁ、瑠璃さんは手段を選ばない。
ウェイターが小雪に拾ってくれたルームキー。勿論これは瑠璃の差し金。何ともきついことを要求するなぁ、と思うものの、ハンデがある小雪はこれくらいやらないとという瑠璃の意見ももっともなわけで。
小雪「ふんだ…わかったわよ。開き直ってやるんだから」
浩二「小雪…?」
小雪「浩二っ!」
浩二「は、はいっ!?」
小雪「好き!」
キタ――(゚∀゚)――!!
小雪「これ、あんたに渡す。使うのもキャンセルするのもあんたが決めて」
浩二「お、おい」
小雪「言っとくけど本気だからね!」
浩二「小雪…?」
小雪「成り行き上、こんなもの持ってたけど、別にあたしが部屋取ったって考えてもらっていいから」
その小雪の決意に対して、返す言葉を持たない浩二。沈黙が痛ましい。小雪は7割はあっさり振られると思っていたと言う。では、残りの3割は?
浩二「『君の気持ちを知って、ようやく気がついたよ…僕が本当に愛してるのは君なんだって…』とか?」
小雪「胡散臭ぁい」
浩二「…だな」
小雪「浩二だから、もっとカッコ悪くて、もっとどもって…もっと、嬉しいこと、言ってくれるかなって…」
涼子と浩二が付き合っているということを知らない状態で成功率3割と見積る小雪は謙虚というか、意外と自信がないというか。でもまぁ、浩二はモテるからなぁ。
小雪「出会って最初の1月で好きになった。5年2ヶ月マイナス1ヶ月だから…5年1ヶ月の間、ずっと好き」
浩二「…俺が言うのもなんだが、一途だな」
小雪「一途なんだよ…」
浩二「バカ、だなぁ…」
小雪「バカなんだよぉ」
泣けるなぁ。許嫁のクリスが来て、浩二を追って瑠璃が来て、かおりと仲が深まって、小雪にとっては目に見える脅威の連続で追い詰められてたんだよなぁ。一番の脅威が実は一番近くに存在していたことは知らずに。
小雪「ほんと最低。女にここまで言わせて、まだ返事もしないなんて」
気持ちのままに答えれば良いと決意したものの、当然そうやって答えたことによって何が起こるかを想像してしまうから、浩二は簡単に口を開けない。その事実が小雪をジリジリと傷付けているのも分かってるんだろうけど。
かおり「…私たちは、もう帰ろう。いくらなんでも、この先は」
瑠璃「そうだね…うん、わかった」
かおり「ファミレスかどっかでメシ食ってこう、な」
瑠璃「悪いね」
かおり「なあに…こっちには、ボロい商売で稼いだあぶく銭があるからな」
瑠璃「…小雪、よくやった。もし駄目だったとしても、骨は拾ってあげるからね」
かおりは優しいなぁ。この二人のコンビはやっぱり良いよね。
さて、いよいよ答えを出さざるを得なくなった浩二。答えは「今のままじゃ、お前の想いに応えられない」だそうで、それってどっちよ?って感じですよね。想いに応えるために現状を変える気があるのか、現状を変えられないから想いに応えないのか。
小雪「好きか嫌いか聞いてるのに、そうやってはぐらかされると、ムカつく」
浩二「間違いなく好きだ」
小雪「っ………そ、そう。…そうなんだぁ」
浩二「もしかしたら…一番好きになっちまったかも」
小雪「こ、浩二ぃ」
これは持ち上げて落とすパターンだな。だってさ、それだけ好きなのにはっきり小雪と付き合うって言えないんですから。浩二としては小雪が好きなことは確かなんだけれど、涼子を捨てることは出来ないし、小雪が自分のことを好きっていう状況では涼子のことを話すことも出来ないし、八方塞がり。
浩二「ハッキリした答えがどうしてもいるってんなら、俺はお前のことを嫌いて言う」
小雪「っ!?」
浩二「本心はどうあれ、頑張ってお前のこと、何とも思わないようにする」
でもさ、これって卑怯だと思うんだよね。小雪に一番負担が掛からないのは何も説明せずに振ることですよ。そこで敢えて「好きだけど付き合えない」なんてことを言うのは、小雪を苦しめるだけじゃないかって・・・あぁ、でもまぁ、そこで嘘がつけないくらいに小雪への思いも大きいってことか。きついなぁ。
気まずい空気の中で帰路につく二人。こういう時、一緒に帰るのって辛いですよね。まぁ、夜道を小雪一人でってわけにいかないけどさ。
浩二「たとえこうなっても…小雪と毎日会えない方が嫌だ」
小雪「それは見解の相違だもん。あたしは、もう浩二の顔なんか見たくもない」
どっちが先に惚れたんだか分からないような遣り取りだけど、一度口にしてしまったら浩二も小雪が好きで大切だということを意識せざるを得ないのかも知れないな。そして、顔を見たくないなんて思ってなさそうな小雪。
なるべく顔を合わせないようにして、藤枝家には極力行かないようにして、一緒に帰るなんて言わないようにして。浩二が提示した条件でより傷ついているのは小雪なんだろうな。
浩二と顔を合わせない毎日を思って、帰り道を黙ってついてくる浩二との30mの距離を思って、堪えてきた涙が溢れてしまう小雪。浩二に駆け寄ってキス。
浩二「愛想尽かせよ…馬鹿」
小雪「うん、馬鹿…だから好き…浩二、好き」
浩二「ダメだって…お前、絶対にすげぇ傷つくって」
小雪「もう傷ついてる!」
自分の中での浩二の大きさを改めて感じた小雪は傷付く道を選んだ。そんな小雪に対して浩二が取り得る態度は涼子か小雪かの二者択一だけ。
そんな一部始終を涼子が見ていたんだけど、ここまで瑠璃の差し金ってことはないですよね?
浩二と涼子、定番になっているベランダでの密会。涼子が浩二に酒を勧めるのは二重に異常事態だなぁ。彼女は下戸だし、浩二に飲酒をさせないようにしてたし。で、案の定あっさりと酔っ払う涼子。
浩二「…なんかあったの?」
涼子「それはこっちの質問」
浩二「はい?」
今日は涼子さんも際どいところを攻めてきますね。まぁ、娘が恋敵だなんてことを知ってしまったら飲みたくもなりますし、飲んで口が軽くなることだってありますよね。
浩二「俺の前で初めて飲んだとき…覚えてる?」
涼子「………うん」
浩二「涼子さんが…はじめてキスしてくれた時、だよね」
涼子「覚えてるって言ってるのに、な~んでわざわざ言っちゃうかなぁ、この子は」
浩二「…口に出したかったから。俺の原点を、思い出したかったから」
息子同然の男にキスをするにはやはり酒の力が必要だったのかなぁ、と感じた。あと、浩二は小雪に揺れちゃってるからこういうことを言葉にして噛み締めるんだろうなぁ、とも思ったり。
あの時振られたらどんだけ悲しかったかなぁ、なんて言ってしまってるのは、自分に振られた小雪を思ってのことだろうから、かなり小刻みに小雪に行ったり涼子に行ったりしているような。
涼子「そんなの…今となっては意味のない仮定じゃない」
浩二「そうだよね…そう、なんだよね」
当然、その浩二の揺れ方は事情を知った涼子には伝わってしまう訳で。無防備な風を見せてキスを誘う涼子とそれにまんまと乗る浩二。二人は恋人だから何も後ろめたくないはずなのに、何故かお互い謝りながらキスを交わし、二人で浩二の部屋へ。
小雪のことがお互い頭にある中で行為に及んじゃうのはさぞかし背徳感があって燃えたでしょうね。いや、それは良いんですけど、涼子としては恋人というポジションを現に持っていることと大人の女であることを利用して、浩二を囲い込みに掛かっているようにも見えてしまう。いや、その自覚があるから「ごめんなさい」になるのか。
翌朝5時。浩二のベッドで目覚めて部屋へ戻る涼子。何故か開いている部屋の窓やドア。ある仮定に辿り着いた涼子は小雪の部屋に急ぐ。そこに小雪の姿はなく、散らかり放題になった部屋にはボールが二つ。
涼子への浩二の恋と、浩二への小雪の恋と、その二つが衝突しないまま時間を経ていくために生じた嘘が、ついに暴かれることになる。しかも物的証拠を以って。
今日はここまで!
今回は第5話と第6話をお送りします。
特に第6話は小雪と瑠璃の関係が泣かせます。
第5話「花嫁大作戦」
かおり回に続きましてクリス回。クリスが浩二を振り向かせようと色々画策して失敗する訳ですが、小雪の出番は極端に少ない。
小雪「…もしかしなくてもあたしって蚊帳の外?」
その通り。(アタック25の児玉清のイメージで
まぁ、全然出番がない瑠璃に比べたらマシかもしれないが。
クリス「こうなったら頼れるのは、結婚の経験のあるリョーコだけデス」
涼子「で、でも、どうアドバイスすればいいのかしら?そりゃあ結婚はしたけど、その…」
クリス「大昔のコトなので覚えていないデスカ?」
涼子「そんなに昔じゃないわよ」

