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~A lack of Magic Point~ エロゲーとか芝居とかについて書いていくブログ。
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満を持して、ついに小雪が浩二へ攻勢をかける7話をお送りします。
小雪が可哀想ですが、意外と不幸が似合うんですよね。

第七話「アイ・ラブ・浩二(前編)」
涼子はウェディングドレスのデザイナーをしておりまして、その展示会みたいなものがあったのかな。当然ながら浩二も駆り出された訳ですが、本当の目的は、と言いますと。

ドレスのモデルをやっている小雪の花嫁姿。梨恵は小雪を浩二をくっつける気満々だな。小雪に見とれる浩二に対して涼子さんが表情を曇らせている。

カメラマン「しっかしさぁ、ああまで家族ぐるみになっちゃうとさ、かえって進展しにくくなっちゃわないかな?」
営業「それはあるかもな。浩二君があの調子じゃ、小雪ちゃんも苦労するかも」
梨恵「涼子、あなたも協力してあげなよ。可愛い娘のためなんだし」
涼子「え、え~と、その前に聞きたいんだけど」
梨恵「なによ?」
涼子「小雪ちゃんってもしかして…浩くんのこと、そんなに嫌ってないの?」
カメラマン「………」
営業「………」
コーディネーター「………」
梨恵「………」
涼子「…あら?」


この天然ぶりですよ。


小雪「…もう、ふてくされない。ママと一緒じゃないからって」
浩二「いや俺は涼子さんがどうとか言ったことはなくてだな」
小雪「あたしと2人じゃヤだ?」
浩二「そんなことは一言も言ってない。けど…」
小雪「けど、なに?」
浩二「昼間のこと、蒸し返すなよ?」
小雪「昼間ってなんかあったっけ?」


この、自分に有利なことをすぐに忘れてしまうのが小雪の良いところなんですけどね。なんだか損ですねぇ。


一方の涼子。未だに浩二に対する小雪の気持ちが理解出来ない様子。やたらと鋭い梨恵。これは流石の涼子も困るよな。

梨恵「あなた…もしかして…」
涼子「ち…違うわよっ!」
梨恵「桜木昭に酷いことされたんでしょ?だから憎い男の息子を自分の娘に近づけたくないのね?」
涼子「あ~違う違う全然」
梨恵「しまった…落ち着かせてしまった」


毎回のパターンですが、梨恵は鋭い指摘をする割に結論を昭お父さんに持って行ってしまうので、慌ててた涼子は冷静になってしまうんですよね。しかし、涼子は昭を何だと思ってるんだww


浩二とキャッチボールを始める小雪。あだち充の漫画みたいだ。浩二が投げたボールを捕れて、小雪が大袈裟なくらいに喜ぶ。良いなぁ、この子。

小雪「ずっとやりたかったんだけどできなかったんだよね。浩二、手加減しないんだもん」
浩二「体育会系運動部の男と遊びでスポーツをやろうという、その思想が腐ってんだよ」
小雪「そうだね…だから、今の状況も、そんなに嫌じゃないんだ」
浩二「………」
小雪「浩二が同じ場所を歩いてくれるから…むしろ好きかな?」



この辺も小雪と瑠璃との共通点だろうな。浩二が遠い存在になってしまったのが寂しかったというのは二人とも一緒。しかし、最近の小雪は大胆な発言をするね。

小雪「ねえねえ、このボールってさぁ…」
浩二「ちゃんと覚えてるからその先は言うな」
小雪「浩二が初めて試合で勝った記念のボール…どうしてもってあたしがねだったら、くれたんだよね~?」
浩二「言うなっつっとろうが!恥ずかしい」



いつも浩二はウィニングボールを女の子たちに配っていたけれど、初めてボールを貰ったのは自分、というのが小雪にとっては嬉しい事実でありまして、自分が特別であることの証明と言いますか、何と申しますか。
で、何か言いたそうで言えない浩二。伏線。

再び涼子サイド。梨恵に再婚を勧められ、うっかり男がいるらしいことがバレてしまう。まぁ、外泊の口実を梨恵に頼んだわけだし、勘付かれても仕方ない。


浩二「似合ってなかったけど…綺麗だった」
小雪「あ…」
浩二「さすが涼子さんだよな。あれはもう、魔法の領域だ」
小雪「あ…あは…」
浩二「素材がどうとか関係なんだよ。だから勘違い…って泣くな!」



