~A lack of Magic Point~ エロゲーとか芝居とかについて書いていくブログ。
里伽子ルートの第3クォーターに入ります。
由飛やら玲愛やらと新たな人間関係を築いていく仁を見て、内心複雑な里伽子を見てニヤニヤすれば良いと思います。
○11/15 第3クォータープロローグ
終業後の時間。キュリオはお茶会。
キュリオの石田くんは玲愛狙いだったらしいけど、一時間の説教を食らって夢破れたらしい。ガード固いなぁ、玲愛は。
板橋「そういうキツイことばっか言ってるから、君の周りの男って、仁くんだけになっちゃうんだよ?」
稀に素晴らしい精度で真理を突く板橋。仁が話題になると途端に狼狽する玲愛。仁をお茶会に呼ぼうと提案する板橋。呼びに行けと言われる玲愛。何故か、仁を招待すること自体には反対しない。このツンデレめ。ツンデレの鑑め。
で、ファミーユの方は由飛が仁のオムライスを食べている。里伽子の助言通り人気を博しているオムライスは働いている由飛にとっても憧れの一品だったようで。高村仁「卵の王子様」襲名ww
苦労を見せず頑張る仁を妙に褒める由飛。どうも仁のひたむきな姿と自分との落差を感じているようですよ。珍しくシリアス。BGMも消してるし。
由飛
「わたしは、嫌なことがあったらすぐ逃げちゃうから…正面から向き合うこと、しないから…」
「だから、成長もしないし、いつまでたっても、仲直りできない」
由飛の台詞はこれ以上ないくらいに伏線臭い。丸戸は看板ヒロインについてはある種の手抜きをしているというか、何というか。いやでも、由飛ルートはなかなか悪くないんですけどね。
恵麻が姉になった時、どういう気持だったかを尋ねる由飛。初恋の人が姉になるのは苦しかったけれど、これは特殊なケースだからと仁は言う。でもまぁ、由飛は何らか共感するものがあったようで。真剣な表情で聞いて欲しい話があると仁に言う由飛。その会話をまずい感じに聞き間違えて乱入する玲愛。
由飛「どうして、わたしがここにいるって…?」
玲愛「いや、そっちは…ずっと前から気づいてたけど。ちっとも隠れてなかったし…姉さん」
そうです。由飛と玲愛は姉妹だったのです。な、なんだってー!?板橋の「修羅場?」って発言が正しいような、違うような…。
冬の夜の~、寒さも凍らす、姉妹かな~?
って、詠んでる場合じゃない。
○11/16 昼下がりの妄想(恵麻通常)
トリトンホテルのディナーに恵麻を誘う板橋。間に入ってくる仁は何故かトリトンホテルに詳しい。どうやら里伽子を誘おうとしたことがあったようで。何だかなぁ…。
板橋「…朝っぱらからホテルにしけ込もうってか?お姉ちゃん相手に大ハッスル?」
物騒なことを言うものではありませんwww
仁「帝王大卒。大手商事に勤務。20代後半にして課長級。当時の年収一千万超。姉さんと結婚するにあたって、一戸建て兼喫茶店をポンと建てるような人間だ」
神の如きスペックを誇る杉澤一人で仁の前に立ちはだかる一人。それほどの男と結婚したせいで男へのハードルが上がり「だから仁くんしか残らないんだ」と板橋。こいつ、実際のところ切れ者だよな、なかなか。
板橋「八橋大在学中、人気喫茶店に勤務。20歳にして店長。年収はさておき、恵麻さんを元気づけるためだけに、大学をポンと一年休学するような人間だろ、君は?」
こう考えると仁、超かっこいいな。何をするにも里伽子の力が必要ってところを除けばな。お前は島野育夫がいないと何も出来ない星野仙一か!そして、板橋の巧みな話術。あと名曲「落ちる涙の蒼」がかかるもんだから威力倍増。
板橋「確かに、君のお兄さんが忘れられないのかもしれない。でも…君の告白を待っているという可能性は、果たしてゼロなんだろうか?」
ダメダメなシスコン妄想に堕ちる仁。
かすり「このシスコンちっとも直ってやがらないねぇ」
○11/16 花鳥姉妹の真実(玲愛、由飛強制)
うたた寝をしていた仁はインターホンの音で目覚める。急に訪ねてくる玲愛。しかも、なんだかしおらしい。
玲愛「…こんばんは」
仁「………」
玲愛「………」
仁「…夢か」
しかもかなりあり得ない夢だ。なんて思いつつ、ドアまで閉めてしまう。ありがちだけど、こういうベタなノリ嫌いじゃないぜ。で、玲愛の怒りを買うと。
お詫びのコーヒーに苦いと文句をつける玲愛。
玲愛「夜にこんなの飲んだら、眠れなくなっちゃう」
おい、お前、何か可愛いな、おい。
玲愛はどうやら由飛について話しに来たようだが、仁はそういうのは本人の口から聞くべきことだと言って聞きたがらない。こっちの都合だけで仲間のことを詮索したくない、と言う仁はなかなかカッコイイ。しかし、そのカッコ良さが由飛に向いてると玲愛的にはちょっと複雑な気持ちで、意識してはいないけれど妬けちゃう訳で。
インターホンが鳴る。折り悪く由飛の訪問。ベランダに隠れる玲愛。素早い。玲愛が「苦い」とか「安い豆」とか言ったコーヒーを美味しいと言う由飛。その言葉が嬉しくて、仁は「いつでもおいで」なんて言ってしまう。
由飛「毎週は迷惑でしょ?」
無意識な積極攻勢だなぁ、風美由飛。
コーヒーで一服して、冷たい手をにぎにぎして、ちょっと良い雰囲気になって、話が始まる。まずは、二人の出会いがいかに運命的だったかという話。ちょっと臭い、なんて言ったら怒られるだろうか。
由飛はバイトの店員が『店長さん』に話すのではなく、由飛が仁に話す、という関係を望み、呼び方も「由飛」と「仁」に変わる。でも「仁」と呼ばれて脳裏に過る里伽子の存在。仁が後ろめたく思う必要なんてないはずなんですけど、いや、でもまぁ、うん。未練がましいというか、なんというか。
仁、由飛と呼び合って笑い合っているとベランダから厳しい視線。由飛との関係を深める仁に対して花鳥玲愛の威嚇。どういう気持ちでやってるのか自分でも分かっていないだろうに。
で、ついに本題へ。ピアノの才能を買われ音大まで進んだ養女の由飛、ピアノの才能が無く両親に反発して大学にも行かずに社会へ出た玲愛。で、何故だかギクシャク。由飛も玲愛も互いを思い合っているんだけれどね。
取り敢えず、今日は「由飛」と「仁」になったのが収穫ということで。玲愛はそれがご不満のようで、くしゃみをしながら鏡にルージュの伝言、ならぬ相合い傘を描いて出て行きました。
○11/17 四回忌(恵麻重要)
一人の四回忌で帰省する恵麻と仁。三年前の11月17日が命日。結婚したのは、その半年前だから5月の中頃か。ファミーユが完成したのは一人が死ぬ直前で、当時仁は高校3年生。その翌年にファミーユ開店か。なるほど。
あ、何で6月18日が火事の日なんだろって思ってたけど、あれは一人の命日に近い休みの日だったからか。そっか。でも、そうなると一人の命日が11月17日である理由とか考えちゃうな。10月~12月に共通ルートが展開する話を作る上で真ん中辺りに一人の法事をするってイベントを入れたかったのかな。
まぁ、それはさておき。
高村家の四人だけでひっそりと、普通はしない四回忌。
縁談を断固として断る恵麻。
「いくら待ったって、もう仁はお前をもらってくれないだぞ?」という父の冗談が冗談にならないんですけどね。おいおい。しかも、許嫁だった訳ですか。高村家も杉澤家も結構古いな。
「仁を引き取るときも、恵麻が泣いて嫌がったんだよ。弟になったら、結婚できないって教えたらねぇ」と母。おいおいおいおい。「今日からは本当のお姉ちゃんだからね」という、引き取られた当時の恵麻のセリフは、そういう葛藤を超えたところにあった訳で。
仁が初恋だった恵麻。『いい子にしてたら、仁くんがお婿さんに来てくれる』と聞かされて育ってらしい。なんとも、なんとも。勿論仁の初恋も恵麻だったわけで、実は結ばれていたかもしれない別の未来を思うと胸が切なくなったりするかもしれない。
○11/17 里伽子VS玲愛(里伽子通常)
恵麻の重要イベントと重なるせいで里伽子のTrueルートでは見られないイベントなのんですが、楽しいので載っけときます
玲愛「あ!やっと帰ってきた」
仁「ん…?」
玲愛「どこ行ってたのよ!どうせ彼女もいないくせになに遅くまで出歩いてんの?」
休業日の水曜に買い物をしてぶらついて、帰ってきたら隣人からきつい一言。おいおい、随分と喧嘩腰だな、おい。
で、勝手に仁の部屋に上がり込み、きれいにされた鏡を確認し、勝手にお茶を入れ始める。どうやら玲愛は由飛の押し掛け戦術を見習って、どんどん私生活にも踏み込んでいく方向にシフトしたようだな。違うか。笑
玲愛「あ、座ってて。昨日、大体の配置は把握したから、お茶は私が淹れる」
仁「…なんでよ?」
玲愛「なんでって…あんた外から帰ってきて疲れてるでしょ?」
仁「………」
恐らく、なんでの内容についての誤解が生じている。笑
玲愛「さっきまで…夏海さんって人がウチに来てたのよ」
仁「ぶっ!?」
玲愛「…なるほど、やっぱり重要なポジションか」
仁が噴き出したお茶がかかったのも気にせず、話を続ける玲愛は笑える。アッパー系真面目人間とダウナー系真面目人間って表現は良いね。
仁の忘れ物を届けに来た、と言っていた里伽子。会いに来ただけなのかも、と推測する玲愛は察しが良い。流石である。寒そうだからと部屋に上げてやって、仁の悪口で盛り上がった二人。
里伽子「あなたにそこまで言う資格があるとは思えない」
玲愛「あ、あれ…?」
里伽子「お隣さん?お向かいさん?でも、たった一ヶ月よね?」
玲愛「な…夏海さん?」
里伽子「仁の何がわかった?随分な洞察力。あたしなんて、三年一緒にいてもわからないことだらけ。恵麻さんには、到底追いつかない…」
しかし、まぁ、里伽子にとって仁の話題は大変センシティブですからね。自分の立場ははっきりさせないけど、特別の存在であることは譲らない。でも、恵麻に対する劣等感は強烈で・・・。
急に感情的になった里伽子に戸惑う玲愛。庇った、庇ってないの言い合い。里伽子は玲愛が仁を悪く言い過ぎるからだと言うけれど…。
玲愛「だってあいつ、人によって態度全然違うし。特定の人間だけひいきするし、性格悪い」
里伽子「子供の頃から、お兄さんと比較されてきたのよ。だから、その反動。本当は、限りなく優しい奴」
玲愛「すぐに人に頼るし…末っ子の悪い見本」
里伽子「あいつが頼るんじゃなくて、周りが構うの。なんとかしてやりたいって思わせる何かがあるのよ」
玲愛「できもしないような大口叩くし。キュリオに勝つとか…要するに見栄っ張りなんですよ」
里伽子「できもしないことでも、やせ我慢して頑張るのが仁なの。それに…キュリオには、あたしが勝たせてみせる」
強烈な自負心を見せる里伽子。まぁ、何への自負心かっていうと説明は難しいけど。俺は里伽子に問いたい。あんたは仁の何なんだ?あ、嫁ですね。はい、分かってました。里伽子は仁の嫁。
玲愛「今、私が言ったことって、全部、あなたが言ったことの受け売りだって気づいてます?」
強キャラ里伽子を黙らせた一言。仁が絡むと傍若無人にもなる里伽子は「あたしは仁をどんなに貶しても良いけど、他の人間が言うのは許さない」というスタンスなんですよね。
玲愛「もう一度聞きますよ?本当に、あいつとは、何もないんですか?」
里伽子「……………………ない」
この玲愛の攻撃は鮮やかだ。
回想終わり。玲愛はどうも里伽子の物言いが気に入らなかったらしい。何が気に入らないのか自分で分かってないから苛ついているんだけど、これって、ちょっと良いなと思ってた男の傍に「あんた彼の何なの?」みたいなデカイ態度の女がいて、ちょっと癇に障ったって奴じゃないでしょうか・・・。
里伽子と仁が付き合っていないという話を信じない玲愛。仁はお茶漬けを勧めて玲愛を帰らせようとするも「いただくわ」って言われてしまう。こういうちょっとした笑い大事だよね。
仁は結局、半年前に里伽子に告白して振られたって話をしなかったが、これをしてたら「え、振ったの?夏海さんが?嘘っ!?」って言いそうだな。多分、この時点の玲愛なら仁と里伽子とをくっつけようと奔走したんじゃないかって気がする。
○11/18 呼び捨て(里伽子通常)
里伽子と由飛、初の接触。あ、里伽子が営業時間内に来店するのが初か。
里伽子のことを知らない由飛は普通のお客様として里伽子を迎える。フロアにいるのがかすりなら「あ、リカちゃん。ちょっと待ってね、仁くん呼ぶから」とかなるんだろうけど、由飛に察してもらうことは出来ないし、自分から言い出すわけにもいかないし。
由飛「どうかなさいました?あ、ひょっとして待ち合わせですか?」
里伽子「そういうわけじゃないんだけど…かすりさんか、明日香ちゃんは?」
取り敢えず、かすりか明日香を呼ぼうとする里伽子。ここで「仁、いる?」と言える性格なら、里伽子と仁はあっさり上手く行ってそうなもんだけど。でも、かすりや明日香は呼べても仁は呼べない、というのは、うーん、何というか…意識しすぎだろって感じも。
由飛「あの二人のお友達?」
里伽子「あ、いや、だから…」
由飛「かすりさんはどっかにいますよ?ちょっと探してきますね」
機微を読むということに関しては全くの不得手である由飛は早合点をして探しに行ってしまう。と、いうか、フロア担当者が自分しかいない時に店を空けてしまうなよ、と。
里伽子「仁~」
仕方なく自分で呼ぶことにした里伽子。それは良いのか。うーん、他の人に仁を呼んでもらうのは照れくさいというか「二人はやっぱり」って思われるのはあれなんだろうか。
仁「初来店、だな」
里伽子「てことは、お金取るんだ、今日は」
仁「当然ですお客様」
里伽子「ふふ…」
ちょっとした遣り取りなのに里伽子が嬉しそうである。多分、仁にとっても感慨深かったんじゃないだろうか。だって、やっと新しいファミーユを里伽子に認めてもらえた訳だから。で、仁はサービスで黄金チャーハンを出してやる。
仁「いいよ、初来店記念。モーニングサービスだと思ってくれ」
里伽子「…ダイエット中、なんだけどなぁ」
困ったふりしつつも機嫌が良い里伽子。かすりを探して店からいなくなってしまった由飛を怒らないでやって欲しいと言う。そういや、モーニングが豪華なのって名古屋の特徴だよね。ささやかながら丸戸得意の東海ネタ?
由飛「あれ?仁?仁もそのお客様と知り合いなのぉ?」
里伽子「…仁?」
仁「んなことよりも由飛。お前、お客様をほったらかして何やってんだよ?」
里伽子「…お前?由飛?」
やっと戻ってきた由飛。里伽子は由飛と仁の遣り取りが引っかかった様子。お互いの呼び方やら、話してる時の仲良さそうな感じとか。で、やっと目の前の人が“夏海里伽子”だと認識した由飛。
由飛「そっかぁ…恵麻さんやかすりさんの言ってた『リカちゃん』って、あなたのことですね?」
仁「あ、まぁ、そうだけど…」
由飛「へぇ~、噂通り綺麗な人ぉ」
仁「え?あ、いや、それほどでも…」
由飛「なんで仁が謙遜するのよ?やだぁ、恋人じゃあるまいし~」
この間、里伽子はさっきまでの上機嫌が一転してご機嫌斜めな顔をしてるんだけど、空気を読めない由飛は気付かない。仁も気付けよ。いや、理由が分からないから無理かもしれないけど…。
里伽子「しばらく見ないうちに、接客の質が落ちたんじゃない?仁」
里伽子「新人のコのこと呼び捨てにしたり、呼び捨てにされたり…あり得ない」
公私混同が激しいと糾弾される仁。でもなぁ、それ、ちょっと私怨だろ。私怨だろ、里伽子さん。
仁「けど俺、お前のこと呼び捨ててたし、お前だって俺のこと…」
里伽子「………」
仁「………」
里伽子「あたしはいいのよ、チーフだから」
いつもの論理的な姿はどこへ行ったのか。「里伽子VS玲愛」の時もそうだけど、里伽子は仁絡みになるとダメですね。結局、里伽子にお説教を食らい『呼び捨て禁止令』を課されてしまった仁。気の毒と言えば、気の毒。
○11/19 噂の歌姫(由飛通常)
店内の客よりも外のオープンカフェを利用する客が多いことを不思議がる仁。と、オープンカフェに里伽子を発見。
里伽子「繁盛してるみたいね」
仁「お前のおかげでもあるさ」
里伽子「あたしは部外者だから関係ないけど」
仁「こんなとこにいなくてさ、中入ってくればいいのに。コーヒーくらいならご馳走するぞ?」
里伽子「店内で、そういうあからさまな贔屓はよくない。ここだって、こういった会話は望ましくないわね」
里伽子はいつも通り冷ややかな態度。仁からの「このあと空いてる?」には首を横に振るけど、仁が「じゃ、またな」とその場を去ろうとすると「…そういえば」と口を開く里伽子の複雑な乙女心。
里伽子「ほら、彼女…風美さんだっけ?」
仁「ああ、由飛のこと?」
機嫌を損ねる里伽子。だから呼び捨てはダメだってば。里伽子から由飛の「独特な接客」について聞かされる仁。歌うウェイトレス由飛。一度注意を受けたにも関わらずめげずに歌っていた。
なるほど、オープンカフェが人気なのはそれが理由でしたか。お客様にも人気でだし、仁は由飛に甘いから許してしまう。弱いなぁ、仁は。しかも「また買い物付き合って」とか言われっちゃってるし、手握られてるし。本妻(笑)の里伽子さん見てるんですからね。
この、由飛と仁の仲良さそうな遣り取りを見ていた里伽子の心中は如何ばかりか。タイプが違う里伽子にとっては由飛は眩しく映るに違いない。何せ自分が知らないほんの数カ月で仁に接近してるし、特別扱いされてるし。
そりゃドスの利いた「何がおかしいのよ」になるよね。怖っ。
○11/20 里伽えもん(里伽子重要)
帳簿の打ち込みを里伽子に頼んでしまう仁。あぁ、仁は機械オンチなのか。だから電動泡立て器も使えないのか、なるほど。そういえばファミーユは黒字に転じました。やったね。
※里伽子は右手だけでやったんだよなぁ。健気。
里伽子「年内はずっと赤字だと予想してたのよ」
仁「おいおいおいおい!お前、俺に年を越させないつもりだったのか!?」
“可愛いふりしてこの娘、割とやるもんだね。”
仁が内心で引用したのは「待つわ」なんですけど、これは自分を振って他の女を取った元恋人がいつか振り向いてくれるまで待つって歌。それって、この場合に適切なのか?笑
※どっちかって言うと、里伽子じゃなくて恵麻を取った仁と、未だ微妙な関係を保ち続けてる里伽子自身が歌うべきなのかもしれない。
仁「姉さんが戻ってくれたのは大きいなぁ」
“『もう一人戻ってきてくれれば完璧なのに』”
と、言外に里伽子も戻ってくれないかなぁとにじませるものの通じない。里伽子は、仁と恵麻の関係が絡むと普段の読みが利かなくなる。まぁ、このセリフの前の「姉さんに顔向け出来なかったじゃん」「姉さん、なんて言うかな?」が効いてるんですけどね。
里伽子「ひとし君はいつもいつもしょうがないなぁ…、って私は未来から来た猫耳ロボットですか」
ドラえもんに猫耳はないけれど。里伽子は仁の力になるにやぶさかでないけれど、それが全部恵麻のためなのかと思うと、何だか虚無感を抱くわけで、まー、損な役回りと言ってしまえばそこまでですが。
仁「何言ってんだよ…訳もわかんないひみつ道具なんかよりも、里伽子の方が頼りになるに決まってるだろ」
そういえば、ショコラの翠ルートでは大介が「お前は傍に置いておきたい道具箱」なんて言ってたなぁ。僕は翠派で里伽子派です。っていうか、里伽子は香奈子+翠って感じだよな。
回想シーン
仁が本人と位牌一人の一人二役で、里伽子をファミーユのウェイトレスにスカウトする時の話。大学一年の秋頃かな?高村と夏海で呼び合っている。
そういえば、23とか1000とか数字のイントネーションが里伽子はちょっと共通語と違うんだが、あれは里伽子の実家である浜松の方の言葉なのだろうか。
里伽子「…なんであたしなのよ」
仁「知り合いだから。頭いいから。美人だから」
里伽子「っ…そ、そんなこと言ったって、開店もしてないお店で働けって言われても」
褒められて狼狽える里伽子可愛い。
回想2
里伽子に手伝ってもらって恵麻のプレセントを選ぶ話。例年はケーキだったようだけれど、仁がブレスレットを贈りたいなんて言い出したことを訝る里伽子。
里伽子「だって…これって、恋人への贈り物だよ」
仁に聞こえない程度の声で言う。
※実は仁は聞こえていたということがクリスマスイブに明らかになる。
そういえば、これ、いつのことなんだろ。本編で恵麻は誕生日を迎えてないから、多分年明けの初春あたりか。開店が大学1年の秋で、その年度末っていうのは考えにくいから大学2年の終わり頃かな?すると、仁はもうその頃には里伽子が気になってるはずだよな。
仁「う~ん…そうだ。なら、この2つのうち、里伽子ならどっちが欲しい?」
里伽子「あたしの趣味と恵麻さんの趣味とは違うってば」
仁「それでもいいから…ただの参考だから…」
里伽子「あ~もう、本当に苛つくわね仁はぁ!」
五時間も里伽子を連れ回し、二つまで絞って、更に里伽子が欲しい方聞く仁。主体性がないと里伽子に怒られながら、結局片方選んでもらう。
仁「あ、すみません。これ、両方ください」
里伽子「はぁ!?」
仁「こっちは包んで。あ、こっちはいいです」
里伽子「ちょっ、ちょっと…?」
仁「お前の、左だったよな。ほれ、つけてやるから、腕」
両方買って、里伽子が欲しがった方を里伽子へ。

仁「だって俺、お前の誕生日教えてもらってないもん」
だってさ!!うわあああああああ、こんなことされたら惚れるだろーよ、馬鹿野郎!!この天然タラシがああああ。
※仁は「これって恋人への贈り物だよ」が聞こえてた上でやってるから、天然じゃないのか。こいつやるな。くそう。この野郎。
里伽子「もう、しょうがないなぁ、仁は」
仁にとっては情けない思い出かもしれないけど、多分里伽子にとっては愛しい思い出で。懐かしそうに、愛しそうに、里伽子は呟く。
○11/21 ショ○?(恵麻通常)
小学生時代の仁の写真で盛り上がる女性陣。体弱かったんだなぁ、仁。だから卵ばっか食ってたのか。いや、でも、卵ばっか食わされたんなら卵嫌いになる方が自然かも知れないなぁ。ショコラの大介はヤンキー時代の写真だったね。方向性は違うが黒歴史という意味では一緒。
止まらない恵麻の仁語り。一人、また一人と逃げていくファミーユ従業員たち。三次元ショタコンは頂けねえぜ、恵麻姉ちゃん。
○11/23 欧風喫茶店の面目躍如(里伽子通常)
外国人客の英語が分からないので店員達がお客さんを押し付けあう。明日香、かすり、由飛だと現役で一番勉強してるだろう明日香が一番有望だと思うんだけどね…。
由飛「明日香ちゃん?どしたの?外国の人に道を尋ねられたようなせっぱ詰まった顔して」
なぜピンポイントで当ててくるのだ、風美由飛。
ファミーユ店員、学歴逆自慢大会。かすりは高卒(?)、恵麻は専門卒、由飛は音大在学、明日香は学園生。八橋大は英文科が全国的に有名らしいけど、仁は経済学部。ちなみに一橋大には文学部はありませんが。
明日香「てんちょだし」
由飛「文系学生だし」
かすり「男の子だもんね」
恵麻「ごめん、仁くん…今回だけは、かばいえない」
仁「ひ~ん」
贖罪羊として選ばれてしまった仁。で、仁は追い詰められると頼れるあの子を思い出してしまう傾向がありまして。
“ああ、こんなときに、英語がペラペラな店員がいたら…そいや昔は…いたんだよなぁ。そんなスーパーエグゼクティブウェイトレスが。”
里伽子「ちょっと、どうして店に誰もいないの?」
英語ペラペラな元スーパーエクゼクティブウェイトレス里伽子が登場。助かりました。「in a ice pack」って言ってるけど「in an ice pack」が正しいような気がする。
皆に「戻ってきてほしい」と言われて「ごめん、ね」と悲しそうに答える里伽子。何が彼女をここまで頑なにしているのか、今はまだ誰も分からない。
○11/26 第3クォーターエピローグ
不審な動きをしている由飛を見て、仁を呼び止める里伽子。
里伽子「ちょっと仁…あれ、なんなの?」
仁「あれって?」
里伽子「ほら、由飛さん」
仁「由飛が…あ」
里伽子「………」
仁「由飛………くん、が、どうしたって?」
里伽子「…由飛でいいわ」
呼び捨て禁止令を破ったことについて無言の圧力で咎められる仁。しかし、今更「由飛くん」と呼ぶのもあれで、最終的には本妻(笑)からの許可を貰って「由飛」と呼ぶことに。
で、由飛が何をしていたのかというと、あれはファミーユの新サービス。百聞は一見にしかず。仁は里伽子に新サービスをお披露目。
まず出てきたのは仁特製の半熟オムライス。今やファミーユのナンバーワンセールスを記録している。夏海企画部長の敏腕ぶりが光りますね。仁曰く「養鶏業者並」の卵取扱量だとか。
里伽子「で、その、卵の仕入れと由飛さんのさっきの行動にどんな関係があるのよ」
仁「よくぞ聞いてくれた!実はな、卵が切れたら、由飛がああやってお客様の前で産んでみせ…すまん、俺が悪かった待てよ許せよ!」
スプーンで皿を叩いて抗議する里伽子。これは嫉妬も半分入ってるような…。
新サービスは由飛提案の似顔絵オムライス。自分がいなくても新しくサービスを考え、ファミーユはより良くなっていく。嬉しいような悲しいような、複雑な心境の里伽子。
里伽子が「もう、居場所、ないのかもしれない」って呟くのをきちんと拾ってフォローする仁。こいつ、里伽子の話は本当に良く聞いているのだ。で、完成した似顔絵を見て里伽子は頬を染める。可愛いな、お前。
その頃、キュリオにも似顔絵オムライスの出前が届く。玲愛の似顔絵付き。この玲愛いじりのチャンスを板橋と瑞奈が逃すはずがない。
瑞奈「…本当によく描けてるわね。モデルに対しての歪んだ愛情が感じられるわ」

玲愛「…何よ。………美味しいじゃないのよっ!」
はい、定番セリフをいただきました!