年齢の話が出ると途端にムキになる涼子さん可愛い。という訳で、クリスの師匠がかおりから涼子へ。小雪と一緒に家事をするものの戦力になっているかは疑問符。

不良呼ばわりww
後半は梨恵がセッティングした涼子の見合いについて。これを目撃したクリスから浩二に伝わる。浩二と涼子の関係などつゆ知らず、浩二を味方に引き入れようとする梨恵。

しかし、「いや、素直になんか聞かないって」ってのが正しいツッコミだと思うのだけれど、それをする余裕もない。見合いの相手は商事会社の専務で年収1億超。ちょっと相手が悪いぞ、浩二。

お見合いをセットされて怒ってる涼子さんまじ可愛い。あぁぁ、今からでも涼子さんルートに行きたいくらいなんだが。いや、一番は小雪なんだけど。

お見合い妨害作戦は尽く失敗するものの、何事もなかったかのように見合いは終わり。で、涼子にバレて叱られる浩二。

こちら、今回ほぼ蚊帳の外だった小雪。

何故か上機嫌な涼子。その理由はと申しますと

昨晩の見合いの際に、初めて他人に「恋人がいる」なんてことを言ったからなんですね。人に言えない状態が半年も続いてきた涼子にとっては、嬉しいことだったんじゃないかと。
第6話「フローリアス青春白書」

瑠璃がこんな理不尽なこと言ってますけど、そういえば僕の部屋の本棚も佐藤大輔の未完の架空戦記がズラッと並んでるな・・・。
小雪「瑠璃が邪魔ばっかするから集中できないんだってば、そうよね?浩二」
浩二「う、あ、まぁ…」
瑠璃「邪魔なんかしてないよね?いつも側にいて欲しいって思ってるよね?」
小雪「思ってるの!?」
浩二「お前ら結構いいコンビ?」

瑠璃は小雪をいじるのが楽しくなってきてるんじゃないかと思う。美しい関係とは言えないが、友情が芽生えているような。

浩二を連れ戻すという本来の目的を忘れてブラブラしている自分に危機感を覚えた瑠璃。しかし、すっかり瑠璃に慣れた小雪は相手にしてくれない。小雪と瑠璃のコンビ楽しいな。
クリスに続いて瑠璃もかおり詣でをして作戦を立てる。地元へ連れ帰るのは諦めて瑠璃がこちらに定住して、藤枝家の養子になったら良いという作戦。

瑠璃「い、いえ、その…あの…お兄ちゃん。今日は瑠璃のお買い物につきあってくれるって…」
小雪「はん!寝言ほざいてるんじゃないわよ!大体浩二があんたみたいなみすぼらしい子を本気で相手にするとでも思ってるの?」
瑠璃「少しは立場ってものをわきまえることね。あんたは名目上、私の妹ってことになってるけど、実際には家政婦未満!奴隷よ奴隷!」
瑠璃「そ、そんな…酷い」
小雪「酷いのはどちら?あたしの浩二を奪おうだなんて、この泥棒猫っ!ええいこうしてやるっ、こうしてやるっ!」
瑠璃「あ~れ~」
妄想にしても酷いww瑠璃の中で小雪は何者なんだww流石のかおりさんもこれにはドン引きですよ。
かおり「…鬼かお前は」
瑠璃「え~わかんないよ?お兄ちゃんが絡むと、小雪って人が変わるし、それに…」
それに涼子も浩二が絡むと冷静さを失うところがありますよね。瑠璃の夜這い事件の時のビンタとかさ。
で、結局は元の浩二奪還方針に戻った瑠璃。20万入った通帳を浩二との手切れ金として涼子に突き出す。中学生の発想がそれかいwwいや、今更なツッコミだけど。
涼子「銀行印がないと下ろせない…じゃない!手切れ金にしては微妙な額…でもないっ!あああ何言ってるのよわたしはっ!?」

瑠璃ルートの時も書いたけど、ここの涼子の反応がとても好き。ちなみに、この状況で一番正しい発言は「まさか、瑠璃ちゃん…私達の関係に気付いた!?」です。
続きまして、小雪の処理に入る瑠璃。正々堂々といかに自分が浩二に相応しいかをアピールして打ち負かそうという趣旨らしい。
瑠璃「お兄ちゃんとたった五年間一緒だっただけで、随分な古女房っぷりだよね、小雪」
小雪「ふ………古女房!?」
瑠璃「そうだよ、違うなんて言わせないから。いっつもお兄ちゃんの事構ってばっかだし、文句言いながらも自然に目で追ってるしさ」
小雪「古女房…」
瑠璃「そうやって腐れ縁っぽさを演出して、ズルズルとなし崩しにくっつこうと思ってるんだろうけど、そうは流通が卸さないんだからね!」
と、瑠璃が攻撃するものの、想像以上にピュアというか単細胞というか無意識というか…な小雪は「古女房」という言葉に舞い上がってしまう。こういう馬鹿なとこが小雪の可愛げですよね。
小雪「古女房…腐れ縁…なし崩し…」
瑠璃「…?」
小雪「そ、そんな…やだな。ね、ねえ?そう見える?そう見えちゃう?」
瑠璃「…小雪?」
小雪「や、やっぱりあたしたちってそんな感じなのかな?う、嘘ぉ、みんなにそう思われちゃってるのかな?」
瑠璃「を~い?」
小雪「べ、別にあたし、意識してそんな風になんて…で、でも、自然とそういう雰囲気になっちゃうって、それってやっぱり、浩二もあたしのこと」

この人今「浩二もあたしのこと」って言ったよね。「も」って言ったよね。自白だよね。このシーンの小雪が大変馬鹿可愛い。
瑠璃「え~い自己完結するなこの泥棒猫っ!」
小雪「な、何ですってぇ!?そっちこそいきなり割り込んできたくせに!あ、違った。何言ってるのかわかんないわよ」
えーっと、本音がバンバン混じってますよ、小雪さん。
瑠璃「ほらやっぱり!瑠璃にお兄ちゃん取られるのが嫌なんでしょ!」
小雪「そんなのは浩二が選ぶこと!ど、どうしてもあたしがいいってんなら、そりゃ、考えないでもないけど…」

そろそろ言い訳が苦しいぞ、小雪さん。
ということで雌雄を決する事に。いや、二人とも雌ですけどね。ルールは思い出三本勝負。

瑠璃「瑠璃とお兄ちゃんの10年間をなめないでよね!」
小雪「思春期の5年間にそんなものが敵うと思ってるの!?」
瑠璃の一本目。

浩二が溺れたドサクサでファーストキスを奪っておきました、という話。溺れたのもそもそも瑠璃のせいって辺りが、大変の瑠璃と浩二らしいよね。
小雪の一本目。

涼子が留守の日に停電+雷で浩二に泣きついたという話。
小雪「…はぁ」
瑠璃「こらぁ!なに反芻してんのよ!?」
小雪「いいじゃない。ただの心の潤いよ」
思い出を反芻して心の潤いを得ている小雪が馬鹿可愛い。良くこれで浩二なんて別に、ねぇ、とか言ってるものである。
桜木親子の心温まる団欒-ここでは行なっているゲームがチンチロリンである点については目をつぶる-に乗り込んでくる小雪。どうやら瑠璃の思い出二本目で逆上したらしい。
小雪「ちょっと浩二!あんた瑠璃ととっくに体験済みって本当なの!?」
瑠璃「そうだよね!瑠璃とお兄ちゃん、ずっと前からいやらしいことばっかりしてたよね?」
小雪「変態っ?ペドっ?青少年保護条例違反!?」
お互いに18歳未満の場合って保護条例適用されないよな?あ、まぁ、このゲームの登場人物は全員成人ですけどね!!
と、言うことで瑠璃と小雪の思い出大会の延長戦には昭、かおり、クリス、浩二本人も参加。おいおい。
かおり「なるほど、おしっこするところを見せあったと。で、他には?」
瑠璃「瑠璃が触らせてってお願いしたら…お兄ちゃん、『いいけど、瑠璃のも触らせろ』って…」
小雪「~~~っ!!!」
小雪大炎上。
ってか、こういう話を瑠璃と同レベルでしている時点で、小雪は自分が瑠璃と同じレベルで浩二に関わっているのを認めている訳で。

凹んだ小雪を慰めるような、追い打ちをかけるような瑠璃。そこに冷水を浴びせるような小雪の一言。話の核心に迫る。
小雪「瑠璃は浩二のいいとこしか知らないんだね」
瑠璃「…どゆこと?」
小雪「いつでも守ってくれて、わがままも聞いてくれて、なんだかんだ言って結局は優しくて…」
5年間のうち4年と11ヶ月は自分も浩二のいいところばかりを見せられていた、と話す小雪。なんでもないなんて言うけれど、いや、思わせぶりに伏線張り過ぎですよ、小雪さん。
さて、涼子の方。
通帳を返しておくように涼子が浩二に頼むんだけれど、何でこの通帳を渡されたのかと聞かれて涼子が答えに窮する。
涼子「え?あ、そうそう…アレよアレ!アレって言ったらわかるわよね?アレのことよ!」
浩二「涼子さん…まさかその歳で…ボ…」
涼子「歳の話はしないっ!」