本音と照れ隠しのつもりが、照れ隠しが過剰で失敗。どうも浩二は小雪相手には上手くコミュニケーションが取れないな。昭直伝のテクニックが通用しないのだろうか。

浩二「お前、さ…」
小雪「ん?」
浩二「その…間違ってたらごめん」
小雪「だから、何?」
浩二「もしかして…男の趣味、悪くないか?」
小雪「ん~?」
浩二「い、いや、なんでもない、忘れろ」
小雪「………」
浩二「それじゃ帰るか…」
小雪「あのね…」
浩二「あ?」
小雪「多分、最悪だよ」


文字は悪そうなのに言い方は決して悪そうじゃない。ガリガリと浩二の良心を削ってくるねぇ、小雪は。しかし、浩二はついに確かめてしまったし、小雪は言ってしまったな。後に引けなくなってくるぞ。



前回言っていた通り、瑠璃は小雪の味方になっている。


小雪「ね?どう思う?どう思う?これって告白したことになっちゃうかなぁ…?」
瑠璃「…なるだろうねぇ。お兄ちゃんにしては鋭い質問だ」
小雪「や~!どうしよ、どうしよ!あたし明日から浩二の顔まともに見れないよぉ~」


挙動不審な小雪への視線が若干冷たい瑠璃ですが、今回モデル役を引き受けたのは瑠璃の指示だったらしい。女性としての小雪を浩二にアピールするのが一つ目の目的。二つ目の目的は、瑠璃は明言しなかったけれど、小雪が浩二へアタックをかけていることを涼子に理解させることだろうな。

小雪「ごめんね…本当はあんたも浩二のこと…」
瑠璃「いいよ…もう。今の状態も悪くはない」
小雪「ありがと…」


友情美しい。泣ける。

瑠璃「それに…正しいことしてるのか自信ないし」
小雪「ん?」
瑠璃「もしかしたら…見なくても済んだはずの現実を見せちゃうことになるのかもしれないし…」


まあねぇ。母一人娘一人の家族の絆を引き裂くことになってしまいかねないもんなぁ。しかし、それを分かりつつも瑠璃は小雪の背中を押す訳ですが。



学校にやってきた浩二。野球部主将の沢田豊と心温まる話。

沢田「昔、そういうOBをぶん殴って追い払ったら、後輩がやけに俺を尊敬しだしてな…」
浩二「あ~そんなことあったなぁ。俺は遠くから見つめていただけだったが」
沢田「いや、ビーンボールで最初の一人を仕留めたのがお前」


第1話でも選択肢によってはかおりに絡んでる編集者を硬球ぶつけて撃退してたけど、元々そういうラフプレーは得意ってことですか。意外と武闘派な野球部だな。

浩二「小雪に告られたっぽい」
沢田「じゃ、そゆわけで」


沢田に言わせれば、収まるべきところへ収まったものに何も言うことはない、と。野球部は総出で小雪応援団です。しかし、実は浩二には半年前から交際している女性がいましてね。



瑠璃とかおり、フローリアス樹ヶ丘5階の頭脳派会議。お互い「手短にね」とか「手短に済ませろ」とか言い合ってて軽快な会話が良い。小雪派の瑠璃に対して、かおりは中立的な立場。

瑠璃「小雪はね、瑠璃がいうのもなんだけど、いい奴だよ」
かおり「…んなこたぁ、ずうっと昔から知ってるよ」
瑠璃「お兄ちゃんはね、瑠璃の奴隷になるのが一番幸せだけど…」
瑠璃「でも、二番目に幸せなのは…小雪がずっと側にいることだと思う」
かおり「………お前にしちゃ、説得力、あるな。…一番はともかく」


どう考えても悪党だった瑠璃が心から小雪の味方をしているという事実は、かおりにとっても大きな影響があるよねぇ。涼子と浩二がくっついても幸せにはならないという瑠璃の妄想が相変わらずの昼ドラクオリティ。