似顔絵がもったいなくて食べられない里伽子と玲愛。デレ方は二人共似てるんだよね。
今日はここまで!!
由飛やら玲愛やらと新たな人間関係を築いていく仁を見て、内心複雑な里伽子を見てニヤニヤすれば良いと思います。
○11/15 第3クォータープロローグ
終業後の時間。キュリオはお茶会。
キュリオの石田くんは玲愛狙いだったらしいけど、一時間の説教を食らって夢破れたらしい。ガード固いなぁ、玲愛は。
板橋「そういうキツイことばっか言ってるから、君の周りの男って、仁くんだけになっちゃうんだよ?」
稀に素晴らしい精度で真理を突く板橋。仁が話題になると途端に狼狽する玲愛。仁をお茶会に呼ぼうと提案する板橋。呼びに行けと言われる玲愛。何故か、仁を招待すること自体には反対しない。このツンデレめ。ツンデレの鑑め。
で、ファミーユの方は由飛が仁のオムライスを食べている。里伽子の助言通り人気を博しているオムライスは働いている由飛にとっても憧れの一品だったようで。高村仁「卵の王子様」襲名ww
苦労を見せず頑張る仁を妙に褒める由飛。どうも仁のひたむきな姿と自分との落差を感じているようですよ。珍しくシリアス。BGMも消してるし。
由飛
「わたしは、嫌なことがあったらすぐ逃げちゃうから…正面から向き合うこと、しないから…」
「だから、成長もしないし、いつまでたっても、仲直りできない」
由飛の台詞はこれ以上ないくらいに伏線臭い。丸戸は看板ヒロインについてはある種の手抜きをしているというか、何というか。いやでも、由飛ルートはなかなか悪くないんですけどね。
恵麻が姉になった時、どういう気持だったかを尋ねる由飛。初恋の人が姉になるのは苦しかったけれど、これは特殊なケースだからと仁は言う。でもまぁ、由飛は何らか共感するものがあったようで。真剣な表情で聞いて欲しい話があると仁に言う由飛。その会話をまずい感じに聞き間違えて乱入する玲愛。
由飛「どうして、わたしがここにいるって…?」
玲愛「いや、そっちは…ずっと前から気づいてたけど。ちっとも隠れてなかったし…姉さん」
そうです。由飛と玲愛は姉妹だったのです。な、なんだってー!?板橋の「修羅場?」って発言が正しいような、違うような…。
冬の夜の~、寒さも凍らす、姉妹かな~?
って、詠んでる場合じゃない。
○11/16 昼下がりの妄想(恵麻通常)
トリトンホテルのディナーに恵麻を誘う板橋。間に入ってくる仁は何故かトリトンホテルに詳しい。どうやら里伽子を誘おうとしたことがあったようで。何だかなぁ…。
板橋「…朝っぱらからホテルにしけ込もうってか?お姉ちゃん相手に大ハッスル?」
物騒なことを言うものではありませんwww
仁「帝王大卒。大手商事に勤務。20代後半にして課長級。当時の年収一千万超。姉さんと結婚するにあたって、一戸建て兼喫茶店をポンと建てるような人間だ」
神の如きスペックを誇る杉澤一人で仁の前に立ちはだかる一人。それほどの男と結婚したせいで男へのハードルが上がり「だから仁くんしか残らないんだ」と板橋。こいつ、実際のところ切れ者だよな、なかなか。
板橋「八橋大在学中、人気喫茶店に勤務。20歳にして店長。年収はさておき、恵麻さんを元気づけるためだけに、大学をポンと一年休学するような人間だろ、君は?」
こう考えると仁、超かっこいいな。何をするにも里伽子の力が必要ってところを除けばな。お前は島野育夫がいないと何も出来ない星野仙一か!そして、板橋の巧みな話術。あと名曲「落ちる涙の蒼」がかかるもんだから威力倍増。
板橋「確かに、君のお兄さんが忘れられないのかもしれない。でも…君の告白を待っているという可能性は、果たしてゼロなんだろうか?」
ダメダメなシスコン妄想に堕ちる仁。
かすり「このシスコンちっとも直ってやがらないねぇ」
○11/16 花鳥姉妹の真実(玲愛、由飛強制)
うたた寝をしていた仁はインターホンの音で目覚める。急に訪ねてくる玲愛。しかも、なんだかしおらしい。
玲愛「…こんばんは」
仁「………」
玲愛「………」
仁「…夢か」
しかもかなりあり得ない夢だ。なんて思いつつ、ドアまで閉めてしまう。ありがちだけど、こういうベタなノリ嫌いじゃないぜ。で、玲愛の怒りを買うと。
お詫びのコーヒーに苦いと文句をつける玲愛。
玲愛「夜にこんなの飲んだら、眠れなくなっちゃう」
おい、お前、何か可愛いな、おい。
玲愛はどうやら由飛について話しに来たようだが、仁はそういうのは本人の口から聞くべきことだと言って聞きたがらない。こっちの都合だけで仲間のことを詮索したくない、と言う仁はなかなかカッコイイ。しかし、そのカッコ良さが由飛に向いてると玲愛的にはちょっと複雑な気持ちで、意識してはいないけれど妬けちゃう訳で。
インターホンが鳴る。折り悪く由飛の訪問。ベランダに隠れる玲愛。素早い。玲愛が「苦い」とか「安い豆」とか言ったコーヒーを美味しいと言う由飛。その言葉が嬉しくて、仁は「いつでもおいで」なんて言ってしまう。
由飛「毎週は迷惑でしょ?」
無意識な積極攻勢だなぁ、風美由飛。
コーヒーで一服して、冷たい手をにぎにぎして、ちょっと良い雰囲気になって、話が始まる。まずは、二人の出会いがいかに運命的だったかという話。ちょっと臭い、なんて言ったら怒られるだろうか。
由飛はバイトの店員が『店長さん』に話すのではなく、由飛が仁に話す、という関係を望み、呼び方も「由飛」と「仁」に変わる。でも「仁」と呼ばれて脳裏に過る里伽子の存在。仁が後ろめたく思う必要なんてないはずなんですけど、いや、でもまぁ、うん。未練がましいというか、なんというか。
仁、由飛と呼び合って笑い合っているとベランダから厳しい視線。由飛との関係を深める仁に対して花鳥玲愛の威嚇。どういう気持ちでやってるのか自分でも分かっていないだろうに。
で、ついに本題へ。ピアノの才能を買われ音大まで進んだ養女の由飛、ピアノの才能が無く両親に反発して大学にも行かずに社会へ出た玲愛。で、何故だかギクシャク。由飛も玲愛も互いを思い合っているんだけれどね。
取り敢えず、今日は「由飛」と「仁」になったのが収穫ということで。玲愛はそれがご不満のようで、くしゃみをしながら鏡にルージュの伝言、ならぬ相合い傘を描いて出て行きました。
○11/17 四回忌(恵麻重要)
一人の四回忌で帰省する恵麻と仁。三年前の11月17日が命日。結婚したのは、その半年前だから5月の中頃か。ファミーユが完成したのは一人が死ぬ直前で、当時仁は高校3年生。その翌年にファミーユ開店か。なるほど。
あ、何で6月18日が火事の日なんだろって思ってたけど、あれは一人の命日に近い休みの日だったからか。そっか。でも、そうなると一人の命日が11月17日である理由とか考えちゃうな。10月~12月に共通ルートが展開する話を作る上で真ん中辺りに一人の法事をするってイベントを入れたかったのかな。
まぁ、それはさておき。
高村家の四人だけでひっそりと、普通はしない四回忌。
縁談を断固として断る恵麻。
「いくら待ったって、もう仁はお前をもらってくれないだぞ?」という父の冗談が冗談にならないんですけどね。おいおい。しかも、許嫁だった訳ですか。高村家も杉澤家も結構古いな。
「仁を引き取るときも、恵麻が泣いて嫌がったんだよ。弟になったら、結婚できないって教えたらねぇ」と母。おいおいおいおい。「今日からは本当のお姉ちゃんだからね」という、引き取られた当時の恵麻のセリフは、そういう葛藤を超えたところにあった訳で。
仁が初恋だった恵麻。『いい子にしてたら、仁くんがお婿さんに来てくれる』と聞かされて育ってらしい。なんとも、なんとも。勿論仁の初恋も恵麻だったわけで、実は結ばれていたかもしれない別の未来を思うと胸が切なくなったりするかもしれない。
○11/17 里伽子VS玲愛(里伽子通常)
恵麻の重要イベントと重なるせいで里伽子のTrueルートでは見られないイベントなのんですが、楽しいので載っけときます
玲愛「あ!やっと帰ってきた」
仁「ん…?」
玲愛「どこ行ってたのよ!どうせ彼女もいないくせになに遅くまで出歩いてんの?」
休業日の水曜に買い物をしてぶらついて、帰ってきたら隣人からきつい一言。おいおい、随分と喧嘩腰だな、おい。
で、勝手に仁の部屋に上がり込み、きれいにされた鏡を確認し、勝手にお茶を入れ始める。どうやら玲愛は由飛の押し掛け戦術を見習って、どんどん私生活にも踏み込んでいく方向にシフトしたようだな。違うか。笑
玲愛「あ、座ってて。昨日、大体の配置は把握したから、お茶は私が淹れる」
仁「…なんでよ?」
玲愛「なんでって…あんた外から帰ってきて疲れてるでしょ?」
仁「………」
恐らく、なんでの内容についての誤解が生じている。笑
玲愛「さっきまで…夏海さんって人がウチに来てたのよ」
仁「ぶっ!?」
玲愛「…なるほど、やっぱり重要なポジションか」
仁が噴き出したお茶がかかったのも気にせず、話を続ける玲愛は笑える。アッパー系真面目人間とダウナー系真面目人間って表現は良いね。
仁の忘れ物を届けに来た、と言っていた里伽子。会いに来ただけなのかも、と推測する玲愛は察しが良い。流石である。寒そうだからと部屋に上げてやって、仁の悪口で盛り上がった二人。
里伽子「あなたにそこまで言う資格があるとは思えない」
玲愛「あ、あれ…?」
里伽子「お隣さん?お向かいさん?でも、たった一ヶ月よね?」
玲愛「な…夏海さん?」
里伽子「仁の何がわかった?随分な洞察力。あたしなんて、三年一緒にいてもわからないことだらけ。恵麻さんには、到底追いつかない…」
しかし、まぁ、里伽子にとって仁の話題は大変センシティブですからね。自分の立場ははっきりさせないけど、特別の存在であることは譲らない。でも、恵麻に対する劣等感は強烈で・・・。
急に感情的になった里伽子に戸惑う玲愛。庇った、庇ってないの言い合い。里伽子は玲愛が仁を悪く言い過ぎるからだと言うけれど…。
玲愛「だってあいつ、人によって態度全然違うし。特定の人間だけひいきするし、性格悪い」
里伽子「子供の頃から、お兄さんと比較されてきたのよ。だから、その反動。本当は、限りなく優しい奴」
玲愛「すぐに人に頼るし…末っ子の悪い見本」
里伽子「あいつが頼るんじゃなくて、周りが構うの。なんとかしてやりたいって思わせる何かがあるのよ」
玲愛「できもしないような大口叩くし。キュリオに勝つとか…要するに見栄っ張りなんですよ」
里伽子「できもしないことでも、やせ我慢して頑張るのが仁なの。それに…キュリオには、あたしが勝たせてみせる」
強烈な自負心を見せる里伽子。まぁ、何への自負心かっていうと説明は難しいけど。俺は里伽子に問いたい。あんたは仁の何なんだ?あ、嫁ですね。はい、分かってました。里伽子は仁の嫁。
玲愛「今、私が言ったことって、全部、あなたが言ったことの受け売りだって気づいてます?」
強キャラ里伽子を黙らせた一言。仁が絡むと傍若無人にもなる里伽子は「あたしは仁をどんなに貶しても良いけど、他の人間が言うのは許さない」というスタンスなんですよね。
玲愛「もう一度聞きますよ?本当に、あいつとは、何もないんですか?」
里伽子「……………………ない」
この玲愛の攻撃は鮮やかだ。
回想終わり。玲愛はどうも里伽子の物言いが気に入らなかったらしい。何が気に入らないのか自分で分かってないから苛ついているんだけど、これって、ちょっと良いなと思ってた男の傍に「あんた彼の何なの?」みたいなデカイ態度の女がいて、ちょっと癇に障ったって奴じゃないでしょうか・・・。
里伽子と仁が付き合っていないという話を信じない玲愛。仁はお茶漬けを勧めて玲愛を帰らせようとするも「いただくわ」って言われてしまう。こういうちょっとした笑い大事だよね。
仁は結局、半年前に里伽子に告白して振られたって話をしなかったが、これをしてたら「え、振ったの?夏海さんが?嘘っ!?」って言いそうだな。多分、この時点の玲愛なら仁と里伽子とをくっつけようと奔走したんじゃないかって気がする。
○11/18 呼び捨て(里伽子通常)
里伽子と由飛、初の接触。あ、里伽子が営業時間内に来店するのが初か。
里伽子のことを知らない由飛は普通のお客様として里伽子を迎える。フロアにいるのがかすりなら「あ、リカちゃん。ちょっと待ってね、仁くん呼ぶから」とかなるんだろうけど、由飛に察してもらうことは出来ないし、自分から言い出すわけにもいかないし。
由飛「どうかなさいました?あ、ひょっとして待ち合わせですか?」
里伽子「そういうわけじゃないんだけど…かすりさんか、明日香ちゃんは?」
取り敢えず、かすりか明日香を呼ぼうとする里伽子。ここで「仁、いる?」と言える性格なら、里伽子と仁はあっさり上手く行ってそうなもんだけど。でも、かすりや明日香は呼べても仁は呼べない、というのは、うーん、何というか…意識しすぎだろって感じも。
由飛「あの二人のお友達?」
里伽子「あ、いや、だから…」
由飛「かすりさんはどっかにいますよ?ちょっと探してきますね」
機微を読むということに関しては全くの不得手である由飛は早合点をして探しに行ってしまう。と、いうか、フロア担当者が自分しかいない時に店を空けてしまうなよ、と。
里伽子「仁~」
仕方なく自分で呼ぶことにした里伽子。それは良いのか。うーん、他の人に仁を呼んでもらうのは照れくさいというか「二人はやっぱり」って思われるのはあれなんだろうか。
仁「初来店、だな」
里伽子「てことは、お金取るんだ、今日は」
仁「当然ですお客様」
里伽子「ふふ…」
ちょっとした遣り取りなのに里伽子が嬉しそうである。多分、仁にとっても感慨深かったんじゃないだろうか。だって、やっと新しいファミーユを里伽子に認めてもらえた訳だから。で、仁はサービスで黄金チャーハンを出してやる。
仁「いいよ、初来店記念。モーニングサービスだと思ってくれ」
里伽子「…ダイエット中、なんだけどなぁ」
困ったふりしつつも機嫌が良い里伽子。かすりを探して店からいなくなってしまった由飛を怒らないでやって欲しいと言う。そういや、モーニングが豪華なのって名古屋の特徴だよね。ささやかながら丸戸得意の東海ネタ?