なんだこの可愛い生き物。

瑠璃の代わりにと浩二が謝るのが気に入らない涼子。「あの人の為に貴方が謝るってことは、あの人と貴方は特別な関係ってことになっちゃって、それムカつく!」という構図は丸戸が大好きなものの一つ。
回想

子供の頃にした約束は、案外本気で覚えていたりするので甘く見てはいけない。という話。そうか、浩二は以前涼子にプロポーズしてた訳ね。
涼子「ちょっ、ちょっと待って浩二くん…君って今まで何人の女の子に同じこと言った?」
浩二「…初めてに決まってるじゃないか。どうしてそんなこと聞くの?」
涼子「…あの桜木さんの息子にしては奥手ね」
確かにww
しかし、小さい頃って言ってもせいぜい5年前だから、浩二が現在高3だとすると5年前は中1とか?「お母さんと結婚したい」と思うのはもっと小さい子だろうから、この辺は脚本のミスなんじゃないかと思う。
で、そういう子供の頃にした瑠璃との約束を果たさなかった自分には責任があって云々とか言われてしまうと、涼子としてはかなり複雑なわけで。勿論、表面的には母親の顔でソフトに受け止めるものの。
涼子「思い出しちゃったのかな…半年前のこと」
涼子「だから、なんにもせずに、行っちゃったのかな…」
いつも通り涼子にキスを求めることもなく、部屋に戻る浩二。引っかかる涼子。うーん。うーん。涼子が大人でいるのも大変だなぁ。
かおりを運転手にして、学校に病院にと浩二の「空白の一ヶ月」について嗅ぎ回る瑠璃。かおりは止めようとするものの瑠璃は聞かない。そして、浩二が怪我で野球を諦めたことを知り、成海大に通いながら治療を受けることを勧める瑠璃。
瑠璃「瑠璃が一番、お兄ちゃんのこと考えてあげてるでしょ?この家の誰も、お兄ちゃんの怪我、放っておいた。けど瑠璃は違うよ」
逆鱗に触れてしまう瑠璃。ここで選択肢があるんだけど、今日は瑠璃ルートに進まない方へ。瑠璃が話したのは全部自分の受け売りで、自分が言えなかった本心なんだと瑠璃を庇う小雪。

そりゃ、そうですよね。小雪だって治せなかった先生や、何も出来なかった皆を恨んだろうし、自分を責めただろうし。

帰ってきた昭にかおりの状況説明。あながち間違ってないような気もするけど、この状況で良くもまぁ下らない冗談が言えるものだなかおりさん。愛してる。
涼子と小雪。久々の親子水入らず。ただまぁ、話題が浩二となるとどうしたってちょっとアレな感じになっちゃうんですけど。
小雪「誰も浩二のこと、助けてあげられなくて、悔しくって悔しくって…」
涼子「………」
小雪「でも浩二は、いつのまにか立ち直ってて…けれどそれは、あたしの力じゃなくて…それでまた、悔しくって悔しくって」
小雪は、浩二が立ち直ったのが涼子の力だってことに気付いているんだろうか。どうなんだろうか。
小雪「ありがとうじゃなくていい。悪かったなんてのもいらない…」
小雪「ただ、一番最初に、あたしの顔見て笑って欲しかった…みんなに笑いかける、ほんの一瞬前でもよかった」
涼子「小雪ちゃん…ひょっとして浩くんのこと…?」
涼子が小雪の気持ちに全く気付いていなかったというのが奇跡のような状況なのだが、まぁ、やっと気付きかけたというこのタイミング。
小雪「…嫌い。大嫌い」
涼子「そ、そうよね…いっつもそう言ってるもんね」
小雪「………」
涼子「び、びっくりしたぁ…」
小雪「…信じるかなぁ普通」
涼子「え?」
小雪「おやすみっ!」
これは小雪、涼子について薄々は気付いてるっぽいよな。
バゲット一本だけ持って家出する瑠璃。ヘンゼルとグレーテル式に行く道々20mごとにパンくずを落としていく。浩二は流石に長い付き合いだけあって、瑠璃の意図を完璧に読み取る訳だけど、浩二の言うとおり、パンくずを落としていくのは兄のヘンゼルの方ですね。
小雪「瑠璃の考えてること、すぐにわかるんだね」

過ごした時間にして単純計算で倍も離されている小雪は、瑠璃に対して劣等感がある訳で。何度も言うようだが、それは二人が同じ土俵に乗っているということの証明でもある。
小雪「あたしはね…ずうっと嫌いじゃなかったよ。あの娘のこと」
浩二「…そうなの?とてもそうは見えなかったんだが」
小雪「そりゃ…お互い譲れないモノがあるからじゃない?」
浩二「ふ~ん、そうか」
小雪「そこは流すところじゃない」
浩二が「何だそれ?」って聞いて、小雪が「教えない」って笑うぐらいの遣り取りがしたかったんだろうな、多分。瑠璃と小雪と性格がいかに水と油であろうと、同じ物を同じように見ている以上、親近感を抱いてしまうことは避け難い。
小雪「行かない。あんた以外が見つけたって、あの娘にとって何の意味もないから」
泣かせるなぁ、小雪。
さて、パンくずを追跡する浩二。折り悪く大雨。流石の瑠璃も計算外。知らない土地で一人きりで、大雨で雷まで。いかに瑠璃が邪な少女であろうと、不安になるというもので。小雪も瑠璃を案じる。
涼子「瑠璃ちゃんは利口な子だから、大丈夫よ」
小雪「違うよ…」
涼子「え?」
小雪「瑠璃、限定的にバカだよ…ある特定のことに見境ないよ…」
あぁ、良い奴だなぁ。泣かせるなぁ、小雪。
瑠璃を捕まえて、一緒に家に帰る浩二。この辺はちょっとお兄さんらしくって良いですよね、浩くん。
その後、雨に打たれてすっかり風邪を引いた瑠璃を手厚く看病する小雪。

瑠璃「…なんで聞かないの?」
小雪「な、なにを~?」
瑠璃「瑠璃とお兄ちゃんの、めくるめく数時間の出来事を」
これは負けを認めた瑠璃にとって、最後の意地悪だったんじゃないかと思うんですよね。勿論、そんなこと小雪は気付くはずもないのだが。
小雪「きょっ…興味ないからっ!」
瑠璃「二人ともびしょ濡れになっちゃって、瑠璃、寒くてガタガタ震えてたの。そしたらお兄ちゃんが…」
小雪「あ~!あ~!あ~!聞きたくない聞きたくないってば!」
耳を塞いで聞かないようにする小雪。その様子を見て、聞かれてないのを良いことに敗北宣言を始める瑠璃。
瑠璃「小雪…瑠璃は、涼子よりも、あんたに付くよ」
瑠璃「この先、お兄ちゃんを好きでい続けるんなら、小雪はとても、とても辛い目に遭うかもしれない…」
瑠璃「それでもあきらめないって言うんなら…大好きなママと争うって言うんなら…瑠璃は、小雪を、最後まで応援する」
瑠璃「だって小雪は…」
瑠璃「『瑠璃と浩二お兄ちゃんの世界』を、『瑠璃と浩二お兄ちゃんと小雪お姉ちゃんの世界』に変えてくれた…ともだちだから」

瑠璃ルートで札束持って母親の前に現れる瑠璃も好きだけど、こっちも好き。不覚にも泣いた。まさか瑠璃に泣かされるとは・・・。
小雪「お…終わった?」
瑠璃「そしたらお兄ちゃん肝心なところでダメでさ、もうピクリとも反応しないの」
結局下ネタですかww
サイズやら何やら、浩二についての猥談に何だかんだ言って興味津々の小雪。