瑠璃「おじさんが2年かけて駄目だったの?信じられない…」
かおり「だからぁ、めちゃめちゃ身持ち堅いひとだったんだよ…」
瑠璃「じゃあ何で…お兄ちゃんに…」
かおり「そりゃ…あいつは5年間諦めなかったから」
瑠璃「あ…」


その5年分のものと小雪は戦うことになる、と思うと二人の心中は不安に包まれるわけですね。

沢田「お前…けど、藤枝ちゃんはかなり前からだぞ?少なくとも、俺が初めて会った時はとっくにベタ惚れだった」
浩二「知らなかったんだよ。ただ仕切るのが趣味かと思ってた…」
沢田「アレに気づかないってのは、わざととしか思えん」
浩二「わざとかもな…無意識のうちに、そう思わないようにしてたのかも」



浩二が気付かなかったのは涼子への気持ちの障害になるからだと思うんだけど、涼子が気付かないのは浩二のように理由はないんだよなぁ。少なくとも半年前に浩二と付き合い始めるまでは。やっぱ深刻に鈍いのか。

沢田「相手…藤枝ちゃんの知ってる娘か?」
浩二「知ってるっつ~か、そっちも藤枝ちゃんだ」
沢田「はあ?」
浩二「知ってるって言ったんだよ」


シリアスな場面なのに不覚にも笑ってしまった。



沢田にまで根回しが出来ている瑠璃怖ええ。あと、本人確認のためにオレオレ詐欺っぽい合言葉を使ってるという倒錯がクスっとくる笑いで良かった。


瑠璃「さて…というわけで、かおりにも協力してもらうよ?嫌だとは言わせない」
かおり「けど…」
瑠璃「小雪にだってまだ勝算はある。けど、勝つためには、背中を押す人がもっと欲しい」
かおり「………」
瑠璃「お兄ちゃんが5年間想い続けてたってのは認めるよ。けどね…小雪だって、5年間想い続けてきたんだ」
かおり「で、お前は何年だ?」
瑠璃「だから、せめてスタートラインに立たせてあげようよ」
かおり「シカト?」


ここで瑠璃に何年かって尋ねるのは、かおりの優しさなのか茶化しなのか。意外と情に脆いところがあるからなぁ、かおりは。瑠璃の小雪に対する友情が激熱です。と、言う訳でかおりも小雪派に。


朝早くテーブルマナーを練習している小雪。若干の既視感ですが、第1話で同じことやってたのは浩二ですね。で、イメージトレーニングに付き合わされて戸惑う涼子。


小雪「ごめんね、今日は無理やり誘っちゃって」
涼子「…小雪ちゃんから誘ったの?」
小雪「た、単なるイメージだから。適当に合わせて」
涼子「は、はぁ…」
小雪「あれから、ちょっとお話ができない雰囲気だったし…あ、あたしが悪いんだから気にしないで」

小雪「そ、それでさ…今日はその、なんとゆ~か、ゆっくりお話ししたいってゆ~か」
涼子「………」
小雪「あ、あたしの気持ちも聞いてもらいたいし、できたら、そっちの気持ちも…」
涼子「………」
小雪「答えられないんだったら、いつものお喋りでもいい…ただ、二人でぼうっと過ごすってのも悪くない」
涼子「小雪ちゃん…」
小雪「と、とにかく…ぎくしゃくするのは嫌だなぁって…」
涼子「ここに座ってるのは…浩くん?」



最近の小雪の様子、梨恵から聞いた話、このイメージトレーニングの台詞を総合すると、流石の涼子も状況を理解するわけで。この人たちなんで母娘でドロドロの展開ということにはならないけれど、お互い複雑ですよね。


一方の桜木家。仲良くジェンガで遊んでるのはチンチロリンに比べたらかなり団欒っぽいよね。で、昭お父さんに相談事を持ち込む浩二。

勿論ですが内容は「本命以外の女の子からアプローチがあったらどうする」という話。浩二の気持ちによって答え方は幾らでもある、というのが昭の意見だが、そこで浩二が気付く。

浩二「今の俺の正直な気持ち…その子に対しての、嘘偽りない感情。それこそが、返事だってことだろ」

しかしまぁ、今更小雪に対する正直な気持ちって言ったって難しいと思うんですけどね。付き合い長すぎるし、関係が面倒くさすぎるし、どんな結論でも色んな人が傷付くし。でも、浩二は前向きになったようで。