由飛「あれ?仁?仁もそのお客様と知り合いなのぉ?」
里伽子「…仁?」
仁「んなことよりも由飛。お前、お客様をほったらかして何やってんだよ?」
里伽子「…お前?由飛?」
やっと戻ってきた由飛。里伽子は由飛と仁の遣り取りが引っかかった様子。お互いの呼び方やら、話してる時の仲良さそうな感じとか。で、やっと目の前の人が“夏海里伽子”だと認識した由飛。
由飛「そっかぁ…恵麻さんやかすりさんの言ってた『リカちゃん』って、あなたのことですね?」
仁「あ、まぁ、そうだけど…」
由飛「へぇ~、噂通り綺麗な人ぉ」
仁「え?あ、いや、それほどでも…」
由飛「なんで仁が謙遜するのよ?やだぁ、恋人じゃあるまいし~」
この間、里伽子はさっきまでの上機嫌が一転してご機嫌斜めな顔をしてるんだけど、空気を読めない由飛は気付かない。仁も気付けよ。いや、理由が分からないから無理かもしれないけど…。
里伽子「しばらく見ないうちに、接客の質が落ちたんじゃない?仁」
里伽子「新人のコのこと呼び捨てにしたり、呼び捨てにされたり…あり得ない」
公私混同が激しいと糾弾される仁。でもなぁ、それ、ちょっと私怨だろ。私怨だろ、里伽子さん。
仁「けど俺、お前のこと呼び捨ててたし、お前だって俺のこと…」
里伽子「………」
仁「………」
里伽子「あたしはいいのよ、チーフだから」
いつもの論理的な姿はどこへ行ったのか。「里伽子VS玲愛」の時もそうだけど、里伽子は仁絡みになるとダメですね。結局、里伽子にお説教を食らい『呼び捨て禁止令』を課されてしまった仁。気の毒と言えば、気の毒。
○11/19 噂の歌姫(由飛通常)
店内の客よりも外のオープンカフェを利用する客が多いことを不思議がる仁。と、オープンカフェに里伽子を発見。
里伽子「繁盛してるみたいね」
仁「お前のおかげでもあるさ」
里伽子「あたしは部外者だから関係ないけど」
仁「こんなとこにいなくてさ、中入ってくればいいのに。コーヒーくらいならご馳走するぞ?」
里伽子「店内で、そういうあからさまな贔屓はよくない。ここだって、こういった会話は望ましくないわね」
里伽子はいつも通り冷ややかな態度。仁からの「このあと空いてる?」には首を横に振るけど、仁が「じゃ、またな」とその場を去ろうとすると「…そういえば」と口を開く里伽子の複雑な乙女心。
里伽子「ほら、彼女…風美さんだっけ?」
仁「ああ、由飛のこと?」
機嫌を損ねる里伽子。だから呼び捨てはダメだってば。里伽子から由飛の「独特な接客」について聞かされる仁。歌うウェイトレス由飛。一度注意を受けたにも関わらずめげずに歌っていた。
なるほど、オープンカフェが人気なのはそれが理由でしたか。お客様にも人気でだし、仁は由飛に甘いから許してしまう。弱いなぁ、仁は。しかも「また買い物付き合って」とか言われっちゃってるし、手握られてるし。本妻(笑)の里伽子さん見てるんですからね。
この、由飛と仁の仲良さそうな遣り取りを見ていた里伽子の心中は如何ばかりか。タイプが違う里伽子にとっては由飛は眩しく映るに違いない。何せ自分が知らないほんの数カ月で仁に接近してるし、特別扱いされてるし。
そりゃドスの利いた「何がおかしいのよ」になるよね。怖っ。
○11/20 里伽えもん(里伽子重要)
帳簿の打ち込みを里伽子に頼んでしまう仁。あぁ、仁は機械オンチなのか。だから電動泡立て器も使えないのか、なるほど。そういえばファミーユは黒字に転じました。やったね。
※里伽子は右手だけでやったんだよなぁ。健気。
里伽子「年内はずっと赤字だと予想してたのよ」
仁「おいおいおいおい!お前、俺に年を越させないつもりだったのか!?」
“可愛いふりしてこの娘、割とやるもんだね。”
仁が内心で引用したのは「待つわ」なんですけど、これは自分を振って他の女を取った元恋人がいつか振り向いてくれるまで待つって歌。それって、この場合に適切なのか?笑
※どっちかって言うと、里伽子じゃなくて恵麻を取った仁と、未だ微妙な関係を保ち続けてる里伽子自身が歌うべきなのかもしれない。
仁「姉さんが戻ってくれたのは大きいなぁ」
“『もう一人戻ってきてくれれば完璧なのに』”
と、言外に里伽子も戻ってくれないかなぁとにじませるものの通じない。里伽子は、仁と恵麻の関係が絡むと普段の読みが利かなくなる。まぁ、このセリフの前の「姉さんに顔向け出来なかったじゃん」「姉さん、なんて言うかな?」が効いてるんですけどね。
里伽子「ひとし君はいつもいつもしょうがないなぁ…、って私は未来から来た猫耳ロボットですか」
ドラえもんに猫耳はないけれど。里伽子は仁の力になるにやぶさかでないけれど、それが全部恵麻のためなのかと思うと、何だか虚無感を抱くわけで、まー、損な役回りと言ってしまえばそこまでですが。
仁「何言ってんだよ…訳もわかんないひみつ道具なんかよりも、里伽子の方が頼りになるに決まってるだろ」
そういえば、ショコラの翠ルートでは大介が「お前は傍に置いておきたい道具箱」なんて言ってたなぁ。僕は翠派で里伽子派です。っていうか、里伽子は香奈子+翠って感じだよな。
回想シーン
仁が本人と位牌一人の一人二役で、里伽子をファミーユのウェイトレスにスカウトする時の話。大学一年の秋頃かな?高村と夏海で呼び合っている。
そういえば、23とか1000とか数字のイントネーションが里伽子はちょっと共通語と違うんだが、あれは里伽子の実家である浜松の方の言葉なのだろうか。
里伽子「…なんであたしなのよ」
仁「知り合いだから。頭いいから。美人だから」
里伽子「っ…そ、そんなこと言ったって、開店もしてないお店で働けって言われても」
褒められて狼狽える里伽子可愛い。
回想2
里伽子に手伝ってもらって恵麻のプレセントを選ぶ話。例年はケーキだったようだけれど、仁がブレスレットを贈りたいなんて言い出したことを訝る里伽子。
里伽子「だって…これって、恋人への贈り物だよ」
仁に聞こえない程度の声で言う。
※実は仁は聞こえていたということがクリスマスイブに明らかになる。
そういえば、これ、いつのことなんだろ。本編で恵麻は誕生日を迎えてないから、多分年明けの初春あたりか。開店が大学1年の秋で、その年度末っていうのは考えにくいから大学2年の終わり頃かな?すると、仁はもうその頃には里伽子が気になってるはずだよな。
仁「う~ん…そうだ。なら、この2つのうち、里伽子ならどっちが欲しい?」
里伽子「あたしの趣味と恵麻さんの趣味とは違うってば」
仁「それでもいいから…ただの参考だから…」
里伽子「あ~もう、本当に苛つくわね仁はぁ!」
五時間も里伽子を連れ回し、二つまで絞って、更に里伽子が欲しい方聞く仁。主体性がないと里伽子に怒られながら、結局片方選んでもらう。
仁「あ、すみません。これ、両方ください」
里伽子「はぁ!?」
仁「こっちは包んで。あ、こっちはいいです」
里伽子「ちょっ、ちょっと…?」
仁「お前の、左だったよな。ほれ、つけてやるから、腕」
両方買って、里伽子が欲しがった方を里伽子へ。
仁「だって俺、お前の誕生日教えてもらってないもん」
だってさ!!うわあああああああ、こんなことされたら惚れるだろーよ、馬鹿野郎!!この天然タラシがああああ。
※仁は「これって恋人への贈り物だよ」が聞こえてた上でやってるから、天然じゃないのか。こいつやるな。くそう。この野郎。
里伽子「もう、しょうがないなぁ、仁は」
仁にとっては情けない思い出かもしれないけど、多分里伽子にとっては愛しい思い出で。懐かしそうに、愛しそうに、里伽子は呟く。
○11/21 ショ○?(恵麻通常)
小学生時代の仁の写真で盛り上がる女性陣。体弱かったんだなぁ、仁。だから卵ばっか食ってたのか。いや、でも、卵ばっか食わされたんなら卵嫌いになる方が自然かも知れないなぁ。ショコラの大介はヤンキー時代の写真だったね。方向性は違うが黒歴史という意味では一緒。
止まらない恵麻の仁語り。一人、また一人と逃げていくファミーユ従業員たち。三次元ショタコンは頂けねえぜ、恵麻姉ちゃん。
○11/23 欧風喫茶店の面目躍如(里伽子通常)
外国人客の英語が分からないので店員達がお客さんを押し付けあう。明日香、かすり、由飛だと現役で一番勉強してるだろう明日香が一番有望だと思うんだけどね…。
由飛「明日香ちゃん?どしたの?外国の人に道を尋ねられたようなせっぱ詰まった顔して」
なぜピンポイントで当ててくるのだ、風美由飛。
ファミーユ店員、学歴逆自慢大会。かすりは高卒(?)、恵麻は専門卒、由飛は音大在学、明日香は学園生。八橋大は英文科が全国的に有名らしいけど、仁は経済学部。ちなみに一橋大には文学部はありませんが。
明日香「てんちょだし」
由飛「文系学生だし」
かすり「男の子だもんね」
恵麻「ごめん、仁くん…今回だけは、かばいえない」
仁「ひ~ん」
贖罪羊として選ばれてしまった仁。で、仁は追い詰められると頼れるあの子を思い出してしまう傾向がありまして。
“ああ、こんなときに、英語がペラペラな店員がいたら…そいや昔は…いたんだよなぁ。そんなスーパーエグゼクティブウェイトレスが。”
里伽子「ちょっと、どうして店に誰もいないの?」
英語ペラペラな元スーパーエクゼクティブウェイトレス里伽子が登場。助かりました。「in a ice pack」って言ってるけど「in an ice pack」が正しいような気がする。
皆に「戻ってきてほしい」と言われて「ごめん、ね」と悲しそうに答える里伽子。何が彼女をここまで頑なにしているのか、今はまだ誰も分からない。
○11/26 第3クォーターエピローグ
不審な動きをしている由飛を見て、仁を呼び止める里伽子。
里伽子「ちょっと仁…あれ、なんなの?」
仁「あれって?」
里伽子「ほら、由飛さん」
仁「由飛が…あ」
里伽子「………」
仁「由飛………くん、が、どうしたって?」
里伽子「…由飛でいいわ」
呼び捨て禁止令を破ったことについて無言の圧力で咎められる仁。しかし、今更「由飛くん」と呼ぶのもあれで、最終的には本妻(笑)からの許可を貰って「由飛」と呼ぶことに。
で、由飛が何をしていたのかというと、あれはファミーユの新サービス。百聞は一見にしかず。仁は里伽子に新サービスをお披露目。
まず出てきたのは仁特製の半熟オムライス。今やファミーユのナンバーワンセールスを記録している。夏海企画部長の敏腕ぶりが光りますね。仁曰く「養鶏業者並」の卵取扱量だとか。
里伽子「で、その、卵の仕入れと由飛さんのさっきの行動にどんな関係があるのよ」
仁「よくぞ聞いてくれた!実はな、卵が切れたら、由飛がああやってお客様の前で産んでみせ…すまん、俺が悪かった待てよ許せよ!」
スプーンで皿を叩いて抗議する里伽子。これは嫉妬も半分入ってるような…。
新サービスは由飛提案の似顔絵オムライス。自分がいなくても新しくサービスを考え、ファミーユはより良くなっていく。嬉しいような悲しいような、複雑な心境の里伽子。
里伽子が「もう、居場所、ないのかもしれない」って呟くのをきちんと拾ってフォローする仁。こいつ、里伽子の話は本当に良く聞いているのだ。で、完成した似顔絵を見て里伽子は頬を染める。可愛いな、お前。
その頃、キュリオにも似顔絵オムライスの出前が届く。玲愛の似顔絵付き。この玲愛いじりのチャンスを板橋と瑞奈が逃すはずがない。
瑞奈「…本当によく描けてるわね。モデルに対しての歪んだ愛情が感じられるわ」
玲愛「…何よ。………美味しいじゃないのよっ!」
はい、定番セリフをいただきました!
似顔絵がもったいなくて食べられない里伽子と玲愛。デレ方は二人共似てるんだよね。
今日はここまで!!
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さて、里伽子ルートの第2クォーターです。
里伽子の計画通り軌道に乗り始めるファミーユの様子を御覧ください。
○11/4 第2クォータープロローグ
出勤した由飛が眠ってる仁と、仁を抱きしめて眠ってる恵麻を見つけて叫び声を上げる。
かすり「ネズミでも出た?」
キッチンの担当者として、その発言はどうなんだよ、おい。ま、ネズミっていうよりは泥棒猫だけどな!!(ギャグです。

「て、ててて…店長、同衾~!?」
「は、離れてくださいっ!不潔ですっ」
恵麻と仁の様子を見た由飛の反応。えらく古風な表現だな、おい。っていうか、由飛はその辺の風紀にうるさいキャラではあるまいに。
恵麻が戻ってきた喜びに、恵麻と仁に抱きつくかすり、明日香、何故か由飛も。
明日香のとこだけ「柔らかい塊が押し付けられる」って出したのは一番胸が大きいからだろうけど、でも、それ、かすりへの当て付けですか?
恵麻「嘘おっしゃい!ちゃんと話は聞いてるんだから!色々と汚い手を使って仁くんに嫌がらせしてるんでしょ!」
何故か、また朝礼に混ざるキュリオ店長板橋が弟溺愛モードの恵麻にひどい仕打ちを受ける。この話を吹き込んだのは、やっぱり里伽子なんだろうか。手段を選ばないなぁ、あの娘。
かすり「久々に見たねぇ…弟溺愛モード」
明日香「これがないとファミーユって感じがしないもんね」
お前ら楽しそうだなww
○11/4 二度目の宣戦布告(玲愛強制)
ファミーユの激安価格設定に驚く玲愛。「本気で頑張れ」と玲愛に言われたから、その通りにしたんだ言う仁。ちょっとカッコイイぞ。
仁「ありがとう・・・花鳥さん」
素直にありがとうを言われて、ついつい照れる玲愛。玲愛が仁を気になり始めたのはいつからなんだろう。既に脈ありな感じに見えるのだが。
恵麻の旗振りでダンピング作戦を敢行するファミーユ。ケーキ全品200円。従来価格の50%オフという投げ売りお買い得プライス。国際通商だったら貿易摩擦で国際問題になるレベルだぞ。
恵麻「具体的な目標を立てるわ。販売数でキュリオを上回るのに1月。売上で上回るのに、もう1月」
仁「ね…姉さん…」
恵麻「倒すわよ、キュリオ。みんな、気合入れて行きましょう」
目標まできちんと立ってて、妙にちゃんとしてるのが恵麻らしくない。仁の思う通り、これは里伽子の差金だろう。もー、結局世話焼いちゃうのか、あの娘は。仕方ないなぁ、里伽子は。
玲愛に恵麻の話をしていて、にやけ顔を指摘される仁。恵麻からもにやけていると言われる。玲愛が指摘したのは恵麻と一緒に働けるからかもしれないけど、恵麻が指摘したのは玲愛にちょっと良いカッコが出来たから出てしまった笑みなんじゃないだろうか。自覚はなさそうだが。
玲愛「何よ・・・美味しいじゃないのよっ」
恵麻のマドレーヌを一口食べての定番セリフ。思わずニヤリ。
○11/6 虫除け(里伽子通常)
里伽子を旅行に誘う初登場キャラの堀部君。同じゼミの仲間らしいけど里伽子の態度は至って冷淡で、仁に対する姿勢とは大違い。
里伽子「あたしが君たちと旅行に行ったところで、何かが得られるとは到底思わないんだけど」
これ言われたら、泣いちゃうかもしれないな。可哀想な堀部。
「仁は大学やめてない。休学するだけよ」
「それにあたしたち、別に切れちゃいないし」
「今日も仁の部屋から直接大学来たの。おわかり?」
まるで仁と交際しているかのような里伽子の口ぶり。って言うか「かのような」じゃないな。これは里伽子は「仁と付き合ってる」と明言している訳で。そんな時に仁がタイミング悪く(?)登場。里伽子が大急ぎで眼鏡を外すのが可笑しい。
里伽子「ちょうど良かった。今日はもう講義ないから一緒に帰ろうよ。晩ごはん作ってあげる。」
仁「いや、お前は…」
里伽子「行くよ仁。じゃ、そういうことで、堀部君」
“『俺の部屋になんて、もう半年も来てないだろ』”
仁は内心で思うわけだが、半年前って六月初旬か。家事があったのが6月18日だから里伽子と仁の仲がピークだった頃、というか、その直後にガタッと溝が出来る訳で。
里伽子「感謝しないわよ。仁が大学やめなきゃ、こんな面倒ごと、起こらなかったんだから」
二人きりになった途端に態度が豹変。どういう気持ちでこれを言ってるんだろうなぁ、里伽子は。仁が大学やめてから男が粉かけてくることが多くなったようだ。
仁が大学にいた頃は、里伽子と仁は公認カップルだったようだ。これは里伽子の作戦で、自分の虫除けと共に仁に虫がつかないようにしてるのと、周囲からの認識に現状を後から追いつけてしまおうという魂胆なんだろうなぁ。
里伽子「そっか…それで、会いに来て、くれたんだ。ふうん…ふぅぅん…」
ファミーユ再建策についてのお礼を言うために会いにきた仁。しらばっくれながらも、仁が来てくれたのが嬉しいのか「ふうん」が弾んでる。
里伽子「でも無駄足だったわね。当方、そのような美談には、一切心当たりがございません」
里伽子「………」←ふふふっ、っていう楽しそうな笑い声
目に見えてご機嫌な里伽子は往復30分の無駄足をして駅まで仁を送る。
仁は、自分が会いに来たから里伽子の機嫌が良いんだ、ってところまでは理解できている。それは勿論、仁にとっても嬉しいのだが、「また俺が誤解する」と内心は複雑。誤解じゃないけどな、それ。
○11/7 まぁでっかいケーキ(恵麻通常)
恵麻の仕込みを手伝う仁。たかが卵の泡立て要員と侮るなかれ。電動泡立て器は言語道断らしい。
恵麻「大きい方が良いに決まってるじゃない。」
仁「だから、その、お好み焼き屋のおばちゃん的な思想はやめてくれよぉ」
ワンホールの六等分を200円で売ろうとする恵麻。お好み焼き屋のおばちゃん、という例えは言い得て妙である。洋菓子職人のお高く止まった感がない恵麻。
かすり「・・・水がいらなすぎて入っていけない」
水入らずは油に水が混ざっていないという意味からの言葉。
つまり、恵麻と仁が混ざって油になっちゃうんですね。洋菓子店だからバターか?エロいなぁ。
○11/8 ケーキは売れる。料理は残る。(恵麻通常)
飛ぶように売れるケーキにご満悦の恵麻。焼いても焼いても空になるショーケース。ついつい、堪え切れずに更衣室で笑っちゃうくらい。
恵麻「凄い…凄い。売れてる…わたしのケーキ、めちゃくちゃ売れてるじゃない!」
しかし、こんだけ必死に作っても赤字かトントンぐらいなのか。やはり薄利多売というのは小規模店舗には厳しいな。販売量が安定すれば大きく仕入れて原価を下げることも出来るわけだが。
ファミーユの経営は人件費については少数精鋭で効率良くというブラック企業仕様で、販売は下手すれば売れても赤字の薄利多売方針。体制としてかなり危ないんだけど、これが出来るのは従業員が健康で、安くて美味いケーキに圧倒的な自信があるから。
安くて美味いケーキの販売量は確実に伸びていくはずだから、客を処理するホールの能力とケーキの生産能力とが、十分な利益が出るだけの販売量をこなせるレベルにあるのなら確実に人気店になれるわな。
一方の仁は軽食の注文が少なく、かすり曰く「まかないのおばちゃん」状態。かすりが頼んだ、ナポリタンとエビピラフのハーフアンドハーフを薄焼き卵で包んでケチャップかけた奴って美味しそうだな。
○11/9 いっつも二番目(里伽子重要)
急に仁が来て驚く里伽子。慌てて眼鏡を外す。眼鏡のところを見られたくなかったのか、里伽子の態度が剣呑だ。店は繁盛していて、大学は休学中で、どうしてここに来るのかと尋ねる里伽子。

仁「最低でも週に一回くらいは里伽子に会いたいじゃん?」
不機嫌な顔になる里伽子。でも、割と内心嬉しいんじゃないかと思うんですけどね。いや、冗談っぽいのがむかつくのか。
※里伽子はノートを取るところを仁に見せない。左手が使えなくなって、まともにノートが取れてない。そんなことに気付くはずもなく、仁は里伽子の邪魔にならないように、と席を立つ。
仁「ああごめんなさいよ、その前に一つだけ」
里伽子「…トレンチコートの刑事さんかあんたは」
刑事コロンボ。今はこのセリフ、日本では杉下右京のセリフとしての方が有名ですね。“うちにはカミさんがいないから”って部分から間違いなくコロンボだと分かります。いや、仁、お前のかみさんは目の前の女性だ。
礼として水曜日に食事を奢りたいと言う仁、心当たりがないという里伽子。里伽子のことをそれなりに分かっている仁は、もうちょっとで墜ちそうだと見て粘る。もうちょっと深い部分まで里伽子のことが分かってたら、お互い苦労しないのにねぇ。里伽子がもう折れる、というところで恵麻から電話。
水曜日は恵麻の月例会があることを思い出した仁。「里伽子は自分が恵麻を優先することに理解がある」と仁は思い込んでいるし、里伽子自身もその思い込みを肯定するような態度なんだけど・・・里伽子さん、机を蹴っ飛ばして教授をビビらす程度にはお冠です。
○11/10 二人は仲良し?(玲愛通常)
定休日、部屋でゆっくりしている仁を尋ねる瑞奈。
瑞奈「いつも玲愛がお世話になってます~」
仁「してない、全くしてない」
多分即答だったんだろうな。こういうやり取りを見ると、主人公にもボイスが欲しくなる。僕は基本的に主人公のボイス賛成派です。玲愛がファミーユを褒めてたという情報を仁に流す瑞奈。背後に玲愛が迫っていることを気付きもせず「ジュリエット花鳥」とか言ってしまっているが。
玲愛「ハムレット川端・・・あなたに生か死か、選ばせてあげるわ・・・」
シェイクスピアは基礎教養ですよね。「川端~、後ろ後ろ~」はドリフです。志村けんの後ろから幽霊が迫るコント。
瑞奈「アイコンタクトで脅迫?やっぱり、通じ合っちゃってるんですね~」
この人、玲愛の怒りを買いながらも手を緩めない。なかなか勇敢だな。
仁からリンゴを奪い、齧ってから一言
玲愛「わらひがあんらやはみ~ゅをみろめらことらんて、ほれっぽっひもらいんらからねっ!」
これ、全然喋れない状態で憎まれ口を叩く玲愛が可愛いってことで良いのか?
○11/10 月例会(恵麻強制)
月に一度、姉弟の会食。恵麻は「デート」なんか言っちゃってるし、仁くんに腕絡ませてるし・・・なんだかなぁ。
仁が高村家の養子になって、来年1月で10年。両親を事故でなくし、歳の離れた兄と二人きりになった仁は母親の兄に当たる高村の家に引き取られた。そこの娘が、彼の従姉で初恋の人だった恵麻。
恵麻「今日からは…本当の、お姉ちゃん、だからね?」
それを言われた仁の心中は当然ながら複雑なものがあった訳ですが、一方言った方の恵麻の心中は…?