小雪「えっ?だってだって、これ通常時でしょ!?」
瑠璃「うん、そうなんだけどね」
小雪「お、おっきくなったらどこまで行っちゃうのかな…?」
瑠璃「もう二度とおっきくなんないんじゃないの?」
小雪「え?ええっ!?そ、そんな…それじゃあたしは…いや、何でもない」
瑠璃「…ほんっとわかりやすい奴」
美しい友情ですよ、ええ。美しさってのは主観ですからね。
今日はここまで!
特に第6話は小雪と瑠璃の関係が泣かせます。
第5話「花嫁大作戦」
かおり回に続きましてクリス回。クリスが浩二を振り向かせようと色々画策して失敗する訳ですが、小雪の出番は極端に少ない。
小雪「…もしかしなくてもあたしって蚊帳の外?」
その通り。(アタック25の児玉清のイメージで
まぁ、全然出番がない瑠璃に比べたらマシかもしれないが。
クリス「こうなったら頼れるのは、結婚の経験のあるリョーコだけデス」
涼子「で、でも、どうアドバイスすればいいのかしら?そりゃあ結婚はしたけど、その…」
クリス「大昔のコトなので覚えていないデスカ?」
涼子「そんなに昔じゃないわよ」
年齢の話が出ると途端にムキになる涼子さん可愛い。という訳で、クリスの師匠がかおりから涼子へ。小雪と一緒に家事をするものの戦力になっているかは疑問符。
不良呼ばわりww
後半は梨恵がセッティングした涼子の見合いについて。これを目撃したクリスから浩二に伝わる。浩二と涼子の関係などつゆ知らず、浩二を味方に引き入れようとする梨恵。
しかし、「いや、素直になんか聞かないって」ってのが正しいツッコミだと思うのだけれど、それをする余裕もない。見合いの相手は商事会社の専務で年収1億超。ちょっと相手が悪いぞ、浩二。
お見合いをセットされて怒ってる涼子さんまじ可愛い。あぁぁ、今からでも涼子さんルートに行きたいくらいなんだが。いや、一番は小雪なんだけど。
お見合い妨害作戦は尽く失敗するものの、何事もなかったかのように見合いは終わり。で、涼子にバレて叱られる浩二。
こちら、今回ほぼ蚊帳の外だった小雪。
何故か上機嫌な涼子。その理由はと申しますと
昨晩の見合いの際に、初めて他人に「恋人がいる」なんてことを言ったからなんですね。人に言えない状態が半年も続いてきた涼子にとっては、嬉しいことだったんじゃないかと。
第6話「フローリアス青春白書」
瑠璃がこんな理不尽なこと言ってますけど、そういえば僕の部屋の本棚も佐藤大輔の未完の架空戦記がズラッと並んでるな・・・。
小雪「瑠璃が邪魔ばっかするから集中できないんだってば、そうよね?浩二」
浩二「う、あ、まぁ…」
瑠璃「邪魔なんかしてないよね?いつも側にいて欲しいって思ってるよね?」
小雪「思ってるの!?」
浩二「お前ら結構いいコンビ?」
瑠璃は小雪をいじるのが楽しくなってきてるんじゃないかと思う。美しい関係とは言えないが、友情が芽生えているような。
浩二を連れ戻すという本来の目的を忘れてブラブラしている自分に危機感を覚えた瑠璃。しかし、すっかり瑠璃に慣れた小雪は相手にしてくれない。小雪と瑠璃のコンビ楽しいな。
クリスに続いて瑠璃もかおり詣でをして作戦を立てる。地元へ連れ帰るのは諦めて瑠璃がこちらに定住して、藤枝家の養子になったら良いという作戦。
瑠璃「い、いえ、その…あの…お兄ちゃん。今日は瑠璃のお買い物につきあってくれるって…」
小雪「はん!寝言ほざいてるんじゃないわよ!大体浩二があんたみたいなみすぼらしい子を本気で相手にするとでも思ってるの?」
瑠璃「少しは立場ってものをわきまえることね。あんたは名目上、私の妹ってことになってるけど、実際には家政婦未満!奴隷よ奴隷!」
瑠璃「そ、そんな…酷い」
小雪「酷いのはどちら?あたしの浩二を奪おうだなんて、この泥棒猫っ!ええいこうしてやるっ、こうしてやるっ!」
瑠璃「あ~れ~」
妄想にしても酷いww瑠璃の中で小雪は何者なんだww流石のかおりさんもこれにはドン引きですよ。
かおり「…鬼かお前は」
瑠璃「え~わかんないよ?お兄ちゃんが絡むと、小雪って人が変わるし、それに…」
それに涼子も浩二が絡むと冷静さを失うところがありますよね。瑠璃の夜這い事件の時のビンタとかさ。
で、結局は元の浩二奪還方針に戻った瑠璃。20万入った通帳を浩二との手切れ金として涼子に突き出す。中学生の発想がそれかいwwいや、今更なツッコミだけど。
涼子「銀行印がないと下ろせない…じゃない!手切れ金にしては微妙な額…でもないっ!あああ何言ってるのよわたしはっ!?」
瑠璃ルートの時も書いたけど、ここの涼子の反応がとても好き。ちなみに、この状況で一番正しい発言は「まさか、瑠璃ちゃん…私達の関係に気付いた!?」です。
続きまして、小雪の処理に入る瑠璃。正々堂々といかに自分が浩二に相応しいかをアピールして打ち負かそうという趣旨らしい。
瑠璃「お兄ちゃんとたった五年間一緒だっただけで、随分な古女房っぷりだよね、小雪」
小雪「ふ………古女房!?」
瑠璃「そうだよ、違うなんて言わせないから。いっつもお兄ちゃんの事構ってばっかだし、文句言いながらも自然に目で追ってるしさ」
小雪「古女房…」
瑠璃「そうやって腐れ縁っぽさを演出して、ズルズルとなし崩しにくっつこうと思ってるんだろうけど、そうは流通が卸さないんだからね!」
と、瑠璃が攻撃するものの、想像以上にピュアというか単細胞というか無意識というか…な小雪は「古女房」という言葉に舞い上がってしまう。こういう馬鹿なとこが小雪の可愛げですよね。
小雪「古女房…腐れ縁…なし崩し…」
瑠璃「…?」
小雪「そ、そんな…やだな。ね、ねえ?そう見える?そう見えちゃう?」
瑠璃「…小雪?」
小雪「や、やっぱりあたしたちってそんな感じなのかな?う、嘘ぉ、みんなにそう思われちゃってるのかな?」
瑠璃「を~い?」
小雪「べ、別にあたし、意識してそんな風になんて…で、でも、自然とそういう雰囲気になっちゃうって、それってやっぱり、浩二もあたしのこと」
この人今「浩二もあたしのこと」って言ったよね。「も」って言ったよね。自白だよね。このシーンの小雪が大変馬鹿可愛い。
瑠璃「え~い自己完結するなこの泥棒猫っ!」
小雪「な、何ですってぇ!?そっちこそいきなり割り込んできたくせに!あ、違った。何言ってるのかわかんないわよ」
えーっと、本音がバンバン混じってますよ、小雪さん。
瑠璃「ほらやっぱり!瑠璃にお兄ちゃん取られるのが嫌なんでしょ!」
小雪「そんなのは浩二が選ぶこと!ど、どうしてもあたしがいいってんなら、そりゃ、考えないでもないけど…」
そろそろ言い訳が苦しいぞ、小雪さん。
ということで雌雄を決する事に。いや、二人とも雌ですけどね。ルールは思い出三本勝負。
瑠璃「瑠璃とお兄ちゃんの10年間をなめないでよね!」
小雪「思春期の5年間にそんなものが敵うと思ってるの!?」
瑠璃の一本目。
浩二が溺れたドサクサでファーストキスを奪っておきました、という話。溺れたのもそもそも瑠璃のせいって辺りが、大変の瑠璃と浩二らしいよね。
小雪の一本目。
涼子が留守の日に停電+雷で浩二に泣きついたという話。
小雪「…はぁ」
瑠璃「こらぁ!なに反芻してんのよ!?」
小雪「いいじゃない。ただの心の潤いよ」
思い出を反芻して心の潤いを得ている小雪が馬鹿可愛い。良くこれで浩二なんて別に、ねぇ、とか言ってるものである。
桜木親子の心温まる団欒-ここでは行なっているゲームがチンチロリンである点については目をつぶる-に乗り込んでくる小雪。どうやら瑠璃の思い出二本目で逆上したらしい。
小雪「ちょっと浩二!あんた瑠璃ととっくに体験済みって本当なの!?」
瑠璃「そうだよね!瑠璃とお兄ちゃん、ずっと前からいやらしいことばっかりしてたよね?」
小雪「変態っ?ペドっ?青少年保護条例違反!?」
お互いに18歳未満の場合って保護条例適用されないよな?あ、まぁ、このゲームの登場人物は全員成人ですけどね!!
と、言うことで瑠璃と小雪の思い出大会の延長戦には昭、かおり、クリス、浩二本人も参加。おいおい。
かおり「なるほど、おしっこするところを見せあったと。で、他には?」
瑠璃「瑠璃が触らせてってお願いしたら…お兄ちゃん、『いいけど、瑠璃のも触らせろ』って…」
小雪「~~~っ!!!」
小雪大炎上。
ってか、こういう話を瑠璃と同レベルでしている時点で、小雪は自分が瑠璃と同じレベルで浩二に関わっているのを認めている訳で。