浩二「…サンキュ、親父。今日だけは感謝しとく」
昭「ちょっと不気味だけど、愛するマイサンの感謝の気持ちだ。ありがたく受け取っておこう。あ、それとな浩二…」
浩二「ん?」
昭「小雪ちゃんから映画のチケット預かってるぞ。明日の午後3時に駅前に来てくれだってさ」



見事なのは、昭が父親としてきっちりアドバイスをしながらも賭けジェンガに勝つことですよね。



さて、翌日。5年もお隣さんをやっていながらぎこちない二人。そして咬み合わない会話。

浩二「お前…ひょっとして緊張してるのか?」
小雪「………」
浩二「お、おい…」
小雪「ガチガチに…」



正直というか、なんというか。小雪がいかに浩二を強く意識しているかということを浩二も感じるわけで、否が応にもデートっぽくなりますよね。クリスが尾行してるんだけど、格好が目立つよね、あの人…。

かおり「にしても、とうとうクリスまで引き込んだか…」
瑠璃「尾行にかおりを使っても仕方ないでしょ。相手が普通に歩いてるだけで追いつけないんだし」
かおり「…10秒に1回くらい、お前に協力するのが嫌になるんだが」


このコンビ大好きですww

かおり「そういえば…なんであの映画を選んだんだ?」
瑠璃「おかしい?」
かおり「恋愛物でもないし、ホラーでもない。それどころか、かなりアレだって評判だけど」
瑠璃「うん、瑠璃も見たけど、酷いもんだったよ。何が言いたいのかさっぱりわかんないの」
かおり「なんでそんなのを薦める?二人を接近させるのが目的なんだろう?険悪な雰囲気にならないか?」
瑠璃「ところが…ならないんだなぁ。ま、仕上げをごろうじろ、よ」


さてさて、瑠璃の作戦とは?

酷い映画を見てモヤモヤして出てきた二人。色々映画への文句を言い合いたくてあっさり帰る気にならず、ということで自然とお店へ入る流れに。なるほど!瑠璃さん流石です。

瑠璃「行くよかおり。先に入ってよ」
かおり「って、私らも行くのか?あそこに?」
瑠璃「当たり前じゃん。小雪が心配じゃないの?」
かおり「小雪も心配だが…自分の財布が心配だ。小雪に渡した食事券いくらしたか知ってるか?」
瑠璃「ボロイ商売であぶく銭稼いでるくせに、そんな細かいことグダグダ言わないの」
かおり「あぶく銭なんかであるもんかぁ…アレは私の血とか汗とか色んな汁の結晶なのに…」


意外と損な役回りを押し付けられてるかおり。したたかキャラなんだけど、やっぱり人が良いんですかねぇ。僕はそういうところも含めてかおりが大好きです。

瑠璃「もともと、あの戦場を指定したのはかおりじゃん。別にトリトンじゃなくて、普通のお店でも良かったのに」
かおり「ところがあそこはだな…浩二を攻略する上で、かなり地形効果が高いんだ」


第1話参照のこと。いやぁ、涼子と一緒に食事した思い出と正面からぶつかることになる訳ですが、大丈夫ですかね?トリトンで面倒臭いウェイターと再会し、一笑い。良いなぁ、こいつ。


緊張して空回りする小雪。しかし、5年間の付き合いというのは恐ろしいもので、小雪が告白してぎくしゃくしていたはずなのが元通りに。しかしまぁ、それを悪くないと思えてしまうのも小雪の弱さというか人の良さというか。

クリスから着信。いつものことながらタイミング悪く現れる昭。そこで瑠璃が取った対応策とは?

ここの遣り取りはゴルゴ13ですよね。クリスの狙撃で昭を倒し(?)、取り敢えず事無きを得る。いやぁ、瑠璃さんは手段を選ばない。

ウェイターが小雪に拾ってくれたルームキー。勿論これは瑠璃の差し金。何ともきついことを要求するなぁ、と思うものの、ハンデがある小雪はこれくらいやらないとという瑠璃の意見ももっともなわけで。

小雪「ふんだ…わかったわよ。開き直ってやるんだから」
浩二「小雪…?」
小雪「浩二っ!」
浩二「は、はいっ!?」
小雪「好き!」



キタ――(゚∀゚)――!!