母から縁談の話。気が進まない様子の恵麻。「中古品だし」と茶化しつつ真面目に考えることを進める仁。いや、中古って言い方は…いや、その…あの…うん。苦笑
「仁くんは、わたしがもう一度お嫁に行っちゃってもいいの?」
「『どんなにいき遅れても、俺がもらってやるから大丈夫』って仁くんが言ってくれたから、今まで次々と断ってきたのに~」
恵麻の問題発言。その中で明かされた仁の問題発言。高校卒業して家を出た恵麻に当時高校入学前の仁が言ったというけど、その年でその姉弟関係ってどうなのよww
恵麻が一度お嫁に行くのも、二度行くのも仁にとっては変わらない。一度とゼロの間には無限に近い差があったけれど。もう恵麻は仁にとって手に入らない存在になってしまっているんだ。
○11/11 むずかし~(かすり通常)
忙しい店内。恵麻が戻ってきただけでは満足せず「里伽子がいたらなぁ」とか思っている仁。おいおい、未練がましいぞ。しかも、これはかすりのイベントだ。
「ちょっと仕上げを任せて欲しい」と恵麻に頼むかすり。下積み二年。いつまでも恵麻のサポートだけしているというのも寂しい物があるのだろう。が、教え下手の任せ下手の恵麻は10秒もかすりの作業を見ていられない。自信喪失気味のかすり。励ます仁。
仁「も、もう紙一重だってば!かなり姉さんの手際と味に迫ってる…と思う」
かすり「その紙はきっと壁紙で、裏側に分厚い壁がくっついてるのよね~」
軽口を叩いてはいるものの、凹み方は深いようだ。
○11/12 第2クォーターエピローグ
仁の居残り仕事。恵麻を付き合わせると悪いから帰るように仁が言う。
恵麻「ごめん、気が利かなかった。そういうことだったんだ~」
恵麻「それじゃあリカちゃん、ごゆっくり~」
ま、恵麻の誤解なんですけどね。里伽子さん流石っす。でも、店に入ってきた時の様子から察するに、里伽子自身も二人きりってのは想定してなかったのかもしれない。いや、或いは照れてるだけ?
店の軽食メニューを端から頼む里伽子。
里伽子「別に時間は気にしないし、毒見要員は沢山いた方がいいんじゃない?」
仁「なんで…」
里伽子「そろそろ頃合かなと思って」
仁「なんの…?」
里伽子「仁が、落ち込み始めるのの、ね」
恵麻のケーキが飛ぶように売れる一方、今一つ売上を伸ばせない軽食メニュー担当の仁がそろそろ悩み始める頃だと読んだ里伽子。仁のこと、何でも分かってるんだなぁ、この人は…。
“姉さんと里伽子の間には、ときどき、俺の入り込めない“秘密”が存在する。”
里伽子が恵麻に助言した件について仁は内心で言ってるんだけど、この“秘密”の部分をもうちょっと膨らましてくれたらシナリオ的にもっと面白かったのかなぁ、って思ったり。里伽子と恵麻との間にどんな遣り取りが存在していたのかは気になるところ。
里伽子「そんなに料理したい?」
仁「いや全然」
里伽子「………」
仁「別に俺、料理が趣味な訳でも、得意な訳でもないしなぁ…」
里伽子「そのくせ負けず嫌いなんだから…」
仁「ケーキが採算取れない以上、軽食で稼ぐしかないと思わんか?」
里伽子「で、本音は?」
仁「何でみんな俺の作ったものを食わないんだよ!」
ちょっと長いけど丸ごと引用してしまった。軽ーく仁の本音を引き出してくる里伽子。仁にもボイスがあればここのテンポも素晴らしく良かっただろうに。やはり主人公ボイスがあるという一点だけをとってもダメ恋は素晴らしい。

里伽子は食べる姿を仁に決して見せようとしない。それには深ーい、深ーい理由があるわけですが。仁は気付かない。それを不審がって金たわしを火にかけながらフロアを覗き見た仁は、眼鏡をかけて食べている里伽子を目撃する。
仁が戻ると、里伽子は眼鏡を外していた。里伽子は眼鏡を掛けてるところを仁に見せない。仁はそれを“俺に対して飾ろうって思ってくれてる”と感じる訳だけれど、どうなのかな。その点については、多分そうなんだろうな。
無理をさせないようにゆっくり作ると言う仁。少し戸惑って、少し嬉しそうな里伽子。くそぅ、可愛い。
散々仁の作ったものを貶した後、黄金チャーハンを食わせろという里伽子。思い出の品ですから、別腹ですよね。仁としては里伽子がそう言ってくれるのが嬉しいような、でも、今の二人の関係からすると複雑なような。
夏海経理・企画・営業部長の提案により、オムライスとカルボナーラとタマゴサンドの卵縛りメニューへ変更。
今日はここまで!!
里伽子の計画通り軌道に乗り始めるファミーユの様子を御覧ください。
○11/4 第2クォータープロローグ
出勤した由飛が眠ってる仁と、仁を抱きしめて眠ってる恵麻を見つけて叫び声を上げる。
かすり「ネズミでも出た?」
キッチンの担当者として、その発言はどうなんだよ、おい。ま、ネズミっていうよりは泥棒猫だけどな!!(ギャグです。
「て、ててて…店長、同衾~!?」
「は、離れてくださいっ!不潔ですっ」
恵麻と仁の様子を見た由飛の反応。えらく古風な表現だな、おい。っていうか、由飛はその辺の風紀にうるさいキャラではあるまいに。
恵麻が戻ってきた喜びに、恵麻と仁に抱きつくかすり、明日香、何故か由飛も。
明日香のとこだけ「柔らかい塊が押し付けられる」って出したのは一番胸が大きいからだろうけど、でも、それ、かすりへの当て付けですか?
恵麻「嘘おっしゃい!ちゃんと話は聞いてるんだから!色々と汚い手を使って仁くんに嫌がらせしてるんでしょ!」
何故か、また朝礼に混ざるキュリオ店長板橋が弟溺愛モードの恵麻にひどい仕打ちを受ける。この話を吹き込んだのは、やっぱり里伽子なんだろうか。手段を選ばないなぁ、あの娘。
かすり「久々に見たねぇ…弟溺愛モード」
明日香「これがないとファミーユって感じがしないもんね」
お前ら楽しそうだなww
○11/4 二度目の宣戦布告(玲愛強制)
ファミーユの激安価格設定に驚く玲愛。「本気で頑張れ」と玲愛に言われたから、その通りにしたんだ言う仁。ちょっとカッコイイぞ。
仁「ありがとう・・・花鳥さん」
素直にありがとうを言われて、ついつい照れる玲愛。玲愛が仁を気になり始めたのはいつからなんだろう。既に脈ありな感じに見えるのだが。
恵麻の旗振りでダンピング作戦を敢行するファミーユ。ケーキ全品200円。従来価格の50%オフという投げ売りお買い得プライス。国際通商だったら貿易摩擦で国際問題になるレベルだぞ。
恵麻「具体的な目標を立てるわ。販売数でキュリオを上回るのに1月。売上で上回るのに、もう1月」
仁「ね…姉さん…」
恵麻「倒すわよ、キュリオ。みんな、気合入れて行きましょう」
目標まできちんと立ってて、妙にちゃんとしてるのが恵麻らしくない。仁の思う通り、これは里伽子の差金だろう。もー、結局世話焼いちゃうのか、あの娘は。仕方ないなぁ、里伽子は。
玲愛に恵麻の話をしていて、にやけ顔を指摘される仁。恵麻からもにやけていると言われる。玲愛が指摘したのは恵麻と一緒に働けるからかもしれないけど、恵麻が指摘したのは玲愛にちょっと良いカッコが出来たから出てしまった笑みなんじゃないだろうか。自覚はなさそうだが。
玲愛「何よ・・・美味しいじゃないのよっ」
恵麻のマドレーヌを一口食べての定番セリフ。思わずニヤリ。
○11/6 虫除け(里伽子通常)
里伽子を旅行に誘う初登場キャラの堀部君。同じゼミの仲間らしいけど里伽子の態度は至って冷淡で、仁に対する姿勢とは大違い。
里伽子「あたしが君たちと旅行に行ったところで、何かが得られるとは到底思わないんだけど」
これ言われたら、泣いちゃうかもしれないな。可哀想な堀部。
「仁は大学やめてない。休学するだけよ」
「それにあたしたち、別に切れちゃいないし」
「今日も仁の部屋から直接大学来たの。おわかり?」
まるで仁と交際しているかのような里伽子の口ぶり。って言うか「かのような」じゃないな。これは里伽子は「仁と付き合ってる」と明言している訳で。そんな時に仁がタイミング悪く(?)登場。里伽子が大急ぎで眼鏡を外すのが可笑しい。
里伽子「ちょうど良かった。今日はもう講義ないから一緒に帰ろうよ。晩ごはん作ってあげる。」
仁「いや、お前は…」
里伽子「行くよ仁。じゃ、そういうことで、堀部君」
“『俺の部屋になんて、もう半年も来てないだろ』”
仁は内心で思うわけだが、半年前って六月初旬か。家事があったのが6月18日だから里伽子と仁の仲がピークだった頃、というか、その直後にガタッと溝が出来る訳で。
里伽子「感謝しないわよ。仁が大学やめなきゃ、こんな面倒ごと、起こらなかったんだから」
二人きりになった途端に態度が豹変。どういう気持ちでこれを言ってるんだろうなぁ、里伽子は。仁が大学やめてから男が粉かけてくることが多くなったようだ。
仁が大学にいた頃は、里伽子と仁は公認カップルだったようだ。これは里伽子の作戦で、自分の虫除けと共に仁に虫がつかないようにしてるのと、周囲からの認識に現状を後から追いつけてしまおうという魂胆なんだろうなぁ。
里伽子「そっか…それで、会いに来て、くれたんだ。ふうん…ふぅぅん…」
ファミーユ再建策についてのお礼を言うために会いにきた仁。しらばっくれながらも、仁が来てくれたのが嬉しいのか「ふうん」が弾んでる。
里伽子「でも無駄足だったわね。当方、そのような美談には、一切心当たりがございません」
里伽子「………」←ふふふっ、っていう楽しそうな笑い声
目に見えてご機嫌な里伽子は往復30分の無駄足をして駅まで仁を送る。
仁は、自分が会いに来たから里伽子の機嫌が良いんだ、ってところまでは理解できている。それは勿論、仁にとっても嬉しいのだが、「また俺が誤解する」と内心は複雑。誤解じゃないけどな、それ。
○11/7 まぁでっかいケーキ(恵麻通常)
恵麻の仕込みを手伝う仁。たかが卵の泡立て要員と侮るなかれ。電動泡立て器は言語道断らしい。
恵麻「大きい方が良いに決まってるじゃない。」
仁「だから、その、お好み焼き屋のおばちゃん的な思想はやめてくれよぉ」
ワンホールの六等分を200円で売ろうとする恵麻。お好み焼き屋のおばちゃん、という例えは言い得て妙である。洋菓子職人のお高く止まった感がない恵麻。
かすり「・・・水がいらなすぎて入っていけない」
水入らずは油に水が混ざっていないという意味からの言葉。
つまり、恵麻と仁が混ざって油になっちゃうんですね。洋菓子店だからバターか?エロいなぁ。
○11/8 ケーキは売れる。料理は残る。(恵麻通常)
飛ぶように売れるケーキにご満悦の恵麻。焼いても焼いても空になるショーケース。ついつい、堪え切れずに更衣室で笑っちゃうくらい。
恵麻「凄い…凄い。売れてる…わたしのケーキ、めちゃくちゃ売れてるじゃない!」
しかし、こんだけ必死に作っても赤字かトントンぐらいなのか。やはり薄利多売というのは小規模店舗には厳しいな。販売量が安定すれば大きく仕入れて原価を下げることも出来るわけだが。
ファミーユの経営は人件費については少数精鋭で効率良くというブラック企業仕様で、販売は下手すれば売れても赤字の薄利多売方針。体制としてかなり危ないんだけど、これが出来るのは従業員が健康で、安くて美味いケーキに圧倒的な自信があるから。
安くて美味いケーキの販売量は確実に伸びていくはずだから、客を処理するホールの能力とケーキの生産能力とが、十分な利益が出るだけの販売量をこなせるレベルにあるのなら確実に人気店になれるわな。
一方の仁は軽食の注文が少なく、かすり曰く「まかないのおばちゃん」状態。かすりが頼んだ、ナポリタンとエビピラフのハーフアンドハーフを薄焼き卵で包んでケチャップかけた奴って美味しそうだな。
○11/9 いっつも二番目(里伽子重要)
急に仁が来て驚く里伽子。慌てて眼鏡を外す。眼鏡のところを見られたくなかったのか、里伽子の態度が剣呑だ。店は繁盛していて、大学は休学中で、どうしてここに来るのかと尋ねる里伽子。
仁「最低でも週に一回くらいは里伽子に会いたいじゃん?」
不機嫌な顔になる里伽子。でも、割と内心嬉しいんじゃないかと思うんですけどね。いや、冗談っぽいのがむかつくのか。
※里伽子はノートを取るところを仁に見せない。左手が使えなくなって、まともにノートが取れてない。そんなことに気付くはずもなく、仁は里伽子の邪魔にならないように、と席を立つ。
仁「ああごめんなさいよ、その前に一つだけ」
里伽子「…トレンチコートの刑事さんかあんたは」
刑事コロンボ。今はこのセリフ、日本では杉下右京のセリフとしての方が有名ですね。“うちにはカミさんがいないから”って部分から間違いなくコロンボだと分かります。いや、仁、お前のかみさんは目の前の女性だ。
礼として水曜日に食事を奢りたいと言う仁、心当たりがないという里伽子。里伽子のことをそれなりに分かっている仁は、もうちょっとで墜ちそうだと見て粘る。もうちょっと深い部分まで里伽子のことが分かってたら、お互い苦労しないのにねぇ。里伽子がもう折れる、というところで恵麻から電話。
水曜日は恵麻の月例会があることを思い出した仁。「里伽子は自分が恵麻を優先することに理解がある」と仁は思い込んでいるし、里伽子自身もその思い込みを肯定するような態度なんだけど・・・里伽子さん、机を蹴っ飛ばして教授をビビらす程度にはお冠です。
○11/10 二人は仲良し?(玲愛通常)
定休日、部屋でゆっくりしている仁を尋ねる瑞奈。
瑞奈「いつも玲愛がお世話になってます~」
仁「してない、全くしてない」
多分即答だったんだろうな。こういうやり取りを見ると、主人公にもボイスが欲しくなる。僕は基本的に主人公のボイス賛成派です。玲愛がファミーユを褒めてたという情報を仁に流す瑞奈。背後に玲愛が迫っていることを気付きもせず「ジュリエット花鳥」とか言ってしまっているが。
玲愛「ハムレット川端・・・あなたに生か死か、選ばせてあげるわ・・・」
シェイクスピアは基礎教養ですよね。「川端~、後ろ後ろ~」はドリフです。志村けんの後ろから幽霊が迫るコント。
瑞奈「アイコンタクトで脅迫?やっぱり、通じ合っちゃってるんですね~」
この人、玲愛の怒りを買いながらも手を緩めない。なかなか勇敢だな。
仁からリンゴを奪い、齧ってから一言
玲愛「わらひがあんらやはみ~ゅをみろめらことらんて、ほれっぽっひもらいんらからねっ!」
これ、全然喋れない状態で憎まれ口を叩く玲愛が可愛いってことで良いのか?
○11/10 月例会(恵麻強制)
月に一度、姉弟の会食。恵麻は「デート」なんか言っちゃってるし、仁くんに腕絡ませてるし・・・なんだかなぁ。
仁が高村家の養子になって、来年1月で10年。両親を事故でなくし、歳の離れた兄と二人きりになった仁は母親の兄に当たる高村の家に引き取られた。そこの娘が、彼の従姉で初恋の人だった恵麻。
恵麻「今日からは…本当の、お姉ちゃん、だからね?」
それを言われた仁の心中は当然ながら複雑なものがあった訳ですが、一方言った方の恵麻の心中は…?
母から縁談の話。気が進まない様子の恵麻。「中古品だし」と茶化しつつ真面目に考えることを進める仁。いや、中古って言い方は…いや、その…あの…うん。苦笑
「仁くんは、わたしがもう一度お嫁に行っちゃってもいいの?」
「『どんなにいき遅れても、俺がもらってやるから大丈夫』って仁くんが言ってくれたから、今まで次々と断ってきたのに~」
恵麻の問題発言。その中で明かされた仁の問題発言。高校卒業して家を出た恵麻に当時高校入学前の仁が言ったというけど、その年でその姉弟関係ってどうなのよww
恵麻が一度お嫁に行くのも、二度行くのも仁にとっては変わらない。一度とゼロの間には無限に近い差があったけれど。もう恵麻は仁にとって手に入らない存在になってしまっているんだ。
○11/11 むずかし~(かすり通常)
忙しい店内。恵麻が戻ってきただけでは満足せず「里伽子がいたらなぁ」とか思っている仁。おいおい、未練がましいぞ。しかも、これはかすりのイベントだ。
「ちょっと仕上げを任せて欲しい」と恵麻に頼むかすり。下積み二年。いつまでも恵麻のサポートだけしているというのも寂しい物があるのだろう。が、教え下手の任せ下手の恵麻は10秒もかすりの作業を見ていられない。自信喪失気味のかすり。励ます仁。
仁「も、もう紙一重だってば!かなり姉さんの手際と味に迫ってる…と思う」
かすり「その紙はきっと壁紙で、裏側に分厚い壁がくっついてるのよね~」
軽口を叩いてはいるものの、凹み方は深いようだ。
○11/12 第2クォーターエピローグ
仁の居残り仕事。恵麻を付き合わせると悪いから帰るように仁が言う。
恵麻「ごめん、気が利かなかった。そういうことだったんだ~」
恵麻「それじゃあリカちゃん、ごゆっくり~」
ま、恵麻の誤解なんですけどね。里伽子さん流石っす。でも、店に入ってきた時の様子から察するに、里伽子自身も二人きりってのは想定してなかったのかもしれない。いや、或いは照れてるだけ?
店の軽食メニューを端から頼む里伽子。
里伽子「別に時間は気にしないし、毒見要員は沢山いた方がいいんじゃない?」
仁「なんで…」
里伽子「そろそろ頃合かなと思って」
仁「なんの…?」
里伽子「仁が、落ち込み始めるのの、ね」
恵麻のケーキが飛ぶように売れる一方、今一つ売上を伸ばせない軽食メニュー担当の仁がそろそろ悩み始める頃だと読んだ里伽子。仁のこと、何でも分かってるんだなぁ、この人は…。
“姉さんと里伽子の間には、ときどき、俺の入り込めない“秘密”が存在する。”
里伽子が恵麻に助言した件について仁は内心で言ってるんだけど、この“秘密”の部分をもうちょっと膨らましてくれたらシナリオ的にもっと面白かったのかなぁ、って思ったり。里伽子と恵麻との間にどんな遣り取りが存在していたのかは気になるところ。
里伽子「そんなに料理したい?」
仁「いや全然」
里伽子「………」
仁「別に俺、料理が趣味な訳でも、得意な訳でもないしなぁ…」
里伽子「そのくせ負けず嫌いなんだから…」
仁「ケーキが採算取れない以上、軽食で稼ぐしかないと思わんか?」
里伽子「で、本音は?」
仁「何でみんな俺の作ったものを食わないんだよ!」
ちょっと長いけど丸ごと引用してしまった。軽ーく仁の本音を引き出してくる里伽子。仁にもボイスがあればここのテンポも素晴らしく良かっただろうに。やはり主人公ボイスがあるという一点だけをとってもダメ恋は素晴らしい。
里伽子は食べる姿を仁に決して見せようとしない。それには深ーい、深ーい理由があるわけですが。仁は気付かない。それを不審がって金たわしを火にかけながらフロアを覗き見た仁は、眼鏡をかけて食べている里伽子を目撃する。
仁が戻ると、里伽子は眼鏡を外していた。里伽子は眼鏡を掛けてるところを仁に見せない。仁はそれを“俺に対して飾ろうって思ってくれてる”と感じる訳だけれど、どうなのかな。その点については、多分そうなんだろうな。
無理をさせないようにゆっくり作ると言う仁。少し戸惑って、少し嬉しそうな里伽子。くそぅ、可愛い。
散々仁の作ったものを貶した後、黄金チャーハンを食わせろという里伽子。思い出の品ですから、別腹ですよね。仁としては里伽子がそう言ってくれるのが嬉しいような、でも、今の二人の関係からすると複雑なような。
夏海経理・企画・営業部長の提案により、オムライスとカルボナーラとタマゴサンドの卵縛りメニューへ変更。
今日はここまで!!
さて、ついに来ましたよ、里伽子編。
全体の総括という意味も込めて、プロローグから全部書いていきたいと思います。文字数、また多くなると思いますが、よろしくお願いします。
○プロローグ
結城誠介からの電話。シャワーシーン。この辺はショコラのスタイルを踏襲。ファミーユをブリックモールに出店しないか、という話。悪質なセールス電話のようなスタイルなのはご愛嬌。
三つの位牌に手を合わせて、それから低血圧な恵麻の世話を始める仁。恵麻と仁がどんな関係かという面倒臭い説明が挟まる。仁と恵麻は血縁上は従姉弟であり、仁が恵麻の家の養子に入ったので法定血族たる姉弟であり、仁の実兄である一人(故人)と恵麻が結婚したので姻族たる姉弟でもある、と。
恵麻「ファミーユは“あの日”をもちまして、閉店させていただきました」
仁「姉さん…」
恵麻「長らくのご愛顧、誠にありがとうございました。」
ブリックモールへの出店に前向きな仁。頑なにそれを拒む恵麻。ファミーユ跡地へ足を運び、ファミーユ復活への決意を固める仁。
説得~里伽子編~
里伽子「無駄」
速攻で否定される仁の決意wwここの演出、大変素晴らしい。暗転の間に15時間は経っていたらしいけど。
ファミーユ再建なら自分より先に恵麻を説得しろと言う里伽子。
里伽子「あんたのテクニックで骨抜きにするもよし、若さに任せて暴走するもよし、力と技でくるくる回すもよし。」
仁「父よ、母よ、兄よ、今の発言どう思う?」
仮面ライダーV3は僕が最も好きなライダーなんだけど、てか、里伽子は何を言っているんだww
里伽子の紹介。
“冷静に、冷徹に、冷たく、冷っこく言葉を紡ぐこの女”と仁は言っているが、いやいや…。大学のオリエンテーションの時に知り合って、その時から親しくなって早三年だとか。
里伽子「弱いね本当に。恵麻さんのこととなると」
恵麻「俺の姉さんだ。弱くて何が悪い」
里伽子「あたしに威張られても知らない」
この時、表情が不満気なのが全部終わってからだと良く理解できる。
※パンフレットに極限まで顔を近づける里伽子。最初は気付かなかったが、左手が使えなくなってコンタクトが入れられないから良く見えないんだよね。
お昼を食べない里伽子。勿論ダイエットではない。
説得~明日香編~
雪乃明日香
仁が家庭教師をしている教え子。女子校の三年生。胸が大きいww
明日香から質問された問題を里伽子に教えてもらって明日香に教える仁。ダメな奴だな…。しかし、八橋は国立大じゃないのか?受験数学出来てくれよ。
胸が大きくなったと急に言い出す明日香。急に何かと思ったら、新しく制服を作るのだろう、という話。つまりファミーユ復活に協力してくれるということ。明日香はいつだって積極的だ。
明日香「恵麻さんや里伽子さんに捨てられても、せんせには私がいるからね。」
語弊がある言い方だけど、この子の場合狙ってる可能性も否定できない。明日香の優しさに目頭が熱くなる仁。頼もしいなぁ、明日香。
説得~かすり編~
涼波かすり
ファミーユのパティシエール兼ホールスタッフ。何でもこなすユーティリティプレイヤー。これだけだと、真面目な器用貧乏タイプをイメージするんだけど、彼女は全然そんなことはない。軽いノリのてきとーなお姉さんって感じ。貧乳キャラ。ちなみに歴史ある和菓子屋の娘。
仁「かすりさんをください」
京都にあるかすりの実家を訪ねて、姉の紬に冷たくあしらわれながら出た一言。もの凄いベタだけど、こういうのが一番面白かったりするので仕方ないね。すっかりかすりの男だと勘違いされた仁。父親源一郎の癇癪を喰らう。
かすり「駆け落ちに決まってんじゃない。男が一度決めたんなら、何があってもやり遂げなさい。」
と、言うことで駆け落ちさせられる仁。災難だな。
さて、取り敢えず三人揃ってこれから頑張ろう。取り敢えずオープニングスタッフをもう少し集めなければ、というところで里伽子からの電話。
里伽子「諦めなさい。勝ち目、ないから」
仁「何言ってんだよ、急に?」
里伽子「今まであたしの指示に間違いがあった?」
ファミーユの目の前にキュリオが出店することを知らされる仁。で、キュリオとファミーユについての回想。翠が出てきて俺得。
仁「…アンティークメイド喫茶?」
里伽子「おっしゃる通りですご主人様」
仁「黙れ奥様。…って、へぇぇ、これが」
里伽子は仁の嫁もとい奥様、っと。ごめん、それだけww
ファミーユはキュリオを模倣した喫茶店。つまり、二番煎じ=second brew。オリジナルであり、圧倒的なブランド力を誇るキュリオを目の前にして勝ち目はあるのか?