凹んだ小雪を慰めるような、追い打ちをかけるような瑠璃。そこに冷水を浴びせるような小雪の一言。話の核心に迫る。
小雪「瑠璃は浩二のいいとこしか知らないんだね」
瑠璃「…どゆこと?」
小雪「いつでも守ってくれて、わがままも聞いてくれて、なんだかんだ言って結局は優しくて…」
5年間のうち4年と11ヶ月は自分も浩二のいいところばかりを見せられていた、と話す小雪。なんでもないなんて言うけれど、いや、思わせぶりに伏線張り過ぎですよ、小雪さん。
さて、涼子の方。
通帳を返しておくように涼子が浩二に頼むんだけれど、何でこの通帳を渡されたのかと聞かれて涼子が答えに窮する。
涼子「え?あ、そうそう…アレよアレ!アレって言ったらわかるわよね?アレのことよ!」
浩二「涼子さん…まさかその歳で…ボ…」
涼子「歳の話はしないっ!」
なんだこの可愛い生き物。
瑠璃の代わりにと浩二が謝るのが気に入らない涼子。「あの人の為に貴方が謝るってことは、あの人と貴方は特別な関係ってことになっちゃって、それムカつく!」という構図は丸戸が大好きなものの一つ。
回想
子供の頃にした約束は、案外本気で覚えていたりするので甘く見てはいけない。という話。そうか、浩二は以前涼子にプロポーズしてた訳ね。
涼子「ちょっ、ちょっと待って浩二くん…君って今まで何人の女の子に同じこと言った?」
浩二「…初めてに決まってるじゃないか。どうしてそんなこと聞くの?」
涼子「…あの桜木さんの息子にしては奥手ね」
確かにww
しかし、小さい頃って言ってもせいぜい5年前だから、浩二が現在高3だとすると5年前は中1とか?「お母さんと結婚したい」と思うのはもっと小さい子だろうから、この辺は脚本のミスなんじゃないかと思う。
で、そういう子供の頃にした瑠璃との約束を果たさなかった自分には責任があって云々とか言われてしまうと、涼子としてはかなり複雑なわけで。勿論、表面的には母親の顔でソフトに受け止めるものの。
涼子「思い出しちゃったのかな…半年前のこと」
涼子「だから、なんにもせずに、行っちゃったのかな…」
いつも通り涼子にキスを求めることもなく、部屋に戻る浩二。引っかかる涼子。うーん。うーん。涼子が大人でいるのも大変だなぁ。
かおりを運転手にして、学校に病院にと浩二の「空白の一ヶ月」について嗅ぎ回る瑠璃。かおりは止めようとするものの瑠璃は聞かない。そして、浩二が怪我で野球を諦めたことを知り、成海大に通いながら治療を受けることを勧める瑠璃。
瑠璃「瑠璃が一番、お兄ちゃんのこと考えてあげてるでしょ?この家の誰も、お兄ちゃんの怪我、放っておいた。けど瑠璃は違うよ」
逆鱗に触れてしまう瑠璃。ここで選択肢があるんだけど、今日は瑠璃ルートに進まない方へ。瑠璃が話したのは全部自分の受け売りで、自分が言えなかった本心なんだと瑠璃を庇う小雪。
そりゃ、そうですよね。小雪だって治せなかった先生や、何も出来なかった皆を恨んだろうし、自分を責めただろうし。
帰ってきた昭にかおりの状況説明。あながち間違ってないような気もするけど、この状況で良くもまぁ下らない冗談が言えるものだなかおりさん。愛してる。
涼子と小雪。久々の親子水入らず。ただまぁ、話題が浩二となるとどうしたってちょっとアレな感じになっちゃうんですけど。
小雪「誰も浩二のこと、助けてあげられなくて、悔しくって悔しくって…」
涼子「………」
小雪「でも浩二は、いつのまにか立ち直ってて…けれどそれは、あたしの力じゃなくて…それでまた、悔しくって悔しくって」
小雪は、浩二が立ち直ったのが涼子の力だってことに気付いているんだろうか。どうなんだろうか。
小雪「ありがとうじゃなくていい。悪かったなんてのもいらない…」
小雪「ただ、一番最初に、あたしの顔見て笑って欲しかった…みんなに笑いかける、ほんの一瞬前でもよかった」
涼子「小雪ちゃん…ひょっとして浩くんのこと…?」
涼子が小雪の気持ちに全く気付いていなかったというのが奇跡のような状況なのだが、まぁ、やっと気付きかけたというこのタイミング。
小雪「…嫌い。大嫌い」
涼子「そ、そうよね…いっつもそう言ってるもんね」
小雪「………」
涼子「び、びっくりしたぁ…」
小雪「…信じるかなぁ普通」
涼子「え?」
小雪「おやすみっ!」
これは小雪、涼子について薄々は気付いてるっぽいよな。
バゲット一本だけ持って家出する瑠璃。ヘンゼルとグレーテル式に行く道々20mごとにパンくずを落としていく。浩二は流石に長い付き合いだけあって、瑠璃の意図を完璧に読み取る訳だけど、浩二の言うとおり、パンくずを落としていくのは兄のヘンゼルの方ですね。
小雪「瑠璃の考えてること、すぐにわかるんだね」
過ごした時間にして単純計算で倍も離されている小雪は、瑠璃に対して劣等感がある訳で。何度も言うようだが、それは二人が同じ土俵に乗っているということの証明でもある。
小雪「あたしはね…ずうっと嫌いじゃなかったよ。あの娘のこと」
浩二「…そうなの?とてもそうは見えなかったんだが」
小雪「そりゃ…お互い譲れないモノがあるからじゃない?」
浩二「ふ~ん、そうか」
小雪「そこは流すところじゃない」
浩二が「何だそれ?」って聞いて、小雪が「教えない」って笑うぐらいの遣り取りがしたかったんだろうな、多分。瑠璃と小雪と性格がいかに水と油であろうと、同じ物を同じように見ている以上、親近感を抱いてしまうことは避け難い。
小雪「行かない。あんた以外が見つけたって、あの娘にとって何の意味もないから」
泣かせるなぁ、小雪。
さて、パンくずを追跡する浩二。折り悪く大雨。流石の瑠璃も計算外。知らない土地で一人きりで、大雨で雷まで。いかに瑠璃が邪な少女であろうと、不安になるというもので。小雪も瑠璃を案じる。
涼子「瑠璃ちゃんは利口な子だから、大丈夫よ」
小雪「違うよ…」
涼子「え?」
小雪「瑠璃、限定的にバカだよ…ある特定のことに見境ないよ…」
あぁ、良い奴だなぁ。泣かせるなぁ、小雪。
瑠璃を捕まえて、一緒に家に帰る浩二。この辺はちょっとお兄さんらしくって良いですよね、浩くん。
その後、雨に打たれてすっかり風邪を引いた瑠璃を手厚く看病する小雪。
瑠璃「…なんで聞かないの?」
小雪「な、なにを~?」
瑠璃「瑠璃とお兄ちゃんの、めくるめく数時間の出来事を」
これは負けを認めた瑠璃にとって、最後の意地悪だったんじゃないかと思うんですよね。勿論、そんなこと小雪は気付くはずもないのだが。
小雪「きょっ…興味ないからっ!」
瑠璃「二人ともびしょ濡れになっちゃって、瑠璃、寒くてガタガタ震えてたの。そしたらお兄ちゃんが…」
小雪「あ~!あ~!あ~!聞きたくない聞きたくないってば!」
耳を塞いで聞かないようにする小雪。その様子を見て、聞かれてないのを良いことに敗北宣言を始める瑠璃。
瑠璃「小雪…瑠璃は、涼子よりも、あんたに付くよ」
瑠璃「この先、お兄ちゃんを好きでい続けるんなら、小雪はとても、とても辛い目に遭うかもしれない…」
瑠璃「それでもあきらめないって言うんなら…大好きなママと争うって言うんなら…瑠璃は、小雪を、最後まで応援する」
瑠璃「だって小雪は…」
瑠璃「『瑠璃と浩二お兄ちゃんの世界』を、『瑠璃と浩二お兄ちゃんと小雪お姉ちゃんの世界』に変えてくれた…ともだちだから」
瑠璃ルートで札束持って母親の前に現れる瑠璃も好きだけど、こっちも好き。不覚にも泣いた。まさか瑠璃に泣かされるとは・・・。
小雪「お…終わった?」
瑠璃「そしたらお兄ちゃん肝心なところでダメでさ、もうピクリとも反応しないの」
結局下ネタですかww
サイズやら何やら、浩二についての猥談に何だかんだ言って興味津々の小雪。
小雪「えっ?だってだって、これ通常時でしょ!?」
瑠璃「うん、そうなんだけどね」
小雪「お、おっきくなったらどこまで行っちゃうのかな…?」
瑠璃「もう二度とおっきくなんないんじゃないの?」
小雪「え?ええっ!?そ、そんな…それじゃあたしは…いや、何でもない」
瑠璃「…ほんっとわかりやすい奴」
美しい友情ですよ、ええ。美しさってのは主観ですからね。
今日はここまで!
第3話と第4話について、小雪を中心に書いていきたいと思います。
しかし、検索で来る人の殆どがパルフェなんだよなぁ。ままらぶ人気ないんかなぁ。
第3話「Dear my sinister」
偶然を装ってフローリアス樹ヶ丘に転がり込む瑠璃。小雪を始め、涼子もクリスも人が良いので猫かぶりにコロリと騙される。