小雪「これ、あんたに渡す。使うのもキャンセルするのもあんたが決めて」
浩二「お、おい」
小雪「言っとくけど本気だからね!」
浩二「小雪…?」
小雪「成り行き上、こんなもの持ってたけど、別にあたしが部屋取ったって考えてもらっていいから」

その小雪の決意に対して、返す言葉を持たない浩二。沈黙が痛ましい。小雪は7割はあっさり振られると思っていたと言う。では、残りの3割は?

浩二「『君の気持ちを知って、ようやく気がついたよ…僕が本当に愛してるのは君なんだって…』とか?」
小雪「胡散臭ぁい」
浩二「…だな」
小雪「浩二だから、もっとカッコ悪くて、もっとどもって…もっと、嬉しいこと、言ってくれるかなって…」


涼子と浩二が付き合っているということを知らない状態で成功率3割と見積る小雪は謙虚というか、意外と自信がないというか。でもまぁ、浩二はモテるからなぁ。

小雪「出会って最初の1月で好きになった。5年2ヶ月マイナス1ヶ月だから…5年1ヶ月の間、ずっと好き」
浩二「…俺が言うのもなんだが、一途だな」
小雪「一途なんだよ…」
浩二「バカ、だなぁ…」
小雪「バカなんだよぉ」


泣けるなぁ。許嫁のクリスが来て、浩二を追って瑠璃が来て、かおりと仲が深まって、小雪にとっては目に見える脅威の連続で追い詰められてたんだよなぁ。一番の脅威が実は一番近くに存在していたことは知らずに。

小雪「ほんと最低。女にここまで言わせて、まだ返事もしないなんて」

気持ちのままに答えれば良いと決意したものの、当然そうやって答えたことによって何が起こるかを想像してしまうから、浩二は簡単に口を開けない。その事実が小雪をジリジリと傷付けているのも分かってるんだろうけど。

かおり「…私たちは、もう帰ろう。いくらなんでも、この先は」
瑠璃「そうだね…うん、わかった」
かおり「ファミレスかどっかでメシ食ってこう、な」
瑠璃「悪いね」
かおり「なあに…こっちには、ボロい商売で稼いだあぶく銭があるからな」
瑠璃「…小雪、よくやった。もし駄目だったとしても、骨は拾ってあげるからね」



かおりは優しいなぁ。この二人のコンビはやっぱり良いよね。



さて、いよいよ答えを出さざるを得なくなった浩二。答えは「今のままじゃ、お前の想いに応えられない」だそうで、それってどっちよ?って感じですよね。想いに応えるために現状を変える気があるのか、現状を変えられないから想いに応えないのか。


小雪「好きか嫌いか聞いてるのに、そうやってはぐらかされると、ムカつく」
浩二「間違いなく好きだ」
小雪「っ………そ、そう。…そうなんだぁ」
浩二「もしかしたら…一番好きになっちまったかも」
小雪「こ、浩二ぃ」


これは持ち上げて落とすパターンだな。だってさ、それだけ好きなのにはっきり小雪と付き合うって言えないんですから。浩二としては小雪が好きなことは確かなんだけれど、涼子を捨てることは出来ないし、小雪が自分のことを好きっていう状況では涼子のことを話すことも出来ないし、八方塞がり。

浩二「ハッキリした答えがどうしてもいるってんなら、俺はお前のことを嫌いて言う」
小雪「っ!?」
浩二「本心はどうあれ、頑張ってお前のこと、何とも思わないようにする」


でもさ、これって卑怯だと思うんだよね。小雪に一番負担が掛からないのは何も説明せずに振ることですよ。そこで敢えて「好きだけど付き合えない」なんてことを言うのは、小雪を苦しめるだけじゃないかって・・・あぁ、でもまぁ、そこで嘘がつけないくらいに小雪への思いも大きいってことか。きついなぁ。