里伽子「キュリオには勝てない…いえ、最初から勝負にならない」
重い足取りで帰宅した仁を待っていた恵麻。仁は夕飯オムライスなら作るけどなんて言って怒ってるっぽい様子に気付かないふり。本気で怒っている恵麻は仁を正座させる。
恵麻「説明しなさい」
仁「まずはチキンライスを作るんだけど…鶏むね肉とたまねぎとピーマンをサイの目に切って…」
恵麻「こら」
仁「いてっ」
恵麻「誰がオムライスのレシピを説明しろって言ったのよ?」
仁「やっぱ卵は半熟だと思うんだけど、どうかな?」
このギャグ、とても好き。怒った恵麻に叩かれて、痛がらないと怒られるからって、取り敢えず痛がる仁が可愛い。休学して授業料を開店資金に当ててファミーユ復活を図ったことがバレたらしい。
恵麻「私には・・・ここにいない人よりも、今、目の前にいる人の方が大事なの。」
仁はこの点の理解がちょっと足りてない節がありますよね。でもそれは、何でも出来て、自分の初恋の人の夫にまでなってしまった兄一人に対するコンプレックスの深さということなのかもしれない。里伽子や恵麻の説得にも関わらずファミーユを復活させると言って引かない仁。
ファミーユ本店がなくなってしまった経緯が説明される。放火で燃えてしまったファミーユ。日付が6月18日なのには意味があるのかな。この点をまだ考えたことがなかったから後で考える。
兄が作ったファミーユを自分が復活させるんだ、と仁は退かない。
完成したブリックモールを訪れ、自分の店を見に行く仁。
由飛の歌う「つまんない恋」が聞こえてくる。この歌、僕が里伽子好きだからか、仁と里伽子を歌ってるかのように思えるけど、多分他のヒロインが好きなら他のヒロインとの曲に聞こえるのかもしれない。
里伽子も店に来ていた。ファミーユのアイデアを見つけたのも、内装を手がけたのも、彼女なんだよな。思い入れが深くないはずがない。仁もそれが分かってるから、里伽子に無駄だって言われたくないんだよね。
帰り道。
里伽子を飲みに誘ったら“けんもほろろに断られた”仁。けんもほろろってなかなか使わないなぁ。
忘れ物をして店に戻ると、なぜかいる由飛。いや、誰よあんた。どう考えても怪しい、ファミーユ店員志望の由飛。歌声に負けて採用してしまう仁。おいおい、店長大丈夫か。
○10/10 第1クォータープロローグ
オープン前日の採用。夜を徹しての新人研修。ぼろぼろの仁はやってきたかすりに店を任せて、取り敢えず身支度を整えに店の外へ。
『天敵』花鳥玲愛との遭遇。
初対面から厳しい言葉を浴びせてくる玲愛。確かに、キュリオの店員である玲愛からしてみると「堂々とコピーを目の前に出店してくるとは」って感じでしょうから無理もない。売上勝負をすることになってしまった仁。いや、正直厳しいって…。
お約束、玲愛の忠告その1
「身だしなみは整えろ」
玲愛が「あ、それと…」って言う時の感じだけちょっと優しくて、これは彼女の優しさの発露と見て良いんだろうか。
朝礼
明日香「てんちょのえっち…里伽子さんに言いつけてやるー」
仁が由飛と手を取り合っていたのを目撃た明日香はそれを咎める。里伽子に言いつけるのは、正しいような、正しくないような。いや、でも、正しいな。
出会って恐らく半日近く経っているのに、名前をやっと聞いた仁。「由飛くん」という妙な感じの呼び方に。由飛ちゃんで良いじゃねーかよ。ダメなのかよ。
ファミーユで仁が「打倒キュリオ」のスローガンを発表している時、キュリオでも玲愛が「打倒ファミーユ」のスローガンを発表。何だかシンクロするんだよなぁ、仁と玲愛。
○10/10 いきなり配置転換(由飛強制)
開店早々行列を作りつつ、しかもスムーズに客を処理していくキュリオ。一方のファミーユは客が捌けないせいで行列が…。
原因は由飛。慣れてないということ以上の問題がある模様。由飛がショーケースのとこで働けないのは玲愛から姿を隠しているから、ということで良いんだろうか?
○10/10 怪しき隣人(玲愛強制)
由飛のことを思い出し、彼女の歌を鼻歌で歌ってみる仁。隣のベランダから笑われてしまう。これ、結構恥ずかしいよね。
で、隣人ってのは玲愛な訳です。ベランダ越しの遭遇。お互い仁と玲愛だとは分からず、普通に良い感じに隣人との会話をしたものの、顔を合わせるとすぐ喧嘩に。おいおい。同時に「騙したな」と思ったり「楽しくて良いお隣りさんだと思ったのに」と思ったり、何かとシンクロ度が高い二人。
お約束、玲愛の忠告その2
「煙草は味覚が鈍るからほどほどに」
○10/15 杉沢恵麻初来店(恵麻通常)
変装してファミーユの様子を見に来た恵麻を取材だと勘違いする由飛。期待が大きかっただけに、珍しく凹んでたのが可笑しい。
仁「ごめんね…愉快な姉さんで」
○10/19 成果あり?(かすり通常)
以前の店舗からの常連客を見つけたかすり。
かすり「くくくっ!食べてる食べてる~♪」
笑い方が邪悪である。
常連客が完食して帰ったことを喜ぶかすり。だけど仁はお会計の時に「前の方が美味しかった」なんて言われて、複雑な気持ち。
○10/23 憎みきれないろくでなし(由飛通常)
タイトルは沢田研二のシングルから
まだまだ未熟者の由飛は注文を間違えることもしばしば。しかし「こちらのメニューも試してみませんか?」なんて言って押し切っちゃう辺りが何とも…。ショコラでも美里が似たようなことやってたっけ?
かすり「このまま使い物にならなかったとしても、仁くんが責任取るのよね?」
仁「責任ってどうやって?」
かすり「リカちゃんとはちゃんと話しなさい。場合によっては慰謝料も…」
どうやら、かすりの中では本妻里伽子に愛人由飛みたいな感じらしい。あながち間違っていないような、そういう問題じゃないような。
○10/25 隣は何をする人ぞ(玲愛通常)
キュリオを覗き込む玲愛。その玲愛が気になって話しかける仁。
玲愛「言っておくけどね、私は、あんたの店がどれだけ繁盛したところで、痛くも痒くもないんだからね」
別にそういう話題ではないのだが、てか何故ツンデレテンプレなんだ。いや、当時はツンデレテンプレなんて存在しなかったのか?そうだよな、花鳥玲愛はパイオニアの一人だからな。
玲愛は明らかに由飛が気になっているのだが、はっきりものを言わないからいつもと違って噛み合わない。
お約束、玲愛の忠告その3
「スタッフを増やせ」
妙に親切なんだよな、この辺のお節介は。
○10/27 開店祝い(里伽子通常)
大学に急に現れ、急に里伽子を食事に誘う仁。油断してメガネをかけていた里伽子は慌てて一旦逃げてメガネを外す。そんなにメガネ姿を見られるのが嫌かね…。
里伽子「あれ?仁、どしたの?」
一度、あからさまに逃げながら何食わぬ顔をする図太さは好きです。で、昼食の誘いには乗ってくれたものの里伽子は食べない。相変わらず昼は抜いてるんだとか。ダイエット…ねぇ。
仁の昼食は天津飯とオムレツと生卵。卵ばっか食ってる王様の絵本ってなかったっけ?天津飯に生卵をかける仁の食事風景に気分悪そうにする里伽子。
食事前に死んだ両親と兄にお祈りしてから食べ始める仁。里伽子がそれに言及したせいで言い合いになってしまう。
里伽子「結局さ…今いない人や、遠くにいる人より、すぐ近くにいる人の方が大事なんじゃないかな」
仁「どっちも大事なんだよ。相変わらずなんつ~か、乾いたこと言うなぁ」
里伽子「情に流されると、ロクなことにならない…」
里伽子と仁の言い争いの八割を占めるこの話題。初プレイの時はさらっと流してたけど、このゲームで一番大事な争点。里伽子BADを見た後なら「あー」と深く納得するんじゃないだろうか。
知恵を借りようと思ったものの切り出し方をミスって失敗。まだまだだなぁ、仁くんは。
○10/31 土下座(玲愛重要)
売上勝負に負けて、というか負けたことを確信して土下座をしにきた仁。モップがけを丁寧にやってる玲愛を見て、尊敬の念を抱く仁。敵ながらあっぱれとしか言いようがないよな。こんだけ頑張ってたら。
あんなに言い合いをしたものの、実際に相手が土下座するとなると戸惑う玲愛。
玲愛が「そうやって、簡単に頭を下げる男なんて、信用できない」と言うのは全くの方便で、要はこの子は優しい子なのだ。
仁「簡単に約束を反故にする人間に育てられてない」
育てられて、というのは仁が家族の存在があって自分の存在があることを意識している証拠だな。
瑞奈はこの場面をどう見たら笑顔で「・・・・ごゆっくり」なんてセリフが出るんだろうwいや、あながち間違ってないのかも知れないけれども。
玲愛「『頑張った』って言えるのは、結果が伴った時だけよ」
彼女のセリフは若い割に深い。高卒で働いてる叩き上げだからなぁ。
お約束、玲愛の忠告その4
「本気で頑張ってない。まだ、なりふり構っている」
玲愛の忠告はいつも正しい。罵倒されるよりもずっと仁には堪える。
玲愛からライバルへ一杯の紅茶と「お疲れ様」の言葉。この優しさが、自分の至らなさを痛いほど実感した仁には辛い。悔しい。
○11/3 第1クォーターエピローグ
初月から赤字。大ピンチ。
『大学で学んだことは実社会では役立たない』と仁は思っているが、いや、世界的な小麦の値上がりやバターの品薄を理解する上では経済学部の授業は役に立つんだ。要は、経済学部で学んだ内容を活かすにはファミーユの経済規模が足らないだけであって、ファミーユが全国展開する巨大チェーンになれば…。ま、なるまでが大変なんだけどww
仁は打開策を知っている。里伽子と恵麻が戻ってくればファミーユは全力を出せるのだが、仁はそれを選べない。王と飛車が足らないって表現をしているが、どっちが王でどっちが飛車なんだろう。大切なのは恵麻、頼りにしてるのは里伽子という基準からすると前者が王で後者が飛車か?あぁ、でも、ケーキが売り上げにとって大事なんだから飛車は恵麻?
ブリックモールの守衛から電話。
何故かブリックモールに乗り込んでいる恵麻。
仁「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
謝りまくる仁。ごめんなさい×3って理くんのイメージ
恵麻「弟の仕事場を見に来た・・・ってのはダメ?」
仁「前に来てたじゃん」
恵麻「ほら、あの時は色メガネで見てたから」
サングラス越しに見ることを「色メガネで見てた」とは言わんぞ。
杉澤恵麻、ファミーユへの復帰宣言。かすりの制服を借りた訳だが、胸はきつくなかったんだろうか。恵麻は明日香に次いでランキング二位のはずなんだが。
里伽子「やっと始まったね・・・仁」
恵麻が復帰したファミーユを見守る里伽子。お前、情に流されてるぞ、と思ったけど、仁への愛情に流される分には良いのか、この人は。
今日はここまで!!
全体の総括という意味も込めて、プロローグから全部書いていきたいと思います。文字数、また多くなると思いますが、よろしくお願いします。
○プロローグ
結城誠介からの電話。シャワーシーン。この辺はショコラのスタイルを踏襲。ファミーユをブリックモールに出店しないか、という話。悪質なセールス電話のようなスタイルなのはご愛嬌。
三つの位牌に手を合わせて、それから低血圧な恵麻の世話を始める仁。恵麻と仁がどんな関係かという面倒臭い説明が挟まる。仁と恵麻は血縁上は従姉弟であり、仁が恵麻の家の養子に入ったので法定血族たる姉弟であり、仁の実兄である一人(故人)と恵麻が結婚したので姻族たる姉弟でもある、と。
恵麻「ファミーユは“あの日”をもちまして、閉店させていただきました」
仁「姉さん…」
恵麻「長らくのご愛顧、誠にありがとうございました。」
ブリックモールへの出店に前向きな仁。頑なにそれを拒む恵麻。ファミーユ跡地へ足を運び、ファミーユ復活への決意を固める仁。
説得~里伽子編~
里伽子「無駄」
速攻で否定される仁の決意wwここの演出、大変素晴らしい。暗転の間に15時間は経っていたらしいけど。
ファミーユ再建なら自分より先に恵麻を説得しろと言う里伽子。
里伽子「あんたのテクニックで骨抜きにするもよし、若さに任せて暴走するもよし、力と技でくるくる回すもよし。」
仁「父よ、母よ、兄よ、今の発言どう思う?」
仮面ライダーV3は僕が最も好きなライダーなんだけど、てか、里伽子は何を言っているんだww
里伽子の紹介。
“冷静に、冷徹に、冷たく、冷っこく言葉を紡ぐこの女”と仁は言っているが、いやいや…。大学のオリエンテーションの時に知り合って、その時から親しくなって早三年だとか。
里伽子「弱いね本当に。恵麻さんのこととなると」
恵麻「俺の姉さんだ。弱くて何が悪い」
里伽子「あたしに威張られても知らない」
この時、表情が不満気なのが全部終わってからだと良く理解できる。
※パンフレットに極限まで顔を近づける里伽子。最初は気付かなかったが、左手が使えなくなってコンタクトが入れられないから良く見えないんだよね。
お昼を食べない里伽子。勿論ダイエットではない。
説得~明日香編~
雪乃明日香
仁が家庭教師をしている教え子。女子校の三年生。胸が大きいww
明日香から質問された問題を里伽子に教えてもらって明日香に教える仁。ダメな奴だな…。しかし、八橋は国立大じゃないのか?受験数学出来てくれよ。
胸が大きくなったと急に言い出す明日香。急に何かと思ったら、新しく制服を作るのだろう、という話。つまりファミーユ復活に協力してくれるということ。明日香はいつだって積極的だ。
明日香「恵麻さんや里伽子さんに捨てられても、せんせには私がいるからね。」
語弊がある言い方だけど、この子の場合狙ってる可能性も否定できない。明日香の優しさに目頭が熱くなる仁。頼もしいなぁ、明日香。
説得~かすり編~
涼波かすり
ファミーユのパティシエール兼ホールスタッフ。何でもこなすユーティリティプレイヤー。これだけだと、真面目な器用貧乏タイプをイメージするんだけど、彼女は全然そんなことはない。軽いノリのてきとーなお姉さんって感じ。貧乳キャラ。ちなみに歴史ある和菓子屋の娘。
仁「かすりさんをください」
京都にあるかすりの実家を訪ねて、姉の紬に冷たくあしらわれながら出た一言。もの凄いベタだけど、こういうのが一番面白かったりするので仕方ないね。すっかりかすりの男だと勘違いされた仁。父親源一郎の癇癪を喰らう。
かすり「駆け落ちに決まってんじゃない。男が一度決めたんなら、何があってもやり遂げなさい。」
と、言うことで駆け落ちさせられる仁。災難だな。
さて、取り敢えず三人揃ってこれから頑張ろう。取り敢えずオープニングスタッフをもう少し集めなければ、というところで里伽子からの電話。
里伽子「諦めなさい。勝ち目、ないから」
仁「何言ってんだよ、急に?」
里伽子「今まであたしの指示に間違いがあった?」
ファミーユの目の前にキュリオが出店することを知らされる仁。で、キュリオとファミーユについての回想。翠が出てきて俺得。
仁「…アンティークメイド喫茶?」
里伽子「おっしゃる通りですご主人様」
仁「黙れ奥様。…って、へぇぇ、これが」
里伽子は仁の嫁もとい奥様、っと。ごめん、それだけww
ファミーユはキュリオを模倣した喫茶店。つまり、二番煎じ=second brew。オリジナルであり、圧倒的なブランド力を誇るキュリオを目の前にして勝ち目はあるのか?
里伽子「キュリオには勝てない…いえ、最初から勝負にならない」
重い足取りで帰宅した仁を待っていた恵麻。仁は夕飯オムライスなら作るけどなんて言って怒ってるっぽい様子に気付かないふり。本気で怒っている恵麻は仁を正座させる。
恵麻「説明しなさい」
仁「まずはチキンライスを作るんだけど…鶏むね肉とたまねぎとピーマンをサイの目に切って…」
恵麻「こら」
仁「いてっ」
恵麻「誰がオムライスのレシピを説明しろって言ったのよ?」
仁「やっぱ卵は半熟だと思うんだけど、どうかな?」
このギャグ、とても好き。怒った恵麻に叩かれて、痛がらないと怒られるからって、取り敢えず痛がる仁が可愛い。休学して授業料を開店資金に当ててファミーユ復活を図ったことがバレたらしい。
恵麻「私には・・・ここにいない人よりも、今、目の前にいる人の方が大事なの。」
仁はこの点の理解がちょっと足りてない節がありますよね。でもそれは、何でも出来て、自分の初恋の人の夫にまでなってしまった兄一人に対するコンプレックスの深さということなのかもしれない。里伽子や恵麻の説得にも関わらずファミーユを復活させると言って引かない仁。
ファミーユ本店がなくなってしまった経緯が説明される。放火で燃えてしまったファミーユ。日付が6月18日なのには意味があるのかな。この点をまだ考えたことがなかったから後で考える。
兄が作ったファミーユを自分が復活させるんだ、と仁は退かない。
完成したブリックモールを訪れ、自分の店を見に行く仁。
由飛の歌う「つまんない恋」が聞こえてくる。この歌、僕が里伽子好きだからか、仁と里伽子を歌ってるかのように思えるけど、多分他のヒロインが好きなら他のヒロインとの曲に聞こえるのかもしれない。
里伽子も店に来ていた。ファミーユのアイデアを見つけたのも、内装を手がけたのも、彼女なんだよな。思い入れが深くないはずがない。仁もそれが分かってるから、里伽子に無駄だって言われたくないんだよね。
帰り道。
里伽子を飲みに誘ったら“けんもほろろに断られた”仁。けんもほろろってなかなか使わないなぁ。
忘れ物をして店に戻ると、なぜかいる由飛。いや、誰よあんた。どう考えても怪しい、ファミーユ店員志望の由飛。歌声に負けて採用してしまう仁。おいおい、店長大丈夫か。
○10/10 第1クォータープロローグ
オープン前日の採用。夜を徹しての新人研修。ぼろぼろの仁はやってきたかすりに店を任せて、取り敢えず身支度を整えに店の外へ。
『天敵』花鳥玲愛との遭遇。
初対面から厳しい言葉を浴びせてくる玲愛。確かに、キュリオの店員である玲愛からしてみると「堂々とコピーを目の前に出店してくるとは」って感じでしょうから無理もない。売上勝負をすることになってしまった仁。いや、正直厳しいって…。
お約束、玲愛の忠告その1
「身だしなみは整えろ」
玲愛が「あ、それと…」って言う時の感じだけちょっと優しくて、これは彼女の優しさの発露と見て良いんだろうか。
朝礼
明日香「てんちょのえっち…里伽子さんに言いつけてやるー」
仁が由飛と手を取り合っていたのを目撃た明日香はそれを咎める。里伽子に言いつけるのは、正しいような、正しくないような。いや、でも、正しいな。
出会って恐らく半日近く経っているのに、名前をやっと聞いた仁。「由飛くん」という妙な感じの呼び方に。由飛ちゃんで良いじゃねーかよ。ダメなのかよ。
ファミーユで仁が「打倒キュリオ」のスローガンを発表している時、キュリオでも玲愛が「打倒ファミーユ」のスローガンを発表。何だかシンクロするんだよなぁ、仁と玲愛。
○10/10 いきなり配置転換(由飛強制)
開店早々行列を作りつつ、しかもスムーズに客を処理していくキュリオ。一方のファミーユは客が捌けないせいで行列が…。
原因は由飛。慣れてないということ以上の問題がある模様。由飛がショーケースのとこで働けないのは玲愛から姿を隠しているから、ということで良いんだろうか?