小雪「今日はもう遅いから、ウチに泊まっていきなよ」
瑠璃「ぇ?い、いんですか?」
小雪「い~よ、あたしの部屋においで。もしよかったら、何日でもいていいんだから」
良い奴だよな、小雪。その優しい小雪から情報を引き出して浩二の女性関係について探る瑠璃。ランクAのクリス、ランクBのかおりに続きまして…
瑠璃「あの…もう寝ちゃいました?」
小雪「ん?まだ起きてるけど、なに?」
瑠璃「その…それで小雪さんは…お兄ちゃんのこと、どう思ってるんですか?」
小雪「んなっ!?」
瑠璃「………」
小雪「あ、あたしはぁ…あんなヤツのこと、別に、そんな、ねえ?」
瑠璃「………」
小雪「あ、あは、あはははは…だからほら、ねえ?なんてゆ~か、全然…」
瑠璃「…A+」
小雪「…え?」
お目が高い。瑠璃は小雪にA+の高評価。やっぱ幼馴染補正は大きいよな。

瑠璃の計略にあっさり引っかかる小雪。馬鹿可愛い。そして浩二の合同家族会議では、浩二の口先にあっさりと引っかかる小雪。やはり馬鹿可愛い。更に、浩二を庇う涼子の嘘にも簡単に騙される小雪。大丈夫か、この子。

続きまして、夜這い作戦。女性陣の反応がそれぞれ楽しいのだが、小雪には刺激が強すぎたのか言葉少なである。残念。
瑠璃「ごめんなさい小雪さん。実は、小雪さんが眠ってからお部屋を抜け出して、ここに来てたの…毎晩」
小雪「毎晩………毎晩………」
瑠璃としては主たるターゲットをランクSの涼子に定めていた訳で、結果として小雪、クリスは珍しく怒り狂った涼子を止める立場になっている。
で、瑠璃の計略は浩二とかおりの芝居で白日の下に晒される事になる。あぁ、これは物の例えでして、実際は夜なんですけど。クリスと小雪に怒られる浩二。人が良いなぁ、この娘たちは。露骨にほっとしている涼子が可愛い。
第3話のまとめ。女生徒1(由香)と電話で話す小雪。第2話でもそうだったけど、この由香が美味しいキャラなんですよね。
女生徒1「けど桜木先輩ってさぁ、やっぱ尻敷かれ慣れしてたんだね」
小雪「やっぱって何よどういう意味よ?」
女生徒1「いちいちムキになるな、嫉妬深い」
この一言が的確すぎて、もう由香のファンになってしまうよね。確かキャラの人気ランキングでは主要キャラを除くとトップだったんだっけ?
第4話「こちらオータームーン出版社」
瑠璃の支配から解放された代わりにかおりの支配下に入ることになってしまった浩二。フローリアス樹ヶ丘5階の女性陣はそれが不満な様子。
小雪「誰かさんに被らされた無実の罪を晴らすために仕方なく契約を結んだとかなんとか」
瑠璃「性根の腐った奴もいるもんだね」
小雪「あたしの目の前にね…」
瑠璃「家族同然のクリスに向かってなんて酷いこと…涼子さん、小雪の育て方間違えてない?」
涼子「は、はぁ…?」
小雪「あたしはあんたの親にこそその言葉をワゴン価格で進呈したいわよ!」
性悪モードの瑠璃との遣り取りも板に付いてきた小雪。頼もしい。

小雪は前々からかおりに対する警戒心が強いんですよね。
かおりが担当することになったエロゲーのシナリオ。幼馴染とその母親である未亡人、どっちかを浩二が担当することに。ここで幼馴染の方を選ぶと…。
かおり「…ほう?」
浩二「な、なに?」
かおり「いや、結構揺れてるんだなと」
浩二「い、いいい意味わからんぞ!」
実際のところ、浩二は無意識な部分でかなり小雪に惹かれてるんだと思うんですよね。だから第1話でも無意識に口説いてた訳で。でもなぁ、もうちょっと揺れてる感じの描写をしてくれても良いよなぁ。
かおりが「メインヒロイン以外が一番人気なんて、最近じゃ珍しくもない」とか言ってるけど、おい丸戸!って話ですね。里伽子は仁の嫁。
でだ、かおりの引越し騒動とか色々ありましてホテルで缶詰になってるかおりのところへ駆け付ける浩二。出かける時にかおりに正直に言うと「母親としては止める理由がない」と言われる。沁みるねぇ、この一言。
そういえば、涼子は浩二がかおりのところにいることを他言してないのだけれど、これは何故だろう。浩二がどこにいるか分からない状態よりも浩二がかおりと二人きりでいる状態の方が、彼女たちにとっては心配だからだろうか。
三日三晩の強行軍を経て、戻ってきた浩二。説教の一つも、と思ったもののちゃんと浩二が帰ってきたことで甘くなってしまう涼子。

涼子「弱い…わたし、すっごく弱い…」
浩二が帰ってきたから小雪たちに電話しよう、としたもののそちらではなくて梨恵に休みの連絡をする涼子。小雪には悪いとは思いつつ、三日ぶりの二人きりですからね。母親としての態度の間に「女」の顔が見え隠れするのが良い。
今日はここまで!
しかし、検索で来る人の殆どがパルフェなんだよなぁ。ままらぶ人気ないんかなぁ。
第3話「Dear my sinister」
偶然を装ってフローリアス樹ヶ丘に転がり込む瑠璃。小雪を始め、涼子もクリスも人が良いので猫かぶりにコロリと騙される。
小雪「今日はもう遅いから、ウチに泊まっていきなよ」
瑠璃「ぇ?い、いんですか?」
小雪「い~よ、あたしの部屋においで。もしよかったら、何日でもいていいんだから」
良い奴だよな、小雪。その優しい小雪から情報を引き出して浩二の女性関係について探る瑠璃。ランクAのクリス、ランクBのかおりに続きまして…
瑠璃「あの…もう寝ちゃいました?」
小雪「ん?まだ起きてるけど、なに?」
瑠璃「その…それで小雪さんは…お兄ちゃんのこと、どう思ってるんですか?」
小雪「んなっ!?」
瑠璃「………」
小雪「あ、あたしはぁ…あんなヤツのこと、別に、そんな、ねえ?」
瑠璃「………」
小雪「あ、あは、あはははは…だからほら、ねえ?なんてゆ~か、全然…」
瑠璃「…A+」
小雪「…え?」
お目が高い。瑠璃は小雪にA+の高評価。やっぱ幼馴染補正は大きいよな。
瑠璃の計略にあっさり引っかかる小雪。馬鹿可愛い。そして浩二の合同家族会議では、浩二の口先にあっさりと引っかかる小雪。やはり馬鹿可愛い。更に、浩二を庇う涼子の嘘にも簡単に騙される小雪。大丈夫か、この子。
続きまして、夜這い作戦。女性陣の反応がそれぞれ楽しいのだが、小雪には刺激が強すぎたのか言葉少なである。残念。
瑠璃「ごめんなさい小雪さん。実は、小雪さんが眠ってからお部屋を抜け出して、ここに来てたの…毎晩」
小雪「毎晩………毎晩………」
瑠璃としては主たるターゲットをランクSの涼子に定めていた訳で、結果として小雪、クリスは珍しく怒り狂った涼子を止める立場になっている。
で、瑠璃の計略は浩二とかおりの芝居で白日の下に晒される事になる。あぁ、これは物の例えでして、実際は夜なんですけど。クリスと小雪に怒られる浩二。人が良いなぁ、この娘たちは。露骨にほっとしている涼子が可愛い。
第3話のまとめ。女生徒1(由香)と電話で話す小雪。第2話でもそうだったけど、この由香が美味しいキャラなんですよね。
女生徒1「けど桜木先輩ってさぁ、やっぱ尻敷かれ慣れしてたんだね」
小雪「やっぱって何よどういう意味よ?」
女生徒1「いちいちムキになるな、嫉妬深い」
この一言が的確すぎて、もう由香のファンになってしまうよね。確かキャラの人気ランキングでは主要キャラを除くとトップだったんだっけ?
第4話「こちらオータームーン出版社」
瑠璃の支配から解放された代わりにかおりの支配下に入ることになってしまった浩二。フローリアス樹ヶ丘5階の女性陣はそれが不満な様子。
小雪「誰かさんに被らされた無実の罪を晴らすために仕方なく契約を結んだとかなんとか」
瑠璃「性根の腐った奴もいるもんだね」
小雪「あたしの目の前にね…」
瑠璃「家族同然のクリスに向かってなんて酷いこと…涼子さん、小雪の育て方間違えてない?」
涼子「は、はぁ…?」
小雪「あたしはあんたの親にこそその言葉をワゴン価格で進呈したいわよ!」
性悪モードの瑠璃との遣り取りも板に付いてきた小雪。頼もしい。
小雪は前々からかおりに対する警戒心が強いんですよね。
かおりが担当することになったエロゲーのシナリオ。幼馴染とその母親である未亡人、どっちかを浩二が担当することに。ここで幼馴染の方を選ぶと…。
かおり「…ほう?」
浩二「な、なに?」
かおり「いや、結構揺れてるんだなと」
浩二「い、いいい意味わからんぞ!」
実際のところ、浩二は無意識な部分でかなり小雪に惹かれてるんだと思うんですよね。だから第1話でも無意識に口説いてた訳で。でもなぁ、もうちょっと揺れてる感じの描写をしてくれても良いよなぁ。
かおりが「メインヒロイン以外が一番人気なんて、最近じゃ珍しくもない」とか言ってるけど、おい丸戸!って話ですね。里伽子は仁の嫁。
でだ、かおりの引越し騒動とか色々ありましてホテルで缶詰になってるかおりのところへ駆け付ける浩二。出かける時にかおりに正直に言うと「母親としては止める理由がない」と言われる。沁みるねぇ、この一言。
そういえば、涼子は浩二がかおりのところにいることを他言してないのだけれど、これは何故だろう。浩二がどこにいるか分からない状態よりも浩二がかおりと二人きりでいる状態の方が、彼女たちにとっては心配だからだろうか。
三日三晩の強行軍を経て、戻ってきた浩二。説教の一つも、と思ったもののちゃんと浩二が帰ってきたことで甘くなってしまう涼子。
涼子「弱い…わたし、すっごく弱い…」
浩二が帰ってきたから小雪たちに電話しよう、としたもののそちらではなくて梨恵に休みの連絡をする涼子。小雪には悪いとは思いつつ、三日ぶりの二人きりですからね。母親としての態度の間に「女」の顔が見え隠れするのが良い。
今日はここまで!
さて、第2話です。
小雪メインで見ていくと、一番の見せ場は学校のシーンでしょうか。部分的なコンプレックスを強く刺激された小雪に注目です。
第2話「アメリカン・フィアンセ」
小雪と涼子の買い物で涼子と浩二のデートが潰れ、結局母娘の買い物に浩二が同行する、という第1話の反省が余り活かされていない冒頭。
小雪「なに?何か言った?」
浩二「久しぶりに小雪と外出だからな。どの服着てくか、めちゃくちゃ悩んじまって」
小雪「………」
浩二「あ、いかん…また親父の癖が。こ、小雪、今のは…」