気まずい空気の中で帰路につく二人。こういう時、一緒に帰るのって辛いですよね。まぁ、夜道を小雪一人でってわけにいかないけどさ。

浩二「たとえこうなっても…小雪と毎日会えない方が嫌だ」
小雪「それは見解の相違だもん。あたしは、もう浩二の顔なんか見たくもない」



どっちが先に惚れたんだか分からないような遣り取りだけど、一度口にしてしまったら浩二も小雪が好きで大切だということを意識せざるを得ないのかも知れないな。そして、顔を見たくないなんて思ってなさそうな小雪。

なるべく顔を合わせないようにして、藤枝家には極力行かないようにして、一緒に帰るなんて言わないようにして。浩二が提示した条件でより傷ついているのは小雪なんだろうな。

浩二と顔を合わせない毎日を思って、帰り道を黙ってついてくる浩二との30mの距離を思って、堪えてきた涙が溢れてしまう小雪。浩二に駆け寄ってキス。


浩二「愛想尽かせよ…馬鹿」
小雪「うん、馬鹿…だから好き…浩二、好き」
浩二「ダメだって…お前、絶対にすげぇ傷つくって」
小雪「もう傷ついてる!」



自分の中での浩二の大きさを改めて感じた小雪は傷付く道を選んだ。そんな小雪に対して浩二が取り得る態度は涼子か小雪かの二者択一だけ。


そんな一部始終を涼子が見ていたんだけど、ここまで瑠璃の差し金ってことはないですよね?



浩二と涼子、定番になっているベランダでの密会。涼子が浩二に酒を勧めるのは二重に異常事態だなぁ。彼女は下戸だし、浩二に飲酒をさせないようにしてたし。で、案の定あっさりと酔っ払う涼子。


浩二「…なんかあったの?」
涼子「それはこっちの質問」
浩二「はい?」


今日は涼子さんも際どいところを攻めてきますね。まぁ、娘が恋敵だなんてことを知ってしまったら飲みたくもなりますし、飲んで口が軽くなることだってありますよね。

浩二「俺の前で初めて飲んだとき…覚えてる?」
涼子「………うん」
浩二「涼子さんが…はじめてキスしてくれた時、だよね」
涼子「覚えてるって言ってるのに、な~んでわざわざ言っちゃうかなぁ、この子は」
浩二「…口に出したかったから。俺の原点を、思い出したかったから」


息子同然の男にキスをするにはやはり酒の力が必要だったのかなぁ、と感じた。あと、浩二は小雪に揺れちゃってるからこういうことを言葉にして噛み締めるんだろうなぁ、とも思ったり。

あの時振られたらどんだけ悲しかったかなぁ、なんて言ってしまってるのは、自分に振られた小雪を思ってのことだろうから、かなり小刻みに小雪に行ったり涼子に行ったりしているような。

涼子「そんなの…今となっては意味のない仮定じゃない」
浩二「そうだよね…そう、なんだよね」


当然、その浩二の揺れ方は事情を知った涼子には伝わってしまう訳で。無防備な風を見せてキスを誘う涼子とそれにまんまと乗る浩二。二人は恋人だから何も後ろめたくないはずなのに、何故かお互い謝りながらキスを交わし、二人で浩二の部屋へ。

小雪のことがお互い頭にある中で行為に及んじゃうのはさぞかし背徳感があって燃えたでしょうね。いや、それは良いんですけど、涼子としては恋人というポジションを現に持っていることと大人の女であることを利用して、浩二を囲い込みに掛かっているようにも見えてしまう。いや、その自覚があるから「ごめんなさい」になるのか。

翌朝5時。浩二のベッドで目覚めて部屋へ戻る涼子。何故か開いている部屋の窓やドア。ある仮定に辿り着いた涼子は小雪の部屋に急ぐ。そこに小雪の姿はなく、散らかり放題になった部屋にはボールが二つ。


涼子への浩二の恋と、浩二への小雪の恋と、その二つが衝突しないまま時間を経ていくために生じた嘘が、ついに暴かれることになる。しかも物的証拠を以って。



今日はここまで!
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名前:ロロ
20年くらい前に生まれて大学生をやっている。法律書を持って家と大学を行き来するのが日課。法律学よりは政治学の方が好き。男性向けエロゲーやったり、BL読んだり、野球見たり、料理したり、演劇したりするのが趣味。好きな作家は丸戸史明と門地かおり。ノルマンディー公の方のロロ。
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