○10/10 怪しき隣人(玲愛強制)
由飛のことを思い出し、彼女の歌を鼻歌で歌ってみる仁。隣のベランダから笑われてしまう。これ、結構恥ずかしいよね。
で、隣人ってのは玲愛な訳です。ベランダ越しの遭遇。お互い仁と玲愛だとは分からず、普通に良い感じに隣人との会話をしたものの、顔を合わせるとすぐ喧嘩に。おいおい。同時に「騙したな」と思ったり「楽しくて良いお隣りさんだと思ったのに」と思ったり、何かとシンクロ度が高い二人。
お約束、玲愛の忠告その2
「煙草は味覚が鈍るからほどほどに」
○10/15 杉沢恵麻初来店(恵麻通常)
変装してファミーユの様子を見に来た恵麻を取材だと勘違いする由飛。期待が大きかっただけに、珍しく凹んでたのが可笑しい。
仁「ごめんね…愉快な姉さんで」
○10/19 成果あり?(かすり通常)
以前の店舗からの常連客を見つけたかすり。
かすり「くくくっ!食べてる食べてる~♪」
笑い方が邪悪である。
常連客が完食して帰ったことを喜ぶかすり。だけど仁はお会計の時に「前の方が美味しかった」なんて言われて、複雑な気持ち。
○10/23 憎みきれないろくでなし(由飛通常)
タイトルは沢田研二のシングルから
まだまだ未熟者の由飛は注文を間違えることもしばしば。しかし「こちらのメニューも試してみませんか?」なんて言って押し切っちゃう辺りが何とも…。ショコラでも美里が似たようなことやってたっけ?
かすり「このまま使い物にならなかったとしても、仁くんが責任取るのよね?」
仁「責任ってどうやって?」
かすり「リカちゃんとはちゃんと話しなさい。場合によっては慰謝料も…」
どうやら、かすりの中では本妻里伽子に愛人由飛みたいな感じらしい。あながち間違っていないような、そういう問題じゃないような。
○10/25 隣は何をする人ぞ(玲愛通常)
キュリオを覗き込む玲愛。その玲愛が気になって話しかける仁。
玲愛「言っておくけどね、私は、あんたの店がどれだけ繁盛したところで、痛くも痒くもないんだからね」
別にそういう話題ではないのだが、てか何故ツンデレテンプレなんだ。いや、当時はツンデレテンプレなんて存在しなかったのか?そうだよな、花鳥玲愛はパイオニアの一人だからな。
玲愛は明らかに由飛が気になっているのだが、はっきりものを言わないからいつもと違って噛み合わない。
お約束、玲愛の忠告その3
「スタッフを増やせ」
妙に親切なんだよな、この辺のお節介は。
○10/27 開店祝い(里伽子通常)
大学に急に現れ、急に里伽子を食事に誘う仁。油断してメガネをかけていた里伽子は慌てて一旦逃げてメガネを外す。そんなにメガネ姿を見られるのが嫌かね…。
里伽子「あれ?仁、どしたの?」
一度、あからさまに逃げながら何食わぬ顔をする図太さは好きです。で、昼食の誘いには乗ってくれたものの里伽子は食べない。相変わらず昼は抜いてるんだとか。ダイエット…ねぇ。
仁の昼食は天津飯とオムレツと生卵。卵ばっか食ってる王様の絵本ってなかったっけ?天津飯に生卵をかける仁の食事風景に気分悪そうにする里伽子。
食事前に死んだ両親と兄にお祈りしてから食べ始める仁。里伽子がそれに言及したせいで言い合いになってしまう。
里伽子「結局さ…今いない人や、遠くにいる人より、すぐ近くにいる人の方が大事なんじゃないかな」
仁「どっちも大事なんだよ。相変わらずなんつ~か、乾いたこと言うなぁ」
里伽子「情に流されると、ロクなことにならない…」
里伽子と仁の言い争いの八割を占めるこの話題。初プレイの時はさらっと流してたけど、このゲームで一番大事な争点。里伽子BADを見た後なら「あー」と深く納得するんじゃないだろうか。
知恵を借りようと思ったものの切り出し方をミスって失敗。まだまだだなぁ、仁くんは。
○10/31 土下座(玲愛重要)
売上勝負に負けて、というか負けたことを確信して土下座をしにきた仁。モップがけを丁寧にやってる玲愛を見て、尊敬の念を抱く仁。敵ながらあっぱれとしか言いようがないよな。こんだけ頑張ってたら。
あんなに言い合いをしたものの、実際に相手が土下座するとなると戸惑う玲愛。
玲愛が「そうやって、簡単に頭を下げる男なんて、信用できない」と言うのは全くの方便で、要はこの子は優しい子なのだ。
仁「簡単に約束を反故にする人間に育てられてない」
育てられて、というのは仁が家族の存在があって自分の存在があることを意識している証拠だな。
瑞奈はこの場面をどう見たら笑顔で「・・・・ごゆっくり」なんてセリフが出るんだろうwいや、あながち間違ってないのかも知れないけれども。
玲愛「『頑張った』って言えるのは、結果が伴った時だけよ」
彼女のセリフは若い割に深い。高卒で働いてる叩き上げだからなぁ。
お約束、玲愛の忠告その4
「本気で頑張ってない。まだ、なりふり構っている」
玲愛の忠告はいつも正しい。罵倒されるよりもずっと仁には堪える。
玲愛からライバルへ一杯の紅茶と「お疲れ様」の言葉。この優しさが、自分の至らなさを痛いほど実感した仁には辛い。悔しい。
○11/3 第1クォーターエピローグ
初月から赤字。大ピンチ。
『大学で学んだことは実社会では役立たない』と仁は思っているが、いや、世界的な小麦の値上がりやバターの品薄を理解する上では経済学部の授業は役に立つんだ。要は、経済学部で学んだ内容を活かすにはファミーユの経済規模が足らないだけであって、ファミーユが全国展開する巨大チェーンになれば…。ま、なるまでが大変なんだけどww
仁は打開策を知っている。里伽子と恵麻が戻ってくればファミーユは全力を出せるのだが、仁はそれを選べない。王と飛車が足らないって表現をしているが、どっちが王でどっちが飛車なんだろう。大切なのは恵麻、頼りにしてるのは里伽子という基準からすると前者が王で後者が飛車か?あぁ、でも、ケーキが売り上げにとって大事なんだから飛車は恵麻?
ブリックモールの守衛から電話。
何故かブリックモールに乗り込んでいる恵麻。
仁「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
謝りまくる仁。ごめんなさい×3って理くんのイメージ
恵麻「弟の仕事場を見に来た・・・ってのはダメ?」
仁「前に来てたじゃん」
恵麻「ほら、あの時は色メガネで見てたから」
サングラス越しに見ることを「色メガネで見てた」とは言わんぞ。
杉澤恵麻、ファミーユへの復帰宣言。かすりの制服を借りた訳だが、胸はきつくなかったんだろうか。恵麻は明日香に次いでランキング二位のはずなんだが。
里伽子「やっと始まったね・・・仁」
恵麻が復帰したファミーユを見守る里伽子。お前、情に流されてるぞ、と思ったけど、仁への愛情に流される分には良いのか、この人は。
今日はここまで!!
あ、過去のプレイ日記に画像を貼ってます。
もし宜しければ見返してみてください。
あんまり枚数入れてないですけど。
さてさて、「この青空に約束を―」やら「フォセット」やら「家族計画」やら、やるゲームが溜まってるんだよなぁ。時間作ってやらないと。
もし宜しければ見返してみてください。
あんまり枚数入れてないですけど。
さてさて、「この青空に約束を―」やら「フォセット」やら「家族計画」やら、やるゲームが溜まってるんだよなぁ。時間作ってやらないと。
由飛ルートのラスト。12月24日からTrueエンドまで。
脳天気な由飛の意外な一面が見える、良いシナリオです。
○12/24 聖なる喫茶店(由飛True)
ファミーユに運び込まれるアンティーク家具屋のピアノ。商品の宣伝になるからとレンタルを許してもらったらしい。
由飛「売れちゃうのやだなぁ…」
仁「売り物なんだからこれは…由飛のおもちゃのままでいて欲しかったら、自分で金出して買うんだな」
由飛「店長、お給料10年分くらい前借りできません?」
仁「永久就職するつもりかお前は…」
由飛「…プロポーズ?」
おい、こら、落ち着け。
仁が考えたクリスマスイブ限定企画は新進気鋭のシンガーソングライターもといピアニストの風美由飛によるリサイタル。客のリクエストで次々とクリスマスソングを弾いていく。
ファミーユは未曾有の大繁盛に加えて由飛がピアノ演奏にかかりきりで人手不足。それを救うべく、何とキュリオのフロアチーフがやってきた。由飛には風邪で倒れた時に代わってもらった借りがあるしね。
玲愛「ちょっと仁。もうちょっと小さいのなかったの?」
仁「悪い、ウチのスタッフは、みんなプロポーションが良くて」
ただし、かすりを除く。
玲愛「ファミーユは色々と未熟な点が多いですけど、私が指揮を執ればこの困難も乗り越えられます。皆さん、とりあえずよろしくお願いします」
仁「…それ、新人の言う台詞か?」
明日香「…わたし、花鳥って名字のひと、みんな苦手」
玲愛流石wwそして、明日香がこの機に乗じて由飛までdisってるのが笑える。ともあれ、この土壇場で、由飛に伝わった玲愛の気持ち。素直になれない言葉ではなく行動で示す当たりがいかにも玲愛らしい。思わず涙して仁に抱き着く由飛。
仁「こういうの俺相手じゃないだろ・・・今は」
由飛「だって…だって…」
玲愛「…今じゃなければ相手は正しいわけ?」
ちょっと私怨出ちゃってますよ、玲愛さん。
「なんで玲愛ちゃんまで、仁って呼んでるの?なんで仁が玲愛ちゃんのことまで呼び捨てにしてるの?」
「…なんでそんなに楽しそうに喧嘩するの?」
「ちょっとさ…お店が終わったら、仁と話があるんだけど…」
一方の由飛は由飛で玲愛と仁が互いに名前で呼び合ってるとこが気になったり。お店が大繁盛で大ピンチな一方で、何故か仁も大ピンチ。三角関係を招いてしまった罪は重い。
朝からピアノを弾き通しの由飛に飲み物を差し入れる玲愛。きちんと自己管理をしろと説教を混ぜてくる辺りが玲愛らしい。「玲愛ちゃん」「由飛姉さん」と呼び合い、ここ数年分の溝を埋めようと約束し合う二人。
由飛「わたしは今日、とても幸せなことがありました。ですから、この場所にいる全ての人たちに、感謝の気持ちをこめて…」
『つまんない恋』のピアノバージョン。沁みるねぇ。由飛がこれを弾いてる時、里伽子も映ってた。来てたんだなぁ、里伽子。やっぱ良い奴だな。
◯一時間で出来る大恋愛
閉店後、ピアノを返しにきた仁。アンティークショップの主人はピアノが売れてしまうと由飛の演奏が聴けなくなってしまうから、と値上げを決める。
仁が戻ってくると、ぼんやりと余韻に浸る由飛。
由飛「弾けたねぇ…わたしぃ」
仁「子供の頃からの努力の成果だろ。誇ってもいい立派な腕前だった」
由飛「あ~…そゆことじゃないんだけど…」
伏線だった!気付かなかった。
楽しかったリサイタルの余韻に、仁の手を取って踊りだす由飛。由飛とそうしているのが楽しくて、幸せの余韻に浸る由飛が可愛くて、ついに理性を放り捨ててしまう仁。
“自分でも、信じられないくらい、自然で、さり気なく、そして無理やりな行為。”
仁が由飛にキスをした。仁にとって半年ぶり二回目で二人目のキス。
由飛「なんでぇ?」
この一言が、勝算があったはずなのに敗れ去ったあの日を思い起こさせる。まぁ、里伽子の場合はキスの時点では完璧だった訳ですけど。いや、むしろキスが遅すぎたくらいでしたけど。二年かかってるし。
由飛「ごめん…考えたこともなかった」
里伽子に振られたあの時と同じ台詞。由飛の言葉に里伽子の言葉が重なる感じが、仁のトラウマをえぐってる感があって良い。しかし、考えたこともなかったのか、由飛は。天然が過ぎるぞww玲愛と仁の関係に嫉妬してた癖に。
無力感、虚脱感、絶望感を抱きつつ帰路に着く仁に、追い打ちをかけるような由飛の電話。由飛のことが放っておけなくて世話を焼いているうちに勘違いをしてしまったんだ、と主張する由飛。
由飛「そんな間違った好意、受け取れないよ。もちろん、わたしは仁のこと好きだけど、でも、そういうのって違うと思う」
好きじゃなくて振るなら納得出来て大人の対応をしただろう仁も、この言葉は聞き流せなかった。由飛の好意も、仁を傷つけまいとして出た自然な嘘で、勘違いだとやり返す。
仁「だから振られたんだろ?俺は。由飛のこと、わからなかったから」
由飛「振ってない!わたし、振ってなんかないよぉ!」
仁「お前は振ったの!完膚なきまでに!俺を!」
由飛「絶対に振ってないの!保留なの!」
「振った」「振ってない」の奇妙な言い合い。仁はもうさっさと一人で静かに落ち込みたいのに由飛はそれを許さない。携帯を切っても家の電話にかけてくる。意外と攻撃力あるなぁ、風美由飛。
「仁の馬鹿仁の馬鹿仁の馬鹿っ!なんで携帯切っちゃうのよ!?」
「お願いだから…お願いだから避けないでよ…嫌いになっちゃ嫌ぁ…」
留守電に罵声を浴びせ、懇願する由飛。何か、由飛が可愛い気がしてきた。遅い?いや、何か丸戸の直球メインヒロインあんま可愛くないじゃん。
由飛「ねえ、なんで突然わたしの前に現れたのよ!?」
“…いきなり現れたのはそっちだ。絶望に打ちひしがれる俺の前に、女神みたいに、劇的に登場しやがって…”
由飛「どうして…優しくしてくれたの?」
“下心だって、気づけよ”
由飛「なんで…キスしたのよぉ…」
仁「好きだからって何度言えばわかんだよ!」
由飛に負けて電話を取る仁。叫ぶ。
30分だけ考えさせろと言う由飛。もう嫌になって携帯を切り、自宅から逃げ出す仁。そのうちに携帯には由飛からのメールが山と届き、留守電には仁への罵詈雑言が溢れんばかりに溜まる。
由飛「もう一度、1時間前に戻って、わたしにキスするところから始めてくれないかな?」
仁は由飛に弱い。ノコノコと由飛の待つブリックモールへ戻ってきて、「あっさり引き下がっちゃうそっちが悪いのよ…」「おくびょうものぉ…」「ひきょうものぉ…」と罵られる。
半年前と1時間前に負った心の傷が痛む仁。1時間前にその傷を負わせた女に応援されながら、その痛みを乗り越える。ちょっと不思議。
仁「由飛のことが好きだ」
由飛「仁のことが好きっ!」
仁にもう一回告白させて、即答で「仁のことが好き!」と宣言する由飛。恋愛やらセックスやらに対する構え方の未熟さと言うか、子供っぽさと言うか、その瞬間の感情のままなところと言うか、その辺が明日香とはかなり対照的で、何も知らない子供のような由飛。
店内で事に及んでしまう二人。
“蒸し返すようだけど、さっきまで、俺のことが好きかどうかもわかってなかった女だぞ。”
“それが、ちゅっちゅってしてだの、抱き合いながらしたいだの…何が何だか…もう死んでもいい。”
この文章良いな。由飛っぽいし、仁っぽい。
店内でいたしてしまったので深夜の大掃除。
きちんとオチをつけるのが由飛のルートらしくて良いね。
○花鳥姉妹会談・・・大失敗
ピアノのコンクールの夢を見た由飛。ショパンの「エオリアン・ハープ」でミスをしてしまう奏者。これが誰なのか今は分からない。エオリアン・ハープは「風神アイオロスの琴」という意味。自然風で音が鳴る実在の楽器の名前から取っているらしい。
※僕は最初、これは由飛が以前の自分を見ているものかと思ったし、そう思わせようとする演出なんだと思う。
さて、どうやら今日は由飛と玲愛との話し合い。待ち合わせ場所に向かう段になって、髪だとか元栓だとか色々気になりだす玲愛。普段のしっかり者ぶりがどこへ行ったのか、由飛と顔を合わせるふんぎりが付かない様子。
玲愛「大丈夫かなぁ?私、ちゃんと話せるかなぁ?」
不安気にそう言って仁の手を握りしめる玲愛。キャラの切り替わりぶりが凄いwwしかしだな、仁よ、お前由飛というものがありながら玲愛と手を繋ぐなど、と説教をしたい。
待ち合わせ場所に既にいる由飛。玲愛曰く「あの子は時間を守ったことがない」だそうで。随分と態度のでかい養女だな、と養子の仁に呆れられる。
髪型をチェックしていてコンパクトを噴水に落とし、慌てる由飛。手を突っ込んで取ろうとしたものの仁に止められ、代わりを今度買ってやるからと言われて喜ぶ。由飛ルートだと自然な気がするな、ここは。
由飛「…なんで、手つないでるの?」
至極真っ当なツッコミ。微妙な緊張感。由飛と仁と玲愛で三角関係の様相。
玲愛「1日に1本だけ吸うのよ、仁って。…知らなかった?」
レストランに入って喫煙席か禁煙席か聞かれた時の一言。由飛より仁を知ってるアピールですね。「知らなかった?」なんて聞いちゃうあたり、今日の玲愛はなかなか攻撃的だぞ。
玲愛「この席の配置って…どうなの?」
仁と由飛が並んで、玲愛が向かい。玲愛は不満な様子。仁がまず座って、自然に隣をキープした由飛。多分無意識だけれど、なかなか手強いな、こいつ。仁はなおも状況を全く把握できていない。仁の鈍感力は530000です。
仁「お前ら2人が疎遠になっちゃったのだって、どっちが悪いってわけじゃないんだろ?だったら、まずは…話し合ってだなぁ」
由飛と玲愛の仲を取り持とうと頑張る仁。自分が無関係だと思っている辺りがちょっとあれだが。テーブルの下で仁の手を握り締める由飛。玲愛ルートだとここで「おい、こら、何してるww」と思ったものですが。
丸く収まった感じになって、料理が来て、食べ始める。仁からハンバーグを貰う由飛が代わりにニンジンのグラッセを「あ~ん」して食べさせる。当然ですが、玲愛の不興を買う。
玲愛「あんた…私を馬鹿にしてんの?」
ですよねー。
「深夜のキュリオで、私の前でひざまづいて…何でもするって誓ったわよね?」
「前なんか、寝てる私の口をこじ開けて、無理やり食べさせたことだってあったのに」
玲愛の情報操作。ちょっと自慢気でちょっと甘えてる感じの玲愛。ちゃんとダメージを受けてる由飛が面白い。ハンバーグの「あ~ん」を要求する玲愛。それを見ていてわなわなする由飛。仁が玲愛に食べさせようとすると、由飛が仁からフォークを奪う。
由飛「ほら玲愛ちゃん、あ~ん」
意外と守備力高いぞ、風美由飛。
◯お宅訪問
会談失敗後、仁が由飛の家を尋ねる。これは、俗な言い方をすると「お家デート」って奴?由飛はノリノリだけど仁はやや気後れ気味?
由飛「それとも、どうしても帰るって言うの?…玲愛ちゃんの待ってる部屋に」
仁「こら待て、玲愛は待ってない」
本気で妬いてるのか、冗談なのか分からないな、由飛は。
妙に殺風景なピアノの置かれたリビング。壁は防音らしい。流石だな。で、ちょっと隣の部屋を覗こうとして止められる仁。
由飛「し…寝室だから」
仁「…興味あるな」
由飛「え、えっち!」
仁「エッチだもん」
おいこら、ちょっと可愛いぞ、仁。
『リビングを掃除した』せいで散らかりまくっている寝室。それを目の当たりにした仁は由飛との「イチャイチャ」を脇に置いても掃除に乗り出す。
由飛「仁…まるで玲愛ちゃんみたいだよ~」
しっかりしてる度序列だと玲愛>仁>>由飛。由飛が仁を「玲愛ちゃん二号」と呼ぶけれど、由飛から見たら似た者同士で仲良しに見えるのかしら。
“なんだ…このピアノ?”
仁が掃除をしていて抱いた小さな疑問。
埃被ってるピアノ。気になりますね。
◯生暖かい視線
由飛を口説く男が現れましたよ。お?お?お?
かすり「いやほらあそこの20代後半営業マン。なお年齢職業は推定」
自分の彼女が口説かれてニコニコしてるのを目の当たりにしてショックを受ける仁。
かすり「ダメダメ、今ダメージ後の硬直中。こっちの当たり判定もないから、これ以上の攻撃も意味がないけど」
いつからパルフェは格闘ゲームになったんだ。由飛ルートキャンセルで里伽子ルートねじ込むぞww
デートの誘いと気付かない由飛。こいつはなかなかの天然だ。しかも「一枚しかないけど」と彼氏を誘うんだから残酷な子です。
チケットを返してこいと仁に言われ、そのための勇気が欲しいとキスをねだる由飛。「しばらくお待ちください」が終わっても続いてるけどなwwで、それを「尺が長すぎて隠せなかった」とメタ発言。
恵麻「あ~、口の右端のとこ、口紅がついたままよ?」
仁「あいつは口紅なんかつけてないって」
恵麻「あいつって誰?」
仁「………」
恵麻にやられる辺り仁くんも鈍ってますね。由飛の間抜けが感染ったか?