浩二のちょっとした一言で機嫌が激しく乱高下する小雪。無意識で口説いてしまってる責任は重いぞ、浩二。
というところに昭から電話。大切な客人が来るから丁重にもてなせという話をされる。電話口から銃声みたいなのが聞こえることに疑問を覚えていると来客。金髪碧眼でどう考えてもアメリカ人の女の子。

先制攻撃でキスされる浩二。それを見てしまった小雪。小雪が手にしているのは浩二に着せようとしてたTシャツなんですが、日の丸デザインってネトウヨでも着ないだろww

怒りを買ってしまった浩二。合同家族会議と言うか、これは人民裁判か軍法会議か異端審問。冒頭陳述を先ほどのCG一枚で片付ける小雪。分かりやすくて良いww
かおり「その前にさぁ…その娘はどしたの?小雪が窓から突き落とした?」
小雪「してないっ!」
実際、小雪ならしかねない。

「コージのオヨメサンなるべく。やてキマシタ」の一言に驚愕する面々。それを見て、昭の得意台詞。誰の通夜かって、ちょっと早いけど浩二の通夜になるんじゃないですか?嫉妬に狂った女性陣に殺されて。
クリスが昭のフィアンセだという話やら、アメリカの中部に言ってたはずなのに東海っぽい方言で喋ってるとか、クリスが浩二に会いに来たのは昭の息子だからだというような話がありまして。
クリス「アレックスを若くしてカッコよくシタ感じッテ聞いてたデスが…期待通りデス」
小雪「おじさまはともかく…浩二がかっこいい?アメリカ人の美的感覚ってどうなってるの?」
かおり「…小雪が気になった方はそっちか」
小雪「え?」
かおり「な~んでもない」
昭の息子だから浩二に会いに来た、という部分が主なツッコミどころなんですが、小雪が反応したのはこちら。他人が浩二を褒めても貶しても気に入らないのが小雪。
藤枝家親子会議。

ベタな幼馴染路線一直線の一言。
しかし、浩二の恋人である涼子が小雪をなだめる側に回ってるのは親子だから当然のこととは言っても不思議な感じですね。
かおりは浩二に対してもアメリカからはるばるやってきたクリスに優しくしてやれと説く。大人の対応だ。流石は母親兼任。

しかしまぁ、内心は複雑な訳で。
翌日。小雪いじりキャラとして定着しつつある女生徒1(園田由香)と、学校で遭遇する浩二。
女生徒1「小雪のことなんですけど~、昨日、何かありました?」
女生徒1「折角いい雰囲気になったのに役に立たなかったとか」
浩二「なにが!?」
女生徒1「違うんですかぁ、それじゃなんなんだろうなぁ…」
なにがってナニがだよ!
女生徒1「強いていえば、信じていた旦那様に裏切られ、いきなり愛人に家まで押しかけられて茫然自失の若妻のような…」
浩二「正直にどこまで聞いたか白状しろやオラァ!」
女生徒1「…別に何も言ってないし~」
何も聞いてなくてここまで当てられたらエスパーですよ。
女生徒1「本当にどうしたのよ小雪?昨日、何かあったの?折角いい雰囲気になったのに来ちゃったとか」
小雪&浩二「なにが!?」
女生徒1「それだと今日機嫌が悪いのも辻褄があるのよね。つまり二日目の…」
浩二「小雪…お前、友達は選べよ」
ホント、浩二さん仰るとおりで。
小雪「結婚するんだって、“桜木先輩”」
女生徒1「あんたと?あんた以外と?」
浩二「かと言って、その二択はどうかと思うぞ」

いや、この状況で重要なのはその点だろ。小雪のこの状況は、前者ならマリッジブルーだろうし、後者なら嫉妬に狂っているんだろうし。
女生徒1「相手は?鬼娘?未亡人?それとも男女とか」
浩二「宇宙人にも管理人さんにも格闘家にも知り合いはおらん」
丸戸お気に入りの高橋留美子作品集。前から「うる星やつら」「めぞん一刻」「らんま1/2」だけど、クリスは服装の感じからしてラムに一番近いか。あと、小雪はらんま1/2の茜ポジションだよね。
小雪「色白で~、バストすっごくて~、けどウエストはキュッと引き締まってて~」
女生徒1「うわ…小雪0勝3敗?」

小雪「金髪で~、胸がおっきくて~、けれど目なんか明るい青で~」
女生徒1「…外国の人?」
小雪「アメリカからはるばるやってきて~、巨乳で~、浩二と同い年なんだけどもうバリバリ働いてて~」
女生徒1「どうでもいいけど、随分と部分的にコンプレックスを刺激されたみたいね」
どんどん園田由香のファンになってしまう。いや、小雪の反応が可愛いってのがここでは大事なんですけどね。しかし、小雪はコンプを持つほどの貧乳なのか?少なくとも立ち絵ではそうは見えない。
クリス「Lunchbox持ってきたネ。That's ハイサイ弁当言いますか?」
浩二「愛妻だ愛妻!」
小雪「愛妻ぃぃ…っ」
浩二「違うっ!俺は弁当の呼称について論じているだけで、決してクリスが愛妻であるなどとっ…」
んー、浩二はクリスの件で小雪が刺激されているのが分かっていながらも、自分が惚れられているとは分かっていない。謎だ。あ、ちなみに「ハイサイ」は沖縄の言葉で「こんにちは」である。
別の日。
梨恵と涼子の会社。
梨恵「でもそうなると小雪ちゃんも大変ねぇ」
涼子「そうね。突然の外国からのお客様だから、どう接していいものか戸惑ってるみたい」
梨恵「いや、そうでなくて…いきなり愛人が本妻ヅラして乗り込んできたみたいなもんだし」
涼子「は?」
小雪の気持ちに涼子が気付いていないというのが小雪にとってはある種の悲劇なんだけど、それで平和が保たれてる部分もあるんで何とも。
梨恵「ねえ?せっかくだから採寸していかない?これだけスタイルがいいとデザインのしがいがあるでしょ涼子」
涼子「ちょっ、ちょっと、梨恵…」
小雪「悪かったわねぇ…デザイナー心を揺さぶらない体型で」
さっきまで小雪を気の毒がっていたものの、面白がってクリスに採寸を勧める梨恵。流石に結婚までされては困る涼子と、もっと根源的な部分で反感を覚えた小雪。いや、体型はしかたないって外国人相手だし。
自宅、学校、涼子の職場と各所で大暴れしてしまったクリスは合同家族会議に。賛成多数(浩二と小雪の二票)により、浩二への接近禁止命令。小雪の賛成票は私怨を感じてしまうけれど、まぁ、仕方ないね。
夕食時になっても買い物に行ったきり帰ってこない涼子。心配(?)するかおりと小雪。
かおり「…かかっちゃったのかなぁ」
小雪「ママはパチンコ玉が換金できることも知らない人なの!」
かおり「小雪、パチンコ玉は換金できないよ。景品と交換するしか…」
小雪「そういう詭弁はいいから手伝ってよ」

このスレまくった会話いいなぁ。しかし、高校生にして「かかっちゃった」の一言でパチンコだと分かる小雪はどうなのかしら、と心配になる。詭弁を言うかおりのというか、一色ヒカルの棒読みが光る。
銀行強盗の人質になってしまった浩二と涼子。説得でどうにか切り抜けたもののクリスが乱入して面倒臭いことに。ぱそな銀行樹ヶ丘支店を廃墟にして解決。

で、お決まりのキス。

小雪の何とも真っ当なツッコミ。しかし、全国ネットだったのか。
クリスと浩二のやや一方的なイチャつきを邪魔するためには、物音を立ててクリスを暴れさせれば良いと学んだ小雪。こうして幼馴染はますます強くなってしまう。頑張れ小雪。
今日はここまで。
小雪メインで見ていくと、一番の見せ場は学校のシーンでしょうか。部分的なコンプレックスを強く刺激された小雪に注目です。
第2話「アメリカン・フィアンセ」
小雪と涼子の買い物で涼子と浩二のデートが潰れ、結局母娘の買い物に浩二が同行する、という第1話の反省が余り活かされていない冒頭。
小雪「なに?何か言った?」
浩二「久しぶりに小雪と外出だからな。どの服着てくか、めちゃくちゃ悩んじまって」
小雪「………」
浩二「あ、いかん…また親父の癖が。こ、小雪、今のは…」
浩二のちょっとした一言で機嫌が激しく乱高下する小雪。無意識で口説いてしまってる責任は重いぞ、浩二。
というところに昭から電話。大切な客人が来るから丁重にもてなせという話をされる。電話口から銃声みたいなのが聞こえることに疑問を覚えていると来客。金髪碧眼でどう考えてもアメリカ人の女の子。
先制攻撃でキスされる浩二。それを見てしまった小雪。小雪が手にしているのは浩二に着せようとしてたTシャツなんですが、日の丸デザインってネトウヨでも着ないだろww
怒りを買ってしまった浩二。合同家族会議と言うか、これは人民裁判か軍法会議か異端審問。冒頭陳述を先ほどのCG一枚で片付ける小雪。分かりやすくて良いww
かおり「その前にさぁ…その娘はどしたの?小雪が窓から突き落とした?」
小雪「してないっ!」
実際、小雪ならしかねない。
「コージのオヨメサンなるべく。やてキマシタ」の一言に驚愕する面々。それを見て、昭の得意台詞。誰の通夜かって、ちょっと早いけど浩二の通夜になるんじゃないですか?嫉妬に狂った女性陣に殺されて。
クリスが昭のフィアンセだという話やら、アメリカの中部に言ってたはずなのに東海っぽい方言で喋ってるとか、クリスが浩二に会いに来たのは昭の息子だからだというような話がありまして。
クリス「アレックスを若くしてカッコよくシタ感じッテ聞いてたデスが…期待通りデス」
小雪「おじさまはともかく…浩二がかっこいい?アメリカ人の美的感覚ってどうなってるの?」
かおり「…小雪が気になった方はそっちか」
小雪「え?」
かおり「な~んでもない」
昭の息子だから浩二に会いに来た、という部分が主なツッコミどころなんですが、小雪が反応したのはこちら。他人が浩二を褒めても貶しても気に入らないのが小雪。
藤枝家親子会議。
ベタな幼馴染路線一直線の一言。
しかし、浩二の恋人である涼子が小雪をなだめる側に回ってるのは親子だから当然のこととは言っても不思議な感じですね。
かおりは浩二に対してもアメリカからはるばるやってきたクリスに優しくしてやれと説く。大人の対応だ。流石は母親兼任。
しかしまぁ、内心は複雑な訳で。
翌日。小雪いじりキャラとして定着しつつある女生徒1(園田由香)と、学校で遭遇する浩二。
女生徒1「小雪のことなんですけど~、昨日、何かありました?」
女生徒1「折角いい雰囲気になったのに役に立たなかったとか」
浩二「なにが!?」
女生徒1「違うんですかぁ、それじゃなんなんだろうなぁ…」
なにがってナニがだよ!
女生徒1「強いていえば、信じていた旦那様に裏切られ、いきなり愛人に家まで押しかけられて茫然自失の若妻のような…」
浩二「正直にどこまで聞いたか白状しろやオラァ!」
女生徒1「…別に何も言ってないし~」
何も聞いてなくてここまで当てられたらエスパーですよ。
女生徒1「本当にどうしたのよ小雪?昨日、何かあったの?折角いい雰囲気になったのに来ちゃったとか」
小雪&浩二「なにが!?」
女生徒1「それだと今日機嫌が悪いのも辻褄があるのよね。つまり二日目の…」
浩二「小雪…お前、友達は選べよ」
ホント、浩二さん仰るとおりで。
小雪「結婚するんだって、“桜木先輩”」
女生徒1「あんたと?あんた以外と?」
浩二「かと言って、その二択はどうかと思うぞ」
いや、この状況で重要なのはその点だろ。小雪のこの状況は、前者ならマリッジブルーだろうし、後者なら嫉妬に狂っているんだろうし。
女生徒1「相手は?鬼娘?未亡人?それとも男女とか」
浩二「宇宙人にも管理人さんにも格闘家にも知り合いはおらん」
丸戸お気に入りの高橋留美子作品集。前から「うる星やつら」「めぞん一刻」「らんま1/2」だけど、クリスは服装の感じからしてラムに一番近いか。あと、小雪はらんま1/2の茜ポジションだよね。
小雪「色白で~、バストすっごくて~、けどウエストはキュッと引き締まってて~」
女生徒1「うわ…小雪0勝3敗?」
小雪「金髪で~、胸がおっきくて~、けれど目なんか明るい青で~」
女生徒1「…外国の人?」
小雪「アメリカからはるばるやってきて~、巨乳で~、浩二と同い年なんだけどもうバリバリ働いてて~」
女生徒1「どうでもいいけど、随分と部分的にコンプレックスを刺激されたみたいね」
どんどん園田由香のファンになってしまう。いや、小雪の反応が可愛いってのがここでは大事なんですけどね。しかし、小雪はコンプを持つほどの貧乳なのか?少なくとも立ち絵ではそうは見えない。
クリス「Lunchbox持ってきたネ。That's ハイサイ弁当言いますか?」
浩二「愛妻だ愛妻!」
小雪「愛妻ぃぃ…っ」
浩二「違うっ!俺は弁当の呼称について論じているだけで、決してクリスが愛妻であるなどとっ…」
んー、浩二はクリスの件で小雪が刺激されているのが分かっていながらも、自分が惚れられているとは分かっていない。謎だ。あ、ちなみに「ハイサイ」は沖縄の言葉で「こんにちは」である。
別の日。
梨恵と涼子の会社。
梨恵「でもそうなると小雪ちゃんも大変ねぇ」
涼子「そうね。突然の外国からのお客様だから、どう接していいものか戸惑ってるみたい」
梨恵「いや、そうでなくて…いきなり愛人が本妻ヅラして乗り込んできたみたいなもんだし」
涼子「は?」
小雪の気持ちに涼子が気付いていないというのが小雪にとってはある種の悲劇なんだけど、それで平和が保たれてる部分もあるんで何とも。
梨恵「ねえ?せっかくだから採寸していかない?これだけスタイルがいいとデザインのしがいがあるでしょ涼子」
涼子「ちょっ、ちょっと、梨恵…」
小雪「悪かったわねぇ…デザイナー心を揺さぶらない体型で」
さっきまで小雪を気の毒がっていたものの、面白がってクリスに採寸を勧める梨恵。流石に結婚までされては困る涼子と、もっと根源的な部分で反感を覚えた小雪。いや、体型はしかたないって外国人相手だし。
自宅、学校、涼子の職場と各所で大暴れしてしまったクリスは合同家族会議に。賛成多数(浩二と小雪の二票)により、浩二への接近禁止命令。小雪の賛成票は私怨を感じてしまうけれど、まぁ、仕方ないね。
夕食時になっても買い物に行ったきり帰ってこない涼子。心配(?)するかおりと小雪。
かおり「…かかっちゃったのかなぁ」
小雪「ママはパチンコ玉が換金できることも知らない人なの!」
かおり「小雪、パチンコ玉は換金できないよ。景品と交換するしか…」
小雪「そういう詭弁はいいから手伝ってよ」
このスレまくった会話いいなぁ。しかし、高校生にして「かかっちゃった」の一言でパチンコだと分かる小雪はどうなのかしら、と心配になる。詭弁を言うかおりのというか、一色ヒカルの棒読みが光る。
銀行強盗の人質になってしまった浩二と涼子。説得でどうにか切り抜けたもののクリスが乱入して面倒臭いことに。ぱそな銀行樹ヶ丘支店を廃墟にして解決。
で、お決まりのキス。
小雪の何とも真っ当なツッコミ。しかし、全国ネットだったのか。
クリスと浩二のやや一方的なイチャつきを邪魔するためには、物音を立ててクリスを暴れさせれば良いと学んだ小雪。こうして幼馴染はますます強くなってしまう。頑張れ小雪。
今日はここまで。