◯里伽子の祝福
バレンタイン商戦へ向けて、里伽子にアイデアを求める仁と恵麻。
里伽子「恵麻さんらしい、洗練されてない味わいがいい感じ」
試作したチョコレートについて、褒めてるような貶してるような一言。恵麻と仁の仲良さげな態度が若干気に食わなかったのだろうか。意外と私怨で動くからな。苦笑
アイデアは毎日客に接してる奴が考えてこそ価値がある、と店長と総店長を完璧にやっつけるお説教の後「とはいえ、一つだけなら面白い手、あるよ」と助けてくれる里伽子。こいつは本社の敏腕営業部長か何かか?ww
由飛を使ってキュリオとの合同企画を、という策を授ける里伽子。策士!そして由飛と玲愛が揉めてるのもお見通し。それが仁絡みなのも分かってる。里伽子チートすぎるだろww
里伽子「今度こそ、絶対に幸せになりなよ!…あたしが言うのもなんだけどさ」
彼女の心中は如何ばかりか。ちょっと切ない。
◯制服スワッピング
2月13日(日)バレンタインフェアの最終日に由飛・玲愛発案のキュリオ・ファミーユ制服交換イベント。ついでに「お帰りなさいませ」と「いらっしゃいませ」もトレード。
◯バレンタインH(由飛編)
忙しかったバレンタイン商戦。閉店後、由飛がお茶を淹れている。
仁「まさか煮立てたりしてないよな?」
これはショコラで美里がやってたのをネタにしてるんだよね。状況も似てるし、美里も由飛も看板ヒロイン(丸戸作品では必ずしも褒め言葉ではないww)だし。
キュリオの制服で踊る由飛を捕まえる仁。歩いてコーナーに、ってのははじめの一歩で鷹村がやってたのだっけ?で、勿論ながら事に及ぶ仁と由飛。
“全身が柔らかい由飛の、さらに、もっとも柔らかい部分。玲愛のサイズに合わせた服のせいで、ちょっとばかり、はちきれそうになってるのはご愛敬”
こら、どさくさに紛れて玲愛さんdisってんじゃねーぞ、こらぁ!あ、そういえばキュリオの制服は胸だけ飛び出る謎仕様でしたね。さやかルートの時は豊満な乳房が出てきて「どんな服だww」と思ったものだが。
◯ダメダメ大学生由飛
最近になってBGMをアレンジとオリジナルと選べることを知って、アレンジにしてみてるんですが、アレンジは音質があんま良くないように感じて、そこが残念ですね。
突然ファミーユに乗り込んでくる玲愛。由飛を連れて更衣室に。姦しさに定評があるファミーユ女性陣がそれを見逃すはずもない。
明日香「…ど修羅場?」
かすり「(ぴく)何ですって?詳しく聞こうじゃないの」
嬉しそうに反応するかすりは少し反省した方が良い。(ぴく)って言ってるしww
かすり「あんたがハッキリした態度取らないから、あんなに仲の良かった姉妹が骨肉の争いに…」
恵麻「明日香ちゃん…玲愛さん、手ぶらだった?」
仁「なんでそう嫌な質問しますか?」
板橋「一応ウチのキッチンをチェックしたけど、それらしいものは持ち出してなかったみたいよ?」
このメンツだと明日香が極めてまともに見えるなwwもしかしたら刺されるかもしれない。niceboat的なあれになってしまうかもしれない。それでも意を決して踏み込む仁。
由飛「仁…仁…仁ぃぃぃっ!わたし…わたし、どうしようっ!」
仁を見るなり抱き着いてくる由飛。事態が飲み込めない仁。
かすり「勝敗…ついてたんだ」
明日香「む~…なんか納得いかない」
恵麻「仁くん…お姉ちゃん寂しい」
板橋「カトレア君…よくぞ我慢したね、えらいぞ」
何でだか、明日香は仁と由飛がくっつくことには一貫して否定的な態度なんだよなぁ。里伽子ならOKで、由飛よりは玲愛…しっかり者系統の人なら許せるのか?
大学をサボリまくってたことが発覚する由飛。既に二度目の一年生、三度目は許されない。留年、退学となるとピアニストのお爺さんによって、フランスへ連れていかれてしまう。
玲愛「なんで、そんな甘えたこと…簡単に、言えるのよ」
仁に縋って泣いちゃう由飛。それを見て複雑そうな玲愛。由飛みたいに簡単に甘えられたら玲愛も生きてて楽だったろうにね。でもさー、世の中には頼るのが上手い人と頼られるのが上手い人しかいないんですよね。
◯特訓開始
まず、由飛は学科試験をクリアしなければならない、と言う訳で大学にやってきた仁だが・・・結局里伽子に頼るのか!このだめ男!しかし里伽子は頼りになるなぁ。流石は里伽えもん。
仁からカリキュラムの紙を咥えて受け取る里伽子が可愛い。あ、でも、これは右手が荷物で塞がってたから口しか出せなかったとかなのかもしれない。違うか。久々に仁と二人だから元気なだけかも。
テストの時間割と試験範囲の情報とノートのコピーとを手に入れた仁。テストに向けての計画も立案済み。実技は本試験を捨て、三月に実施される追試に勝負を賭ける、という作戦。追試は基準点が下がってしまうがやむにやまれず理由がある。
仁「だってお前…ピアノ弾かなくなって、何ヶ月経つ?」
玲愛からの情報と誇りをかぶっていたピアノという物的証拠から、由飛がピアノを弾いていないことを看破する仁。もうちょっと早く気付いてやりなさいよ。毎日暇な音大生なんていないっつーの。
仁はバイトを休んで勉強と練習に打ち込むよう由飛に厳命する。仁と会えないのは嫌だとしょげる由飛。まぁ、仁は由飛に甘いからなー。
仁「…試験の間は、俺が面倒見てやる」
学科の勉強の手伝いに食事の世話と、仁が怠惰で抜け目だらけの女神に捧げる信仰は揺らがない様子。
◯ただいま特訓中
勉強中に居眠りする由飛を叩き起こす明日香。年下に勉強の監視をされる由飛ってどんだけダメなやつなんだ。
明日香「大体、せんせに勉強見てもらって、しかも晩ご飯まで作ってもらうなんて、ちょっとワガママが過ぎないかな?由飛さん」
てんちょとせんせを使い分けながらお冠の明日香。器用だな。
仁との関係という点で、明日香は自分と由飛とを同じカテゴリに入れてるのかもしれない。つまり、仁に世話を焼かれる側の人間ということ。仁の世話を焼く側の人間である里伽子や玲愛なら許せるけど、由飛は許せないってのはその辺りかもしれない。
翌日は恵麻。
恵麻「由飛ちゃん…今は辛いかもしれないけど、頑張るのよ」
由飛「恵麻さん…」
恵麻「あなたは、ファミーユにとって、もう、なくてはならない“仲間”なんだから…」
恵麻「仁くんの気持ち…大切にしてあげてね。…姉からの、お願い」
由飛「仁…大切に、します。宝物です」
心温まる恵麻からの言葉。こんなにストレートに恵麻が仁を譲ってあげる宣言をしたことなかったんじゃないか?良かったなぁ、由飛。
由飛「あ、あのっ…恵麻さん」
恵麻「…なあに?」
由飛「お姉さんって…呼んでもいいですか?」
恵麻「ふふ・・・ふふふ・・・・いいわけないでしょ」
ですよねーwww
由飛よ、あまり調子に乗らないことだ。
さらに翌日。かすりは監視役に向かないだろうなぁ。
予想通り噂話に花が咲き、里伽子と仁の関係について言及して話を面白くしようとする。ホント、この人は・・・。
「リカちゃんは、仁くんが大学からいきなり連れてきてさ、結構、当時から頼りっきりって感じで」
「あれはただの同級生って感じじゃなかったのよね~。なんて言うか、信じきってるっていうか、爛れきってるっていうか、既に倦怠期っていうか」
「ほら、仁くんってどシスコンでしょ?やっと恵麻さん以外に甘えられるコが見つかったんだろうね」
「そ~そ~!だからもう当時なんか見てられないくらいにデレデレと…」
途中から聞いてた仁の逆鱗に触れる。ま、里伽子の話は仁にとって鬼門ですからね。しかし、涼波かすりは逃げるのが速いwwいやぁ、口だけじゃなくてフットワークまで軽いんだなぁ。
由飛「仁がここにいるってわかってないと…弾けないんだ」
なるほど、由飛は精神的なものでピアノが弾けなくなってたのか。仁と出会って、久々に弾けたピアノ。聞かせたい人が見つかったからか、一緒にいて落ち着ける人が見つかったからか。
◯あとひとつ
由飛「う~ん、この胸板のために生きている~すりすりすり~」
この◯◯のために生きてる、ってセリフは良く出てくるなぁ。
元ネタなんなんだろ。
学科はどうにかなった訳で、あとは実技ですね。
◯再発
エオリアン・ハープの回想再び。
そしてその後「…あれ」と言って何度も同じ所で突っ掛かる由飛の演奏。これは、実技試験に向けてもう一山ありそうだな。
マンションのドアの前でぶつかって、ちょっと言い合いをしつつ密着状態を楽しんでしまう玲愛と仁。おいおい仁、それはいかんって。お前は由飛というものがありながら…。
玲愛「避妊くらいはしなさいよ?」
仁「えー、出来ればつけたくないなぁ。」
おいおい、あからさまだな、仁ww
仁が由飛のために入手した課題曲のCD。ショパンの「エチュード25の1」通称「エオリアン・ハープ」玲愛が浮かべた複雑な表情の真意とは?
家に着くと、由飛はピアノを弾いている。他愛のない会話をして、野菜を運び込んで取り敢えず水洗いして、試験終わったら何をしようかなんて話していて、やっと由飛の異変に気付く仁。
何度も何度も同じ所で間違える由飛。その不安から20時間も弾き続け、すっかり憔悴している。弾けない不安は退学、そして仁との別れをイメージさせ、ますます由飛を不安にさせる。普段思いつめるキャラクターじゃないだけに印象も強烈だなぁ。
◯窓辺に佇むお客様
仁が由飛の異常に気付いてから30時間。やっと仁の作った食事を口にした由飛。仁は由飛をピアノから引き剥がし、ファミーユに連れてきた。
ファミーユの片隅で小さくなっている由飛に、普段通りのファミーユを見せてやって安心させてやって欲しいと仁が言う。
恵麻「…うん、わかった。“家族”のためだもんね」
仁「…ありがと」
明日香「い…今のって…そういう意味!?」
かすり「ちょっと恵麻さん、まだ早いよ!二人は若すぎるってば」
“家族”を曲解する明日香とかすり。そうだよね、由飛が家族に加わるみたいに聞こえてしまいますよね。お姉さんとはまだ呼ばせませんけどね。てか、この状況下でギャグを混ぜてくるのがすげえww
玲愛「ゆうべ、あんたの部屋から、由飛のすすり泣く声がしてたけど、それって一体どんな趣味なのよ?」
仁「せめて痴話喧嘩と勘違いしてくれ」
と、お決まりのふざけた会話を挟んで本題。玲愛は最初から非常事態を感じ取って仁に接触していたようだ。玲愛に全てを話す仁。
何度やっても弾けない曲がエオリアン・ハープだと知って驚く玲愛。由飛が全国三位を取った時の曲がエオリアン・ハープだった。得意中の得意曲のはず。何度も由飛が間違える場所を聞き、玲愛の顔色が変わる。
玲愛「あ、あの………馬鹿…っ」
由飛が間違える場所はいつも同じ。玲愛にはその理由が分かったようだ。あ、これって玲愛関連?あの回想で間違ってしまったのは玲愛?
◯人事を尽くして天命を待つ
仁がいないと、由飛が問いかけた時にはいつでも仁が答えてやらないと、由飛はまともでいられない状態になってしまっている。丸戸ヒロインは主人公への依存度が高い面倒なキャラが多いと言われてるが、由飛がそういうタイプとは思わなかった。
板橋と何か協定を結んだ模様の仁。
仁の体調を気遣う板橋が優しい。普段どうしようもない奴だけに、こういう時に良い奴だと、ついついほだされてしまうよね。映画のジャイアン現象か。
雪道を温め合って歩く二人。
“頑張って頑張って、頑張れる人間が、限界まで頑張って。いつか…いや、もう来週だけど。報われることを、信じよう。”
何か、この仁くんの悲痛さに泣けてしまうよ。
姿を消した明日香と玲愛。仁は彼女たちと結託して何かしているのか?玲愛を借りる分、仁はキュリオで働いてる模様。厳しい内容の言葉と、優しい口調で仁に語りかける板橋の適度な距離感が仁には心地よかろう。
仁が少し目を隙に、アンティークショップのピアノを借りて練習を再開していた由飛。勿論、いつも躓くところから少しも進めない。
由飛「何で、なんで、なんでぇ…っ!こんなのわたしじゃない…っ、花鳥由飛じゃ…ありえないよぉっ!」
仁も由飛も心が折れかかっている。仁の方は体力的にも限界が来ている。それでも由飛を励まし続ける仁。見ていられん。
ついに倒れる仁。流石に限界だったか。
翌朝。何故か声が出ない仁。この声が出ないってのはどういう意味があったんだろうなぁ。限界の限界ってことなのかなぁ。Re-orderで追加された短編でも風邪を引いて声が出なくなってる。
ADVでは所謂「立ちグラ」と「台詞」だけがキャラクターの存在であって、立ちグラがない仁にとっては台詞だけが存在の要素。それを失うってのはキャラクターとしての死に等しい、みたいなことを考えた。まぁ、あんま関係ないかも。
玲愛からの電話で告げられる「こっちの準備は完了」の一言。
“天命が…やってきた。残り24時間にして、間に合わせてきやがった。これが最後の賭け…神様仏様…花鳥玲愛様…お前に、託したぞ。”
さあ、盛り上がって参りましたぁぁ!!
由飛が得意だった、それでも弾けなくなって苦しんでいる曲は、玲愛が弾けなかった曲だった。やはり回想シーンは玲愛のものだったか。玲愛が負った心の傷を背負ってしまった由飛。
玲愛「コンクールで賞は取れないけど…進級試験くらいなら、余裕で通るわよ?」
ブランクを乗り越え、かつての自分を乗り越え、由飛のトラウマを取り除くために一週間でエオリアン・ハープを物にした玲愛。「努力家」花鳥玲愛の面目躍如。やっぱりすげえな、こいつは。
由飛のトラウマと、姉妹の間に横たわっていた目に見えない障害を、エオリアン・ハープの音色が消し飛ばす。感動の涙を流し、玲愛と仁とを抱き締め、そして安心して眠る由飛。

由飛、仁、玲愛の川の字で眠る三人。
色んなものを乗り越えられて、その結果の形。
かすり「春一番~、仲むつまじく~、姉妹丼~?」ってこら!
◯ものすごいえっち
約束していた「ものすごいえっち」です。
ものすごかったですねww
◯由飛True
あれから三年。由飛の卒業式。
花鳥姉妹は相変わらずの様子で楽屋で一喧嘩したとか。由飛は「今日の演奏で、見せつけてやる」と言っていたらしい。一体何をするつもりか。
玲愛「…まだ諦めてないからよ」
仁を諦めてない様子の玲愛。なかなかに執念深いぞ、流石は黒スト女。

ショパンじゃないしww
「仁のために歌う」宣言をして、「仁を渡さない」宣言をして、仁と由飛を巡り合わせた曲「つまんない恋」を歌う。最後決めてきましたね。
見事な看板ヒロインでしたよ。うん。
王道過ぎて安易な点もあったかなと思いますし、ルート分岐前まで期待度は低めだったんですけど、由飛が抱えてる闇の深さ、それを必死に支える仁の悲痛さ、玲愛のカッコ良さ、この三点が由飛シナリオを良いものにしてたなぁ、と感じました。
最後の由飛の台詞、良かったですね。
ついに里伽子ルートです!!
脳天気な由飛の意外な一面が見える、良いシナリオです。
○12/24 聖なる喫茶店(由飛True)
ファミーユに運び込まれるアンティーク家具屋のピアノ。商品の宣伝になるからとレンタルを許してもらったらしい。
由飛「売れちゃうのやだなぁ…」
仁「売り物なんだからこれは…由飛のおもちゃのままでいて欲しかったら、自分で金出して買うんだな」
由飛「店長、お給料10年分くらい前借りできません?」
仁「永久就職するつもりかお前は…」
由飛「…プロポーズ?」
おい、こら、落ち着け。
仁が考えたクリスマスイブ限定企画は新進気鋭のシンガーソングライターもといピアニストの風美由飛によるリサイタル。客のリクエストで次々とクリスマスソングを弾いていく。
ファミーユは未曾有の大繁盛に加えて由飛がピアノ演奏にかかりきりで人手不足。それを救うべく、何とキュリオのフロアチーフがやってきた。由飛には風邪で倒れた時に代わってもらった借りがあるしね。
玲愛「ちょっと仁。もうちょっと小さいのなかったの?」
仁「悪い、ウチのスタッフは、みんなプロポーションが良くて」
ただし、かすりを除く。
玲愛「ファミーユは色々と未熟な点が多いですけど、私が指揮を執ればこの困難も乗り越えられます。皆さん、とりあえずよろしくお願いします」
仁「…それ、新人の言う台詞か?」
明日香「…わたし、花鳥って名字のひと、みんな苦手」
玲愛流石wwそして、明日香がこの機に乗じて由飛までdisってるのが笑える。ともあれ、この土壇場で、由飛に伝わった玲愛の気持ち。素直になれない言葉ではなく行動で示す当たりがいかにも玲愛らしい。思わず涙して仁に抱き着く由飛。
仁「こういうの俺相手じゃないだろ・・・今は」
由飛「だって…だって…」
玲愛「…今じゃなければ相手は正しいわけ?」
ちょっと私怨出ちゃってますよ、玲愛さん。
「なんで玲愛ちゃんまで、仁って呼んでるの?なんで仁が玲愛ちゃんのことまで呼び捨てにしてるの?」
「…なんでそんなに楽しそうに喧嘩するの?」
「ちょっとさ…お店が終わったら、仁と話があるんだけど…」
一方の由飛は由飛で玲愛と仁が互いに名前で呼び合ってるとこが気になったり。お店が大繁盛で大ピンチな一方で、何故か仁も大ピンチ。三角関係を招いてしまった罪は重い。
朝からピアノを弾き通しの由飛に飲み物を差し入れる玲愛。きちんと自己管理をしろと説教を混ぜてくる辺りが玲愛らしい。「玲愛ちゃん」「由飛姉さん」と呼び合い、ここ数年分の溝を埋めようと約束し合う二人。
由飛「わたしは今日、とても幸せなことがありました。ですから、この場所にいる全ての人たちに、感謝の気持ちをこめて…」
『つまんない恋』のピアノバージョン。沁みるねぇ。由飛がこれを弾いてる時、里伽子も映ってた。来てたんだなぁ、里伽子。やっぱ良い奴だな。
◯一時間で出来る大恋愛
閉店後、ピアノを返しにきた仁。アンティークショップの主人はピアノが売れてしまうと由飛の演奏が聴けなくなってしまうから、と値上げを決める。
仁が戻ってくると、ぼんやりと余韻に浸る由飛。
由飛「弾けたねぇ…わたしぃ」
仁「子供の頃からの努力の成果だろ。誇ってもいい立派な腕前だった」
由飛「あ~…そゆことじゃないんだけど…」
伏線だった!気付かなかった。
楽しかったリサイタルの余韻に、仁の手を取って踊りだす由飛。由飛とそうしているのが楽しくて、幸せの余韻に浸る由飛が可愛くて、ついに理性を放り捨ててしまう仁。
“自分でも、信じられないくらい、自然で、さり気なく、そして無理やりな行為。”
仁が由飛にキスをした。仁にとって半年ぶり二回目で二人目のキス。
由飛「なんでぇ?」
この一言が、勝算があったはずなのに敗れ去ったあの日を思い起こさせる。まぁ、里伽子の場合はキスの時点では完璧だった訳ですけど。いや、むしろキスが遅すぎたくらいでしたけど。二年かかってるし。
由飛「ごめん…考えたこともなかった」
里伽子に振られたあの時と同じ台詞。由飛の言葉に里伽子の言葉が重なる感じが、仁のトラウマをえぐってる感があって良い。しかし、考えたこともなかったのか、由飛は。天然が過ぎるぞww玲愛と仁の関係に嫉妬してた癖に。
無力感、虚脱感、絶望感を抱きつつ帰路に着く仁に、追い打ちをかけるような由飛の電話。由飛のことが放っておけなくて世話を焼いているうちに勘違いをしてしまったんだ、と主張する由飛。
由飛「そんな間違った好意、受け取れないよ。もちろん、わたしは仁のこと好きだけど、でも、そういうのって違うと思う」
好きじゃなくて振るなら納得出来て大人の対応をしただろう仁も、この言葉は聞き流せなかった。由飛の好意も、仁を傷つけまいとして出た自然な嘘で、勘違いだとやり返す。
仁「だから振られたんだろ?俺は。由飛のこと、わからなかったから」
由飛「振ってない!わたし、振ってなんかないよぉ!」
仁「お前は振ったの!完膚なきまでに!俺を!」
由飛「絶対に振ってないの!保留なの!」
「振った」「振ってない」の奇妙な言い合い。仁はもうさっさと一人で静かに落ち込みたいのに由飛はそれを許さない。携帯を切っても家の電話にかけてくる。意外と攻撃力あるなぁ、風美由飛。
「仁の馬鹿仁の馬鹿仁の馬鹿っ!なんで携帯切っちゃうのよ!?」
「お願いだから…お願いだから避けないでよ…嫌いになっちゃ嫌ぁ…」
留守電に罵声を浴びせ、懇願する由飛。何か、由飛が可愛い気がしてきた。遅い?いや、何か丸戸の直球メインヒロインあんま可愛くないじゃん。
由飛「ねえ、なんで突然わたしの前に現れたのよ!?」
“…いきなり現れたのはそっちだ。絶望に打ちひしがれる俺の前に、女神みたいに、劇的に登場しやがって…”
由飛「どうして…優しくしてくれたの?」
“下心だって、気づけよ”
由飛「なんで…キスしたのよぉ…」
仁「好きだからって何度言えばわかんだよ!」
由飛に負けて電話を取る仁。叫ぶ。
30分だけ考えさせろと言う由飛。もう嫌になって携帯を切り、自宅から逃げ出す仁。そのうちに携帯には由飛からのメールが山と届き、留守電には仁への罵詈雑言が溢れんばかりに溜まる。
由飛「もう一度、1時間前に戻って、わたしにキスするところから始めてくれないかな?」
仁は由飛に弱い。ノコノコと由飛の待つブリックモールへ戻ってきて、「あっさり引き下がっちゃうそっちが悪いのよ…」「おくびょうものぉ…」「ひきょうものぉ…」と罵られる。
半年前と1時間前に負った心の傷が痛む仁。1時間前にその傷を負わせた女に応援されながら、その痛みを乗り越える。ちょっと不思議。
仁「由飛のことが好きだ」
由飛「仁のことが好きっ!」
仁にもう一回告白させて、即答で「仁のことが好き!」と宣言する由飛。恋愛やらセックスやらに対する構え方の未熟さと言うか、子供っぽさと言うか、その瞬間の感情のままなところと言うか、その辺が明日香とはかなり対照的で、何も知らない子供のような由飛。
店内で事に及んでしまう二人。
“蒸し返すようだけど、さっきまで、俺のことが好きかどうかもわかってなかった女だぞ。”
“それが、ちゅっちゅってしてだの、抱き合いながらしたいだの…何が何だか…もう死んでもいい。”
この文章良いな。由飛っぽいし、仁っぽい。
店内でいたしてしまったので深夜の大掃除。
きちんとオチをつけるのが由飛のルートらしくて良いね。
○花鳥姉妹会談・・・大失敗
ピアノのコンクールの夢を見た由飛。ショパンの「エオリアン・ハープ」でミスをしてしまう奏者。これが誰なのか今は分からない。エオリアン・ハープは「風神アイオロスの琴」という意味。自然風で音が鳴る実在の楽器の名前から取っているらしい。
※僕は最初、これは由飛が以前の自分を見ているものかと思ったし、そう思わせようとする演出なんだと思う。
さて、どうやら今日は由飛と玲愛との話し合い。待ち合わせ場所に向かう段になって、髪だとか元栓だとか色々気になりだす玲愛。普段のしっかり者ぶりがどこへ行ったのか、由飛と顔を合わせるふんぎりが付かない様子。
玲愛「大丈夫かなぁ?私、ちゃんと話せるかなぁ?」
不安気にそう言って仁の手を握りしめる玲愛。キャラの切り替わりぶりが凄いwwしかしだな、仁よ、お前由飛というものがありながら玲愛と手を繋ぐなど、と説教をしたい。
待ち合わせ場所に既にいる由飛。玲愛曰く「あの子は時間を守ったことがない」だそうで。随分と態度のでかい養女だな、と養子の仁に呆れられる。
髪型をチェックしていてコンパクトを噴水に落とし、慌てる由飛。手を突っ込んで取ろうとしたものの仁に止められ、代わりを今度買ってやるからと言われて喜ぶ。由飛ルートだと自然な気がするな、ここは。
由飛「…なんで、手つないでるの?」
至極真っ当なツッコミ。微妙な緊張感。由飛と仁と玲愛で三角関係の様相。
玲愛「1日に1本だけ吸うのよ、仁って。…知らなかった?」
レストランに入って喫煙席か禁煙席か聞かれた時の一言。由飛より仁を知ってるアピールですね。「知らなかった?」なんて聞いちゃうあたり、今日の玲愛はなかなか攻撃的だぞ。
玲愛「この席の配置って…どうなの?」
仁と由飛が並んで、玲愛が向かい。玲愛は不満な様子。仁がまず座って、自然に隣をキープした由飛。多分無意識だけれど、なかなか手強いな、こいつ。仁はなおも状況を全く把握できていない。仁の鈍感力は530000です。
仁「お前ら2人が疎遠になっちゃったのだって、どっちが悪いってわけじゃないんだろ?だったら、まずは…話し合ってだなぁ」
由飛と玲愛の仲を取り持とうと頑張る仁。自分が無関係だと思っている辺りがちょっとあれだが。テーブルの下で仁の手を握り締める由飛。玲愛ルートだとここで「おい、こら、何してるww」と思ったものですが。
丸く収まった感じになって、料理が来て、食べ始める。仁からハンバーグを貰う由飛が代わりにニンジンのグラッセを「あ~ん」して食べさせる。当然ですが、玲愛の不興を買う。
玲愛「あんた…私を馬鹿にしてんの?」
ですよねー。
「深夜のキュリオで、私の前でひざまづいて…何でもするって誓ったわよね?」
「前なんか、寝てる私の口をこじ開けて、無理やり食べさせたことだってあったのに」
玲愛の情報操作。ちょっと自慢気でちょっと甘えてる感じの玲愛。ちゃんとダメージを受けてる由飛が面白い。ハンバーグの「あ~ん」を要求する玲愛。それを見ていてわなわなする由飛。仁が玲愛に食べさせようとすると、由飛が仁からフォークを奪う。
由飛「ほら玲愛ちゃん、あ~ん」
意外と守備力高いぞ、風美由飛。
◯お宅訪問
会談失敗後、仁が由飛の家を尋ねる。これは、俗な言い方をすると「お家デート」って奴?由飛はノリノリだけど仁はやや気後れ気味?
由飛「それとも、どうしても帰るって言うの?…玲愛ちゃんの待ってる部屋に」
仁「こら待て、玲愛は待ってない」
本気で妬いてるのか、冗談なのか分からないな、由飛は。
妙に殺風景なピアノの置かれたリビング。壁は防音らしい。流石だな。で、ちょっと隣の部屋を覗こうとして止められる仁。
由飛「し…寝室だから」
仁「…興味あるな」
由飛「え、えっち!」
仁「エッチだもん」
おいこら、ちょっと可愛いぞ、仁。
『リビングを掃除した』せいで散らかりまくっている寝室。それを目の当たりにした仁は由飛との「イチャイチャ」を脇に置いても掃除に乗り出す。
由飛「仁…まるで玲愛ちゃんみたいだよ~」
しっかりしてる度序列だと玲愛>仁>>由飛。由飛が仁を「玲愛ちゃん二号」と呼ぶけれど、由飛から見たら似た者同士で仲良しに見えるのかしら。
“なんだ…このピアノ?”
仁が掃除をしていて抱いた小さな疑問。
埃被ってるピアノ。気になりますね。
◯生暖かい視線
由飛を口説く男が現れましたよ。お?お?お?
かすり「いやほらあそこの20代後半営業マン。なお年齢職業は推定」
自分の彼女が口説かれてニコニコしてるのを目の当たりにしてショックを受ける仁。
かすり「ダメダメ、今ダメージ後の硬直中。こっちの当たり判定もないから、これ以上の攻撃も意味がないけど」
いつからパルフェは格闘ゲームになったんだ。由飛ルートキャンセルで里伽子ルートねじ込むぞww
デートの誘いと気付かない由飛。こいつはなかなかの天然だ。しかも「一枚しかないけど」と彼氏を誘うんだから残酷な子です。
チケットを返してこいと仁に言われ、そのための勇気が欲しいとキスをねだる由飛。「しばらくお待ちください」が終わっても続いてるけどなwwで、それを「尺が長すぎて隠せなかった」とメタ発言。
恵麻「あ~、口の右端のとこ、口紅がついたままよ?」
仁「あいつは口紅なんかつけてないって」
恵麻「あいつって誰?」
仁「………」
恵麻にやられる辺り仁くんも鈍ってますね。由飛の間抜けが感染ったか?
◯里伽子の祝福
バレンタイン商戦へ向けて、里伽子にアイデアを求める仁と恵麻。
里伽子「恵麻さんらしい、洗練されてない味わいがいい感じ」
試作したチョコレートについて、褒めてるような貶してるような一言。恵麻と仁の仲良さげな態度が若干気に食わなかったのだろうか。意外と私怨で動くからな。苦笑
アイデアは毎日客に接してる奴が考えてこそ価値がある、と店長と総店長を完璧にやっつけるお説教の後「とはいえ、一つだけなら面白い手、あるよ」と助けてくれる里伽子。こいつは本社の敏腕営業部長か何かか?ww
由飛を使ってキュリオとの合同企画を、という策を授ける里伽子。策士!そして由飛と玲愛が揉めてるのもお見通し。それが仁絡みなのも分かってる。里伽子チートすぎるだろww
里伽子「今度こそ、絶対に幸せになりなよ!…あたしが言うのもなんだけどさ」
彼女の心中は如何ばかりか。ちょっと切ない。
◯制服スワッピング
2月13日(日)バレンタインフェアの最終日に由飛・玲愛発案のキュリオ・ファミーユ制服交換イベント。ついでに「お帰りなさいませ」と「いらっしゃいませ」もトレード。
◯バレンタインH(由飛編)
忙しかったバレンタイン商戦。閉店後、由飛がお茶を淹れている。
仁「まさか煮立てたりしてないよな?」
これはショコラで美里がやってたのをネタにしてるんだよね。状況も似てるし、美里も由飛も看板ヒロイン(丸戸作品では必ずしも褒め言葉ではないww)だし。
キュリオの制服で踊る由飛を捕まえる仁。歩いてコーナーに、ってのははじめの一歩で鷹村がやってたのだっけ?で、勿論ながら事に及ぶ仁と由飛。
“全身が柔らかい由飛の、さらに、もっとも柔らかい部分。玲愛のサイズに合わせた服のせいで、ちょっとばかり、はちきれそうになってるのはご愛敬”
こら、どさくさに紛れて玲愛さんdisってんじゃねーぞ、こらぁ!あ、そういえばキュリオの制服は胸だけ飛び出る謎仕様でしたね。さやかルートの時は豊満な乳房が出てきて「どんな服だww」と思ったものだが。
◯ダメダメ大学生由飛
最近になってBGMをアレンジとオリジナルと選べることを知って、アレンジにしてみてるんですが、アレンジは音質があんま良くないように感じて、そこが残念ですね。
突然ファミーユに乗り込んでくる玲愛。由飛を連れて更衣室に。姦しさに定評があるファミーユ女性陣がそれを見逃すはずもない。
明日香「…ど修羅場?」
かすり「(ぴく)何ですって?詳しく聞こうじゃないの」
嬉しそうに反応するかすりは少し反省した方が良い。(ぴく)って言ってるしww
かすり「あんたがハッキリした態度取らないから、あんなに仲の良かった姉妹が骨肉の争いに…」
恵麻「明日香ちゃん…玲愛さん、手ぶらだった?」
仁「なんでそう嫌な質問しますか?」
板橋「一応ウチのキッチンをチェックしたけど、それらしいものは持ち出してなかったみたいよ?」
このメンツだと明日香が極めてまともに見えるなwwもしかしたら刺されるかもしれない。niceboat的なあれになってしまうかもしれない。それでも意を決して踏み込む仁。
由飛「仁…仁…仁ぃぃぃっ!わたし…わたし、どうしようっ!」
仁を見るなり抱き着いてくる由飛。事態が飲み込めない仁。
かすり「勝敗…ついてたんだ」
明日香「む~…なんか納得いかない」
恵麻「仁くん…お姉ちゃん寂しい」
板橋「カトレア君…よくぞ我慢したね、えらいぞ」
何でだか、明日香は仁と由飛がくっつくことには一貫して否定的な態度なんだよなぁ。里伽子ならOKで、由飛よりは玲愛…しっかり者系統の人なら許せるのか?
大学をサボリまくってたことが発覚する由飛。既に二度目の一年生、三度目は許されない。留年、退学となるとピアニストのお爺さんによって、フランスへ連れていかれてしまう。
玲愛「なんで、そんな甘えたこと…簡単に、言えるのよ」
仁に縋って泣いちゃう由飛。それを見て複雑そうな玲愛。由飛みたいに簡単に甘えられたら玲愛も生きてて楽だったろうにね。でもさー、世の中には頼るのが上手い人と頼られるのが上手い人しかいないんですよね。
◯特訓開始
まず、由飛は学科試験をクリアしなければならない、と言う訳で大学にやってきた仁だが・・・結局里伽子に頼るのか!このだめ男!しかし里伽子は頼りになるなぁ。流石は里伽えもん。
仁からカリキュラムの紙を咥えて受け取る里伽子が可愛い。あ、でも、これは右手が荷物で塞がってたから口しか出せなかったとかなのかもしれない。違うか。久々に仁と二人だから元気なだけかも。
テストの時間割と試験範囲の情報とノートのコピーとを手に入れた仁。テストに向けての計画も立案済み。実技は本試験を捨て、三月に実施される追試に勝負を賭ける、という作戦。追試は基準点が下がってしまうがやむにやまれず理由がある。
仁「だってお前…ピアノ弾かなくなって、何ヶ月経つ?」
玲愛からの情報と誇りをかぶっていたピアノという物的証拠から、由飛がピアノを弾いていないことを看破する仁。もうちょっと早く気付いてやりなさいよ。毎日暇な音大生なんていないっつーの。
仁はバイトを休んで勉強と練習に打ち込むよう由飛に厳命する。仁と会えないのは嫌だとしょげる由飛。まぁ、仁は由飛に甘いからなー。
仁「…試験の間は、俺が面倒見てやる」
学科の勉強の手伝いに食事の世話と、仁が怠惰で抜け目だらけの女神に捧げる信仰は揺らがない様子。
◯ただいま特訓中
勉強中に居眠りする由飛を叩き起こす明日香。年下に勉強の監視をされる由飛ってどんだけダメなやつなんだ。
明日香「大体、せんせに勉強見てもらって、しかも晩ご飯まで作ってもらうなんて、ちょっとワガママが過ぎないかな?由飛さん」
てんちょとせんせを使い分けながらお冠の明日香。器用だな。
仁との関係という点で、明日香は自分と由飛とを同じカテゴリに入れてるのかもしれない。つまり、仁に世話を焼かれる側の人間ということ。仁の世話を焼く側の人間である里伽子や玲愛なら許せるけど、由飛は許せないってのはその辺りかもしれない。
翌日は恵麻。
恵麻「由飛ちゃん…今は辛いかもしれないけど、頑張るのよ」
由飛「恵麻さん…」
恵麻「あなたは、ファミーユにとって、もう、なくてはならない“仲間”なんだから…」
恵麻「仁くんの気持ち…大切にしてあげてね。…姉からの、お願い」
由飛「仁…大切に、します。宝物です」
心温まる恵麻からの言葉。こんなにストレートに恵麻が仁を譲ってあげる宣言をしたことなかったんじゃないか?良かったなぁ、由飛。
由飛「あ、あのっ…恵麻さん」
恵麻「…なあに?」
由飛「お姉さんって…呼んでもいいですか?」
恵麻「ふふ・・・ふふふ・・・・いいわけないでしょ」
ですよねーwww
由飛よ、あまり調子に乗らないことだ。
さらに翌日。かすりは監視役に向かないだろうなぁ。
予想通り噂話に花が咲き、里伽子と仁の関係について言及して話を面白くしようとする。ホント、この人は・・・。
「リカちゃんは、仁くんが大学からいきなり連れてきてさ、結構、当時から頼りっきりって感じで」
「あれはただの同級生って感じじゃなかったのよね~。なんて言うか、信じきってるっていうか、爛れきってるっていうか、既に倦怠期っていうか」
「ほら、仁くんってどシスコンでしょ?やっと恵麻さん以外に甘えられるコが見つかったんだろうね」
「そ~そ~!だからもう当時なんか見てられないくらいにデレデレと…」
途中から聞いてた仁の逆鱗に触れる。ま、里伽子の話は仁にとって鬼門ですからね。しかし、涼波かすりは逃げるのが速いwwいやぁ、口だけじゃなくてフットワークまで軽いんだなぁ。
由飛「仁がここにいるってわかってないと…弾けないんだ」
なるほど、由飛は精神的なものでピアノが弾けなくなってたのか。仁と出会って、久々に弾けたピアノ。聞かせたい人が見つかったからか、一緒にいて落ち着ける人が見つかったからか。
◯あとひとつ
由飛「う~ん、この胸板のために生きている~すりすりすり~」
この◯◯のために生きてる、ってセリフは良く出てくるなぁ。
元ネタなんなんだろ。
学科はどうにかなった訳で、あとは実技ですね。
◯再発
エオリアン・ハープの回想再び。
そしてその後「…あれ」と言って何度も同じ所で突っ掛かる由飛の演奏。これは、実技試験に向けてもう一山ありそうだな。
マンションのドアの前でぶつかって、ちょっと言い合いをしつつ密着状態を楽しんでしまう玲愛と仁。おいおい仁、それはいかんって。お前は由飛というものがありながら…。
玲愛「避妊くらいはしなさいよ?」
仁「えー、出来ればつけたくないなぁ。」
おいおい、あからさまだな、仁ww
仁が由飛のために入手した課題曲のCD。ショパンの「エチュード25の1」通称「エオリアン・ハープ」玲愛が浮かべた複雑な表情の真意とは?
家に着くと、由飛はピアノを弾いている。他愛のない会話をして、野菜を運び込んで取り敢えず水洗いして、試験終わったら何をしようかなんて話していて、やっと由飛の異変に気付く仁。
何度も何度も同じ所で間違える由飛。その不安から20時間も弾き続け、すっかり憔悴している。弾けない不安は退学、そして仁との別れをイメージさせ、ますます由飛を不安にさせる。普段思いつめるキャラクターじゃないだけに印象も強烈だなぁ。
◯窓辺に佇むお客様
仁が由飛の異常に気付いてから30時間。やっと仁の作った食事を口にした由飛。仁は由飛をピアノから引き剥がし、ファミーユに連れてきた。
ファミーユの片隅で小さくなっている由飛に、普段通りのファミーユを見せてやって安心させてやって欲しいと仁が言う。
恵麻「…うん、わかった。“家族”のためだもんね」
仁「…ありがと」
明日香「い…今のって…そういう意味!?」
かすり「ちょっと恵麻さん、まだ早いよ!二人は若すぎるってば」
“家族”を曲解する明日香とかすり。そうだよね、由飛が家族に加わるみたいに聞こえてしまいますよね。お姉さんとはまだ呼ばせませんけどね。てか、この状況下でギャグを混ぜてくるのがすげえww
玲愛「ゆうべ、あんたの部屋から、由飛のすすり泣く声がしてたけど、それって一体どんな趣味なのよ?」
仁「せめて痴話喧嘩と勘違いしてくれ」
と、お決まりのふざけた会話を挟んで本題。玲愛は最初から非常事態を感じ取って仁に接触していたようだ。玲愛に全てを話す仁。
何度やっても弾けない曲がエオリアン・ハープだと知って驚く玲愛。由飛が全国三位を取った時の曲がエオリアン・ハープだった。得意中の得意曲のはず。何度も由飛が間違える場所を聞き、玲愛の顔色が変わる。
玲愛「あ、あの………馬鹿…っ」
由飛が間違える場所はいつも同じ。玲愛にはその理由が分かったようだ。あ、これって玲愛関連?あの回想で間違ってしまったのは玲愛?
◯人事を尽くして天命を待つ
仁がいないと、由飛が問いかけた時にはいつでも仁が答えてやらないと、由飛はまともでいられない状態になってしまっている。丸戸ヒロインは主人公への依存度が高い面倒なキャラが多いと言われてるが、由飛がそういうタイプとは思わなかった。
板橋と何か協定を結んだ模様の仁。
仁の体調を気遣う板橋が優しい。普段どうしようもない奴だけに、こういう時に良い奴だと、ついついほだされてしまうよね。映画のジャイアン現象か。
雪道を温め合って歩く二人。
“頑張って頑張って、頑張れる人間が、限界まで頑張って。いつか…いや、もう来週だけど。報われることを、信じよう。”
何か、この仁くんの悲痛さに泣けてしまうよ。
姿を消した明日香と玲愛。仁は彼女たちと結託して何かしているのか?玲愛を借りる分、仁はキュリオで働いてる模様。厳しい内容の言葉と、優しい口調で仁に語りかける板橋の適度な距離感が仁には心地よかろう。
仁が少し目を隙に、アンティークショップのピアノを借りて練習を再開していた由飛。勿論、いつも躓くところから少しも進めない。
由飛「何で、なんで、なんでぇ…っ!こんなのわたしじゃない…っ、花鳥由飛じゃ…ありえないよぉっ!」
仁も由飛も心が折れかかっている。仁の方は体力的にも限界が来ている。それでも由飛を励まし続ける仁。見ていられん。
ついに倒れる仁。流石に限界だったか。
翌朝。何故か声が出ない仁。この声が出ないってのはどういう意味があったんだろうなぁ。限界の限界ってことなのかなぁ。Re-orderで追加された短編でも風邪を引いて声が出なくなってる。
ADVでは所謂「立ちグラ」と「台詞」だけがキャラクターの存在であって、立ちグラがない仁にとっては台詞だけが存在の要素。それを失うってのはキャラクターとしての死に等しい、みたいなことを考えた。まぁ、あんま関係ないかも。
玲愛からの電話で告げられる「こっちの準備は完了」の一言。
“天命が…やってきた。残り24時間にして、間に合わせてきやがった。これが最後の賭け…神様仏様…花鳥玲愛様…お前に、託したぞ。”
さあ、盛り上がって参りましたぁぁ!!
由飛が得意だった、それでも弾けなくなって苦しんでいる曲は、玲愛が弾けなかった曲だった。やはり回想シーンは玲愛のものだったか。玲愛が負った心の傷を背負ってしまった由飛。
玲愛「コンクールで賞は取れないけど…進級試験くらいなら、余裕で通るわよ?」
ブランクを乗り越え、かつての自分を乗り越え、由飛のトラウマを取り除くために一週間でエオリアン・ハープを物にした玲愛。「努力家」花鳥玲愛の面目躍如。やっぱりすげえな、こいつは。
由飛のトラウマと、姉妹の間に横たわっていた目に見えない障害を、エオリアン・ハープの音色が消し飛ばす。感動の涙を流し、玲愛と仁とを抱き締め、そして安心して眠る由飛。
由飛、仁、玲愛の川の字で眠る三人。
色んなものを乗り越えられて、その結果の形。
かすり「春一番~、仲むつまじく~、姉妹丼~?」ってこら!
◯ものすごいえっち
約束していた「ものすごいえっち」です。
ものすごかったですねww
◯由飛True
あれから三年。由飛の卒業式。
花鳥姉妹は相変わらずの様子で楽屋で一喧嘩したとか。由飛は「今日の演奏で、見せつけてやる」と言っていたらしい。一体何をするつもりか。
玲愛「…まだ諦めてないからよ」
仁を諦めてない様子の玲愛。なかなかに執念深いぞ、流石は黒スト女。
ショパンじゃないしww
「仁のために歌う」宣言をして、「仁を渡さない」宣言をして、仁と由飛を巡り合わせた曲「つまんない恋」を歌う。最後決めてきましたね。
見事な看板ヒロインでしたよ。うん。
王道過ぎて安易な点もあったかなと思いますし、ルート分岐前まで期待度は低めだったんですけど、由飛が抱えてる闇の深さ、それを必死に支える仁の悲痛さ、玲愛のカッコ良さ、この三点が由飛シナリオを良いものにしてたなぁ、と感じました。
最後の由飛の台詞、良かったですね。
ついに里伽子ルートです!!